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公開番号2024159064
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074808
出願日2023-04-28
発明の名称直動装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16H 25/22 20060101AFI20241031BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】保持ピースの高強度と弾性特性を両立させることができ、作動安定性、低振動性、低騒音性の向上と高寿命化を図れる直動装置を提供する。
【解決手段】直動装置は、内方部材と、内方部材に対して相対移動可能な外方部材と、内方部材と外方部材との間に形成される転動路内に収容される複数のボールと、転動路内において、隣接するボール間に配置される複数の保持ピースと、を有し、保持ピースは、板部と、板部のボール側を向いた一方の面に配置された第1の受け部と、板部のボール側を向いた他方の面に配置された第2の受け部とを有し、第1の受け部及び第2の受け部は、ボールに当接可能な円錐面または球面を有し、板部は、エラストマー材から形成され、第1の受け部及び第2の受け部は、エンジニアリングプラスチックから形成され、板部と、第1の受け部と、第2の受け部は、2色成形により一体化されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内方部材と、
前記内方部材に対して相対移動可能な外方部材と、
前記内方部材と前記外方部材との間に形成される転動路内に収容される複数のボールと、
前記転動路内において、隣接する前記ボール間に配置される複数の保持ピースと、を有し、
前記保持ピースは、板部と、前記板部の前記ボール側を向いた一方の面に配置された第1の受け部と、前記板部の前記ボール側を向いた他方の面に配置された第2の受け部とを有し、
前記第1の受け部及び前記第2の受け部は、前記ボールに当接可能な円錐面または球面を有し、
前記板部は、引張強度が10MPa~40MPaであり伸びが100%~700%であるエラストマー材から形成され、
前記第1の受け部及び前記第2の受け部は、引張強度が70MPa以上であり曲げ弾性率が80MPa以上であるエンジニアリングプラスチックから形成され、
前記板部と、前記第1の受け部と、前記第2の受け部は、2色成形により一体化されている、
ことを特徴とする直動装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記板部と、前記第1の受け部と、前記第2の受け部は、それぞれ円形開口を有し、
前記板部の円形開口内径は、前記第1の受け部及び前記第2の受け部の円形開口内径より大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動装置。
【請求項3】
前記第1の受け部と前記第2の受け部は、共通の形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動装置。
【請求項4】
前記ボールに当接する前記第1の受け部の接触角度と、前記ボールに当接する前記第2の受け部の接触角度とが異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動装置。
【請求項5】
前記直動装置は、前記ボールを挟んで一方の側に配置される第1の保持ピースと、他方の側に配置される第2の保持ピースとを有し、
前記第1の保持ピース及び前記第2の保持ピースは、板部と、前記板部の両側に配置された受け部とをそれぞれ有し、前記第1の保持ピースが有する前記受け部の形状は共通であり、また前記第2の保持ピースが有する前記受け部の形状は共通であり、
前記ボールに当接する前記第1の保持ピースの前記受け部の接触角度と、前記ボールに当接する前記第2の保持ピースの前記受け部の接触角度とが異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじ、リニアガイド等の直動装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
無限循環回路を無限循環する多数個の転動体の転動を利用した直動装置として、ボールねじ、リニアガイド等が知られている。
【0003】
直動装置のうちボールねじは、内方部材であるねじ軸と外方部材であるボールナットとを有し、ねじ軸は外周面にねじ溝である転動体転動溝を有して軸方向に延びており、ボールナットはその内周面にねじ軸の転動体転動溝と対向する転動体転動溝を有し、ボールナットがねじ軸と嵌合している。ねじ軸とボールナットの各転動体転動溝の間に挟まれて形成される空間が転動体転動路を構成する。転動体転動路とともに、ナットに取り付ける循環部品の戻し路により無限循環回路が構成され、無限循環回路内には転動体として多数のボールが転動可能に配置される。
【0004】
直動装置のうちリニアガイドは、軸方向に延設された内方部材である案内レールと、その上に移動可能に跨設された断面がコの字形の外方部材であるスライダとを有する。案内レールの両側面にはそれぞれ軸方向に転動体転動溝が形成されており、またスライダのスライダ本体には、その両袖部の内側面にそれぞれ案内レールの転動体転動溝に対向する転動体転動溝が形成されており、案内レールとスライダの各転動体転動溝に挟まれて形成される空間が転動体転動路を構成する。
【0005】
スライダ本体の両袖部の内部には、スライダ本体の転動体転動溝と平行に軸方向に貫通する転動体戻し路が形成されており、スライダ本体の軸方向両端部に重ねて取り付けられたエンドキャップには、スライダ本体の転動体転動溝と転動体戻し路を連通させる湾曲路が形成されている。これらの転動体転動路、湾曲路及び転動体戻し路がループ状の無限循環回路を構成する。前述のボールねじと同様に、交互に並ぶ多数のボールからなる列が無限循環回路に配置され、無限循環回路を無限循環することにより、スライダが案内レールに対して相対移動する。
【0006】
直動装置(ボールねじ、リニアガイド)の一タイプとして、ボール間に保持ピースを配置したものが開発されている。かかる直動装置において、多数のボールおよび保持ピースが交互に無限循環回路に装填されて、列を構成して並んでいる。保持ピースは外形がおよそ円柱状をなし、その両端にはボールの球面と対応した形状の凹部があり、隣接するボールが接触する受け部を構成する。保持ピースは、列の進行方向後方のボールから押され、それにより列の進行方向前方のボールを押すこととなり、その際に緩衝効果を発揮する。このため、騒音の発生を抑えつつボールがスムーズに無限循環することができ、それにより外方部材が内方部材に対して軸線方向に相対移動する。
【0007】
このような直動装置の作動時には、負荷領域としての転動体転動路を転動するボールに負荷が加わるため、ボール間に保持ピースを設けない場合には、ボール間で競り合い(押し合い)が生じる恐れがある。これに対し、ボール間に保持ピースを配置することにより、ボールの転動時に負荷領域においてボール同士の競り合いを防ぎ、滑らかな作動性を維持することができる。
【0008】
ところで、無限循環回路内に挿入した全てのボール及び保持ピースを相互に隙間なく接触させて1箇所に寄せ集めたときに、ボール及び保持ピースの列の最前部と最後尾との間に所定の隙間が生じる。この隙間を充填隙間という。
【0009】
通常、無限循環回路内を高速でボールが循環するときは、充填隙間は各ボールと各保持ピースとの間にほぼ均等に分散され、ボールと保持ピースとの間に生じる各々の隙間は比較的小さなものとなるため、保持ピースがボールの間で転倒などする不具合はほとんど生じない。しかしながら、無限循環回路内を低速でボールが循環するとき、またはボール詰まりが発生した場合など、充填隙間が回路内にほぼ均一に分散されずに一部に片寄る場合がある。かかる場合に、特定の個所においてボールと保持ピースとの間の隙間が大きくなることにより保持ピースの転倒を招き、ボールが円滑に循環できなくなる恐れがある。
【0010】
かかる問題に対し、特許文献1には、転動体転動路を転動・移動する隣り合うボール間に、このボールの軌道方向における両端面に凹面を有するエラストマー製保持ピースを介装することにより、ボールの競り合いを抑制する技術が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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