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公開番号
2024152199
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066247
出願日
2023-04-14
発明の名称
現像装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人近島国際特許事務所
主分類
G03G
15/08 20060101AFI20241018BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】ハイブリッド現像方式の現像装置において、現像剤の連れ回りを抑制できる構成を提供する。
【解決手段】供給ローラ51の回転方向に関して、剥離極S3の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも下流且つ汲み上げ極S2の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも上流で、供給ローラ51の表面における法線方向の磁気吸引力が0となる最上流位置と最下流位置との間の区間を低磁力区間NMとする。この場合に、供給ローラ51の回転方向に関して低磁力区間NMの最上流位置は、供給ローラ51の回転中心よりも鉛直方向上方に位置し、且つ、壁部71と対向している。低磁力区間NMの最上流位置において、供給ローラ51の表面における接線方向の磁束密度Bθの絶対値が、供給ローラ51の表面における法線方向の磁束密度Brの絶対値よりも大きい。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
トナーとキャリアを含む現像剤を収容する現像容器と、
像担持体に対向して配置され、回転することで前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像位置に現像剤を搬送する現像ローラと、
前記現像ローラに対向して配置され、回転することで前記現像容器内の現像剤を前記現像ローラに供給する供給ローラと、
前記供給ローラに対向して配置され、前記供給ローラに担持される現像剤の量を規制する規制部材と、
前記現像ローラの内部に非回転に固定して配置された第1マグネットと、
前記供給ローラの内部に非回転に固定して配置された第2マグネットであって、前記供給ローラが前記現像ローラと対向する位置に配置された第1の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも下流に配置された第2の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも上流且つ前記第2の磁極よりも下流に且つ前記第2の磁極と隣り合って配置され、前記第2の磁極とは同極である第3の磁極とを有する第2マグネットと、を備え、
前記現像容器は、前記供給ローラの一部と対向する位置に壁部を有し、
前記供給ローラの回転方向に関して、前記第2の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも下流且つ前記第3の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも上流で、前記供給ローラの表面における法線方向の磁気吸引力が0となる最上流位置と最下流位置との間の区間を低磁力区間とした場合に、
前記低磁力区間の前記最上流位置は、前記供給ローラの回転中心よりも鉛直方向上方に位置し、且つ、前記壁部と対向しており、
前記低磁力区間の前記最上流位置において、前記供給ローラの表面における接線方向の磁束密度Bθの絶対値が、前記供給ローラの表面における法線方向の磁束密度Brの絶対値よりも大きいことを特徴とする現像装置。
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【請求項2】
前記接線方向の磁束密度Bθの絶対値と、前記法線方向の磁束密度Brの絶対値との比であるBθ/Brが、1.35以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記接線方向の磁束密度Bθの絶対値と、前記法線方向の磁束密度Brの絶対値との比であるBθ/Brが、1.7以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項4】
前記供給ローラの回転方向に関して、前記低磁力区間の前記最上流位置から前記低磁力区間の1/2の地点までの間において、前記接線方向の磁束密度Bθの方向が反転しないことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記供給ローラの回転方向に関して、前記低磁力区間の前記最上流位置から前記低磁力区間の下流側の1/3の地点までの間において、前記接線方向の磁束密度Bθの方向が反転しないことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記供給ローラの回転方向に関して、前記低磁力区間の前記最上流位置から前記低磁力区間の下流側の1/4の地点までの間において、前記接線方向の磁束密度Bθの方向が反転しないことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の現像装置。
【請求項7】
前記第2の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積は、前記第3の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積の1.5倍以上であることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の現像装置。
【請求項8】
前記第2の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積は、前記第3の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積の1.8倍以上であることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の現像装置。
【請求項9】
前記第2の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積は、前記第3の磁極の前記法線方向の磁束密度Brのピーク値の絶対値と半値幅の積の1.5倍以上であることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
【請求項10】
前記低磁力区間の前記最上流位置は、前記供給ローラの回転方向に関し、前記供給ローラの回転中心を通る水平線に対して3°以上上流に位置することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に用いられる現像装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
