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公開番号2024159502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2024026872
出願日2024-02-26
発明の名称プロセスカートリッジ及び電子写真装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03G 21/18 20060101AFI20241031BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量を安定化させバンディング画像発生を抑制する。
【解決手段】プロセスカートリッジ70は、感光体ユニット26と現像ユニット4を有する。現像ユニット4は、感光体ドラム1と接触して回転する現像ローラ22及び現像ローラ22に接触して回転するトナー供給ローラ34を有し、現像ローラ22の表面の移動方向とトナー供給ローラ34の表面の移動方向が互いに接触する位置において逆向きであり、かつ、特定の速度比を満たして回転するように構成されている。現像ローラ22の表面が弾性層の面であり、トナー供給ローラ34が軸体と外周面上に設けられた樹脂層とを有し、感光体ドラム1が特定の式(A1)で表される構造単位と特定の式(A2)で表される構造単位とを有するポリアリレート樹脂を含有する表面層を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
該プロセスカートリッジが、
電子写真感光体、
該電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像する現像ローラ、及び、
該現像ローラに接触して配置され、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラ
を有し、
該現像ローラ及び該トナー供給ローラが、
動作時における該現像ローラの表面の移動方向と、該トナー供給ローラの表面の移動方向とが、該現像ローラと該トナー供給ローラとの接触位置において、互いに逆向きであり、かつ、
下記式(E1)で示されるRが、1.2≦R≦1.5を満して回転する、
ように構成されており、
R=V
RS
/V

(E1)
(式(E1)中、V
RS
は、該トナー供給ローラの周速度[m/s]の絶対値を表し、V

は該現像ローラの周速度[m/s]の絶対値を表す。)
該現像ローラの表面が、弾性層の面であり、
該トナー供給ローラが、軸体と、該軸体の外周面上に設けられた樹脂層とを有し、
該電子写真感光体が、下記式(A1)で表される構造単位と、下記式(A2)で表される構造単位とを有するポリアリレート樹脂を含有する表面層を有する、
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記電子写真感光体の前記表面層から回収した高分子成分を、重クロロホルム中での

H-核磁気共鳴分析に供することで得られる

H-核磁気共鳴スペクトルが、8.97±0.02、8.43±0.02、7.67±0.02、8.30±0.02、1.71±0.03、0.42±0.02、及び1.01±0.02ppmにピークを有する、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記電子写真感光体の前記表面層における、前記式(A1)で表される構造単位と前記式(A2)で表される構造単位とのモル比率が、1.4:0.7~1.0:1.1(式(A1)で表される構造単位:式(A2)で表される構造単位)の範囲内である、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記電子写真感光体の前記表面層における、前記表面層の全質量に対する、前記式(A1)で表される構造単位と前記式(A2)で表される構造単位とを有する前記ポリアリレート樹脂の含有割合が、15質量%以上である、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記トナー供給ローラを駆動するための駆動力を受ける駆動力受け部と、
該駆動力受け部で受けた駆動力を前記トナー供給ローラへ伝達するための第一駆動力伝達部と、
前記トナー供給ローラの駆動により生じる駆動力を前記現像ローラへ伝達するための第二駆動力伝達部と、
を有する、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記第二駆動力伝達部は、第三駆動力伝達部、第四駆動力伝達部、及び第五駆動力伝達部を含み、
前記第三駆動力伝達部は、前記トナー供給ローラの前記軸体の端部に設けられ、前記トナー供給ローラの駆動により生じる駆動力を前記第四駆動力伝達部に伝達し、
前記第四駆動力伝達部は、前記第三駆動力伝達部から受けた駆動力により駆動されることで前記第五駆動力伝達部に駆動力を伝達し、
前記第五駆動力伝達部は、前記現像ローラの軸芯体の端部に設けられ、前記第四駆動力伝達部からの駆動力を受けて前記現像ローラを駆動する、
請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記現像ローラの半径をr

[mm]とし、前記トナー供給ローラの半径をr
RS
[mm]とした場合に、前記トナー供給ローラ、前記第二駆動力伝達部、及び、前記現像ローラが、下記式(E2)で示されるλが1.2≦λ×r
RS
/r

≦1.5を満たすように駆動連結されている、請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
λ=ω
RS
/ω

