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公開番号2024158839
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074402
出願日2023-04-28
発明の名称更新方法、データベース更新装置
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G06F 16/23 20190101AFI20241031BHJP(計算;計数)
要約【課題】データベースの更新に要する時間を短縮できる。
【解決手段】更新方法は、第1記憶装置に格納された複数のファイルを第2記憶装置にコピーし、第2記憶装置において更新されたファイルを第1記憶装置に書き戻すことで第1記憶装置に格納されるデータをコンピュータが更新する更新方法であって、複数のファイルはデータベースの一部を構成し、第2記憶装置に格納されたファイルへの書き込みを指示するクエリが、データベースのクラスターキーを用いた指定であるか否かを判断するクエリ判別処理と、第2記憶装置に格納されたファイルのうち、書き込み頻度が低いファイルを特定する低頻度ファイル特定処理と、低頻度ファイル特定処理により特定された書き込み頻度が低いファイルを第1記憶装置に書き込む、書き戻し処理と、を含む。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
第1記憶装置に格納された複数のファイルを第2記憶装置にコピーし、前記第2記憶装置において更新された前記ファイルを前記第1記憶装置に書き戻すことで前記第1記憶装置に格納されるデータをコンピュータが更新する更新方法であって、
前記複数のファイルはデータベースの一部を構成し、
前記第2記憶装置に格納された前記ファイルへの書き込みを指示するクエリが、前記データベースのクラスターキーを用いた指定であるか否かを判断するクエリ判別処理と、
前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、書き込み頻度が低いファイルを特定する低頻度ファイル特定処理と、
前記低頻度ファイル特定処理により特定された書き込み頻度が低いファイルを前記第1記憶装置に書き込む、書き戻し処理と、を含む更新方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の更新方法において、
前記クエリ判別処理により前記クエリが前記データベースのクラスターキーを用いた指定であると判断された場合に、前記書き戻し処理を行う、更新方法。
【請求項3】
請求項1に記載の更新方法において、
前記第2記憶装置における前記ファイルが更新されるごとに前記ファイルの識別子を記録することで、更新された前記ファイルの順番を記録する書き出しLRUを更新する書き出しLRU更新処理をさらに含み、
前記低頻度ファイル特定処理には、前記書き出しLRUの参照を含む、更新方法。
【請求項4】
請求項3に記載の更新方法において、
前記書き出しLRUには、トランザクションが開始されて以後の前記ファイルの更新の順番が記録され、
トランザクションがコミットされると、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、更新後に前記第1記憶装置に書き込まれていない前記ファイルの全てを前記第1記憶装置に書き込むコミット時処理をさらに含む、更新方法。
【請求項5】
請求項3に記載の更新方法において、
前記ファイルのそれぞれは、アドレスが付された仮想的なメモリ空間である仮想メモリ空間における特定の領域を切り出したものであり、
前記書き戻し処理において前記第1記憶装置に書き込む書き込み対象ファイルは、前記クエリ判別処理において判断に用いた前記クエリが書き込む前記仮想メモリ空間におけるアドレスに対して、前記書き込み対象ファイルが対応する前記仮想メモリ空間におけるアドレスと所定値以上異なることを追加の条件とする、更新方法。
【請求項6】
第1記憶装置に格納された複数のファイルを第2記憶装置にコピーし、前記第2記憶装置において更新された前記ファイルを前記第1記憶装置に書き戻すことで前記第1記憶装置に格納されるデータを更新するデータベース更新装置であって、
前記複数のファイルはデータベースの一部を構成し、
前記第2記憶装置に格納された前記ファイルへの書き込みを指示するクエリが、前記データベースのクラスターキーを用いた指定であるか否かを判断するクエリ判別部と、
前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、書き込み頻度が低いファイルを特定する低頻度ファイル特定部と、
前記低頻度ファイル特定部により特定された書き込み頻度が低いファイルを前記第1記憶装置に書き込む、書き戻し部と、を備えるデータベース更新装置。
【請求項7】
請求項6に記載のデータベース更新装置において、
前記書き戻し部は、前記クエリ判別部により前記クエリが前記データベースのクラスターキーを用いた指定であると判断された場合に、前記低頻度ファイル特定部により特定された書き込み頻度が低いファイルを前記第1記憶装置に書き込む、データベース更新装置。
【請求項8】
請求項6に記載のデータベース更新装置において、
前記第2記憶装置における前記ファイルが更新されるごとに前記ファイルの識別子を記録することで、更新された前記ファイルの順番を記録する書き出しLRUを更新する書き出しLRU更新処理をさらに含み、
前記低頻度ファイル特定部は、前記書き出しLRUを参照することで書き込み頻度が低いファイルを特定する、データベース更新装置。
【請求項9】
請求項8に記載のデータベース更新装置において、
前記書き出しLRUには、トランザクションが開始されて以後の前記ファイルの更新の順番が記録され、
トランザクションがコミットされると、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、更新後に前記第1記憶装置に書き込まれていない前記ファイルの全てを前記第1記憶装置に書き込むコミット時処理をさらに含む、データベース更新装置。
【請求項10】
請求項8に記載のデータベース更新装置において、
前記ファイルのそれぞれは、アドレスが付された仮想的なメモリ空間である仮想メモリ空間における特定の領域を切り出したものであり、