現像装置では、従来から、非磁性粒子のトナーと磁性粒子のキャリアを含む2成分現像剤(以下、現像剤と略称する)を用いるものが知られている。このような現像装置として、像担持体としての感光ドラムに対向配置される現像回転体としての現像ローラと、現像ローラに対向配置される供給回転体としての供給ローラとを有する、所謂ハイブリッド現像方式を用いた構成が提案されている(特許文献1、2)。
【0003】
このようなハイブリッド現像方式を用いた現像装置では、内部にマグネットを配置した供給ローラに現像剤を担持し、供給ローラの回転によって搬送された現像剤から現像ローラ上にトナー層を形成し、現像ローラから感光ドラム上の静電潜像をトナーにより現像する。
【0004】
特許文献1に記載された現像装置では、供給ローラの内部に配置されたマグネットは、現像ローラと対向する位置に第1の磁極が配置されている。また、マグネットには、供給ローラの回転方向に関して、第1の磁極の下流側に供給ローラから現像剤を剥離するための第2の磁極が、第2の磁極の下流に隣接して現像容器から現像剤を供給ローラに汲み上げるための第3の磁極が配置されている。そして、第2の磁極と第3の磁極との間に低磁力区間を設けている。また、特許文献2に記載された現像装置では、低磁力区間と対向する位置に、現像容器の壁部が対向配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-198582号公報
特開2017-21278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、供給ローラの回転方向に関して第2の磁極が比較的下流に位置し、低磁力区間の最上流位置が供給ローラの回転中心よりも下に位置する場合、低磁力区間において供給ローラから引き剥がされた現像剤は、供給ローラの回転に伴い回転方向下流にある第3の磁極に向かって力を受けやすい。すると、トナーを消費してトナーが不足した現像剤が、供給ローラから引き剥がされた後に第3の磁極の磁力により再度、供給ローラに引き付けられてしまう連れ回りが発生しやすくなる。このような現像剤の連れ回りが発生すると、トナーの比率が少ない現像剤から現像ローラにトナーを供給することになり、出力画像の品質が低下してしまう。
【0007】
一方、供給ローラの回転方向に関して第2の磁極が比較的上流に位置し、低磁力区間の最上流位置が供給ローラの回転中心よりも上に位置する場合であっても、特許文献2に記載のように、低磁力区間に対向して壁部が存在すると、連れ周りが発生しやすくなる。即ち、低磁力区間の最上流位置が供給ローラの回転中心よりも上に位置する場合、供給ローラから引き剥がされた現像剤は、供給ローラの回転に伴い供給ローラから離れる方向に力を受けやすい。この時、供給ローラから引き剥がされた現像剤が壁部に当たって跳ね返り、再び供給ローラの方向に飛んでくる虞がある。この結果、このような構成でも、連れ回りが発生しやすくなり、出力画像の品質低下が生じてしまう可能性がある。
【0008】
本発明は、ハイブリッド現像方式の現像装置において、現像剤の連れ回りを抑制できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の現像装置は、トナーとキャリアを含む現像剤を収容する現像容器と、像担持体に対向して配置され、回転することで前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像位置に現像剤を搬送する現像ローラと、前記現像ローラに対向して配置され、回転することで前記現像容器内の現像剤を前記現像ローラに供給する供給ローラと、前記供給ローラに対向して配置され、前記供給ローラに担持される現像剤の量を規制する規制部材と、前記現像ローラの内部に非回転に固定して配置された第1マグネットと、前記供給ローラの内部に非回転に固定して配置された第2マグネットであって、前記供給ローラが前記現像ローラと対向する位置に配置された第1の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも下流に配置された第2の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも上流且つ前記第2の磁極よりも下流に且つ前記第2の磁極と隣り合って配置され、前記第2の磁極とは同極である第3の磁極とを有する第2マグネットと、を備え、前記現像容器は、前記供給ローラの一部と対向する位置に壁部を有し、前記供給ローラの回転方向に関して、前記第2の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも下流且つ前記第3の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも上流で、前記供給ローラの表面における法線方向の磁気吸引力が0となる最上流位置と最下流位置との間の区間を低磁力区間とした場合に、前記低磁力区間の前記最上流位置は、前記供給ローラの回転中心よりも鉛直方向上方に位置し、且つ、前記壁部と対向しており、前記低磁力区間の前記最上流位置において、前記供給ローラの表面における接線方向の磁束密度Bθの絶対値が、前記供給ローラの表面における法線方向の磁束密度Brの絶対値よりも大きいことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の現像装置は、トナーとキャリアを含む現像剤を収容する現像容器と、像担持体に対向して配置され、回転することで前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像位置に現像剤を搬送する現像ローラと、前記現像ローラに対向して配置され、回転することで前記現像容器内の現像剤を前記現像ローラに供給する供給ローラと、前記供給ローラに対向して配置され、前記供給ローラに担持される現像剤の量を規制する規制部材と、前記現像ローラの内部に非回転に固定して配置された第1マグネットと、前記供給ローラの内部に非回転に固定して配置された第2マグネットであって、前記供給ローラが前記現像ローラと対向する位置に配置された第1の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも下流に配置された第2の磁極と、前記供給ローラの回転方向に関して前記第1の磁極よりも上流且つ前記第2の磁極よりも下流に且つ前記第2の磁極と隣り合って配置され、前記第2の磁極とは同極である第3の磁極とを有する第2マグネットと、を備え、前記現像容器は、前記供給ローラの一部と対向する位置に壁部を有し、前記供給ローラの回転方向に関して、前記第2の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも下流且つ前記第3の磁極の法線方向の磁束密度Brが最大となる位置よりも上流で、前記供給ローラの表面における法線方向の磁気吸引力が0となる最上流位置と最下流位置との間の区間を低磁力区間とした場合に、前記低磁力区間の前記最上流位置は、前記供給ローラの回転中心よりも鉛直方向上方に位置し、且つ、前記壁部と対向しており、前記供給ローラの回転方向に関して、前記低磁力区間の前記最上流位置から前記低磁力区間の1/2の地点までの間において、前記供給ローラの表面における接線方向の磁束密度Bθの方向が反転しないことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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