(E2)
(式(E2)中、ω
RS
は、前記トナー供給ローラの回転角速度[rad/s]を表し、ω

は、前記現像ローラの回転角速度[rad/s]を表す。)
【請求項8】
前記Rが、1.2≦R≦1.3を満たす、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記現像ローラの表面のMD-1硬度が、20°以上55°以下である、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記樹脂層が、発泡層である、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年の電子写真装置は、長寿命化が強化されている。ところが電子写真プロセスにおいて、長寿命化は種々の弊害を発生させやすい。したがって、長寿命化に伴う種々の弊害に対して様々な工夫が行われてきた。
上記弊害の中に、電子写真装置に搭載されるトナー供給ローラ、現像ローラ及び電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも呼称する)の表面状態が、電子写真装置の繰り返し使用によって変化することで引き起こされる弊害がある。トナー供給ローラ、現像ローラ及び感光体の表面状態が変化すると、トナー供給ローラと現像ローラとの間、また、現像ローラと感光体との間の当接状態が不安定化する。そして、当接状態が不安定化すると、スジ状のムラが生じる等の画像不良を発生させやすくなる。以下、スジ状のムラが生じている電子写真画像を、「バンディング画像」ということがある。
【0003】
これらの弊害を解決するため、現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラとの構成について工夫が行われてきた。
特許文献1には、現像剤供給ローラが中心軸線部の全部又は一部に中空を有する現像装置が記載されている。現像剤供給ローラが中空を有することで、周面に付与される応力に対して変形し易くなる。このため、現像ローラと現像剤供給ローラとの間の当接圧力が高くなり過ぎず、現像ローラの駆動トルクが増大することに起因するバンディング画像の発生を抑制することができる。
特許文献2には、次の条件を満たす画像形成装置が記載されている。まず、トナー粒子表面の無機ケイ素微粒子の水洗移行量が0.20質量%以下である。また、像担持体の周速度に対する現像剤担持体の周速度の比である周速比の範囲が120%~300%である。さらに、像担持体の暗部電位Vdと現像剤を規制する規制部材にかかるバイアスVbとがVd<Vbの関係を満たす。特許文献2では、上記構成により外添剤の遊離を制御することで、画像流れを抑制している。これにより、画像流れに起因する放電生成物と大気中の水分の付着によって感光体表面のタック性が増大することを抑制し、感光体表面状態を安定に保つことができる。
現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラとは、長期使用時においても高品質な画像を安定して形成するために、トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量が安定している必要がある。トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量を安定化するためには、現像ローラ及びトナー供給ローラの回転方向が、摺擦する部分で互いに逆方向である構成(以下、「カウンタ構成」と呼称する)とすることが有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-249410号公報
特開2020-79902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らの検討によると、特許文献1及び2に記載の技術では、トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量を安定するためにカウンタ構成とした場合に、現像ローラと感光体との間の当接部における動摩擦係数が増大する場合があった。そして、この動摩擦係数の増大が原因でバンディング画像の発生などの画像弊害が起きることが課題であった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量を安定化させ、さらにバンディング画像の発生を抑制することで、高品位な電子写真画像を形成することのできるプロセスカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明に係るプロセスカートリッジは、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッジが、電子写真感光体、該電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像する現像ローラ、及び、該現像ローラに接触して配置され、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラを有し、該現像ローラ及び該トナー供給ローラが、動作時における該現像ローラの表面の移動方向と、該トナー供給ローラの表面の移動方向とが、該現像ローラと該トナー供給ローラとの接触位置において互いに逆向きであり、かつ、下記式(E1)で示されるRが、1.2≦R≦1.5を満たして回転する、ように構成されており、
R=V
RS
/V

(E1)
(式(E1)中、V
RS
は、該トナー供給ローラの周速度[m/s]の絶対値を表し、V

は、該現像ローラの周速度[m/s]の絶対値を表す。)
該現像ローラの表面が、弾性層の面であり、該トナー供給ローラが、軸体と、該軸体の外周面上に設けられた樹脂層とを有し、該電子写真感光体が、下記式(A1)で表される構造単位と、下記式(A2)で表される構造単位とを有するポリアリレート樹脂を含有する表面層を有する、ことを特徴とする。
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【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、トナー供給ローラから現像ローラへのトナー供給量を安定化させ、さらに現像ローラと感光体との動摩擦係数の増大に起因するバンディング画像の発生を抑制することで、高品位な電子写真画像を形成することのできるプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係るプロセスカートリッジの概略断面図である。
本発明の一実施形態に係るトナー供給ローラ及び現像ローラの駆動機構を示す概略図である。
本発明の一実施形態に係るトナー供給ローラ及び現像ローラの駆動機構を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明は、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッジが、電子写真感光体、該電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像する現像ローラ、及び、該現像ローラに接触して配置され、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラを有し、該現像ローラ及び該トナー供給ローラが、該現像ローラの表面の移動方向と、該トナー供給ローラの表面の移動方向とが、該現像ローラと該トナー供給ローラとの接触位置において、互いに逆向きであり、かつ、下記式(E1)で示されるRが、1.2≦R≦1.5を満たして回転する、ように構成されており、
R=V
RS
/V

(E1)
(式(E1)中、V
RS
は、該トナー供給ローラの周速度[m/s]の絶対値を表し、V

は、該現像ローラの周速度[m/s]の絶対値を表す。)
該現像ローラの表面が、弾性層の面であり、該トナー供給ローラが軸体と、該軸体の周囲の樹脂層とを有し、
該電子写真感光体が、下記式(A1)で表される構造単位と、下記式(A2)で表される構造単位とを有するポリアリレート樹脂を含有する表面層を有する、ことを特徴とするプロセスカートリッジ、に関する。
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(【0011】以降は省略されています)

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