前記書き戻し部において前記第1記憶装置に書き込む書き込み対象ファイルは、前記クエリ判別部において判断に用いた前記クエリが書き込む前記仮想メモリ空間におけるアドレスに対して、前記書き込み対象ファイルが対応する前記仮想メモリ空間におけるアドレスと所定値以上異なることを追加の条件とする、データベース更新装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、更新方法、およびデータベース更新装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
データベースは信頼性が求められるため、データベース利用者と物理的に離れたデータセンターなどに格納されることが一般的である。そのため、データベース利用者とデータベースとの間の通信には、距離などに起因する時間を要することが多く、この対策としてデータベース利用者の側にキャッシュを設ける構成が知られている。特許文献1には、データベースの更新処理を行うOLTP(Online Transaction Process)と、前記データベースに蓄積したデータの集計処理を行うOLAP(Online Analytical Processing)と、を備えるデータベース管理システムであって、前記OLTPのための行指向データを格納する不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリ上で、前記OLTPがデータを更新して行指向に保持し、行指向に保持したデータを所定量蓄積した後、所定量蓄積したデータを揮発性メモリに列単位のブロックで格納するとともに、当該列単位のブロックを前記OLAPのために前記不揮発性メモリとは異なる二次記憶装置に格納するメモリ管理手段と、を備えることを特徴とするデータベース管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-13318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている発明では、データベースの更新に要する時間の短縮に検討の余地がある。複数の更新を行う場合は、更新の都度、前述の不揮発メモリにある更新後データを前述の二次記憶装置に格納する方法があるが、複数の更新が同一の不揮発メモリの領域にあると、同一領域のデータを何度も二次記憶装置に送ることとなる。一般に二次記憶装置は不揮発メモリより2桁以上遅いため、この繰り返される書き込みがネックとなり、データベース更新に時間を要すことになる。本発明の課題はこの書き込みのボトルネックを解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様による更新方法は、第1記憶装置に格納された複数のファイルを第2記憶装置にコピーし、前記第2記憶装置において更新された前記ファイルを前記第1記憶装置に書き戻すことで前記第1記憶装置に格納されるデータをコンピュータが更新する更新方法であって、前記複数のファイルはデータベースの一部を構成し、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルへの書き込みを指示するクエリが、前記データベースのクラスターキーを用いた指定であるか否かを判断するクエリ判別処理と、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、書き込み頻度が低いファイルを特定する低頻度ファイル特定処理と、前記低頻度ファイル特定処理により特定された書き込み頻度が低いファイルを前記第1記憶装置に書き込む、書き戻し処理と、を含む。
本発明の第1の態様によるデータベース更新装置は、第1記憶装置に格納された複数のファイルを第2記憶装置にコピーし、前記第2記憶装置において更新された前記ファイルを前記第1記憶装置に書き戻すことで前記第1記憶装置に格納されるデータを更新するデータベース更新装置であって、前記複数のファイルはデータベースの一部を構成し、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルへの書き込みを指示するクエリが、前記データベースのクラスターキーを用いた指定であるか否かを判断するクエリ判別部と、前記第2記憶装置に格納された前記ファイルのうち、書き込み頻度が低いファイルを特定する低頻度ファイル特定部と、前記低頻度ファイル特定処理により特定された書き込み頻度が低いファイルを前記第1記憶装置に書き込む、書き戻し部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、データベースの更新に要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
データベースシステムの構成図
サーバのハードウエア構成図
データベース管理部の構成図
書き出しLRUの構造を示す図
インデックス情報の構造を示す図
クエリ実行モジュールの処理を示すフローチャート
タイミング生成モジュールの処理を示すフローチャート
図7における先行書き出し処理の詳細を示すフローチャート
変形例1における先行書き出し処理の詳細を示すフローチャート
変形例2におけるデータベースシステムの構成図
【発明を実施するための形態】
【0008】
―第1の実施の形態―
以下、図1~図7を参照して、更新方法、データベース更新装置の第1の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は、データベースシステム1000の構成図である。データベースシステム1000は、サーバ1と、低速ストレージ2と、クライアント9と、を含む。サーバ1および低速ストレージ2は、ネットワーク3を介して接続される。ネットワーク3はインターネットでもよいし、広域網、閉域網、およびローカル通信網のいずれでもよい。クライアント9はサーバ1に対して、後述するデータベース管理部10への書き込み指示を含むクエリ112を送信する。
【0010】
サーバ1は、データベース管理部10および高速ストレージ11を備える。データベース管理部10の詳細な構成は後述するが、少なくともメモリ120を備える。高速ストレージ11はたとえばSSD(Solid State Drive)やSSDのアレイであり、メモリ120はたとえばDRAMである。なお以下では、低速ストレージ2を「第1記憶装置」とも呼び、高速ストレージ11を「第2記憶装置」とも呼ぶ。
(【0011】以降は省略されています)

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