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公開番号2024158543
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073814
出願日2023-04-27
発明の名称エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物、及びエッチングマスクパターンの製造方法
出願人東京応化工業株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/027 20060101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】周期(L0)が20nm未満、かつ、高温アニーリングを行っても垂直配向性に優れる相分離構造を得られる、エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物、及びエッチングマスクパターンの製造方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物を塗布して、膜厚25nm以上のブロックコポリマー層を形成する工程と、ブロックコポリマー層を相分離させる工程と、を有する。エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物は、第1ブロックと第2ブロックとを有するブロックコポリマーを含有し、第1ブロックは一般式(b1)の構造で構成され、第2ブロックは一般式(b2m)の構造のブロック2Mと、一般式(b2g)の構造のブロック2Gとからなる。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持体上に、エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物を塗布して、膜厚が25nm以上であるブロックコポリマーを含む層を形成する工程と、
前記のブロックコポリマーを含む層を相分離させる工程と、
を有し、
前記エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物は、第1のブロックと第2のブロックとを有するブロックコポリマーを含有し、
前記第1のブロックは、下記一般式(b1)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成され、
前記第2のブロックは、下記一般式(b2m)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成されるブロック2Mと、下記一般式(b2g)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成されるブロック2Gとからなる、エッチングマスクパターンの製造方法。
TIFF
2024158543000023.tif
61
170
[式(b1)中、R

は、酸素原子又はケイ素原子を有してもよいアルキル基である。nは、0~5の整数である。R
b1
は、水素原子又はメチル基である。
式(b2g)中、R

は、ケイ素原子、フッ素原子、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基又はリン酸基を有してもよいアルキル基である。


は、ヒドロキシ基を有してもよい、炭素原子数1~10の直鎖状のアルキレン基又は炭素原子数2~10の分岐鎖状のアルキレン基である。
式(b2g)及び式(b2m)中、R
b2
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
x、y及びzは、モル比を表す。x+y+z=100モル%である。y/(y+z)は、0.01以上0.11以下である。xは、20~80モル%である。]
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記ブロックコポリマーは、下記一般式(BCP1)又は下記一般式(BCP2)で表される重合体である、請求項1に記載のエッチングマスクパターンの製造方法。
TIFF
2024158543000024.tif
130
170
[式(BCP1)及び式(BCP2)中、R

は、酸素原子又はケイ素原子を有してもよいアルキル基である。nは、0~5の整数である。R
b1
は、水素原子又はメチル基である。
式(BCP1)及び式(BCP2)中、R

は、ケイ素原子、フッ素原子、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基又はリン酸基を有してもよいアルキル基である。


は、ヒドロキシ基を有してもよい、炭素原子数1~10の直鎖状のアルキレン基又は炭素原子数2~10の分岐鎖状のアルキレン基である。
式(BCP1)及び式(BCP2)中、R
b2
は、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
x、y及びzは、モル比を表す。x+y+z=100モル%である。y/(y+z)は、0.01以上0.11以下である。xは、20~80モル%である。]
【請求項3】
前記ブロックコポリマーの数平均分子量は、15000~35000である、請求項1又は2に記載のエッチングマスクパターンの製造方法。
【請求項4】
第1のブロックと第2のブロックとを有するブロックコポリマーを含有するエッチングマスクパターン形成用樹脂組成物であって、
前記第1のブロックは、下記一般式(b1)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成され、
前記第2のブロックは、下記一般式(b2m)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成されるブロック2Mと、下記一般式(b2g)で表される構成単位の繰り返し構造からなる重合体で構成されるブロック2Gとからなる、エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物。
TIFF
2024158543000025.tif
61
170
[式(b1)中、R

は、酸素原子又はケイ素原子を有してもよいアルキル基である。nは、0~5の整数である。R
b1
は、水素原子又はメチル基である。
式(b2g)中、R

は、ケイ素原子、フッ素原子、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基又はリン酸基を有してもよいアルキル基である。


は、ヒドロキシ基を有してもよい、炭素原子数1~10の直鎖状のアルキレン基又は炭素原子数2~10の分岐鎖状のアルキレン基である。
式(b2g)及び式(b2m)中、R
b2
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
x、y及びzは、モル比を表す。x+y+z=100モル%である。y/(y+z)は、0.01以上0.11以下である。xは、20~80モル%である。]
【請求項5】
前記ブロックコポリマーは、下記一般式(BCP1)又は下記一般式(BCP2)で表される重合体である、請求項4に記載のエッチングマスクパターン形成用樹脂組成物。
TIFF
2024158543000026.tif
130
170
[式(BCP1)及び式(BCP2)中、R

は、酸素原子又はケイ素原子を有してもよいアルキル基である。nは、0~5の整数である。R
b1
は、水素原子又はメチル基である。
式(BCP1)及び式(BCP2)中、R

は、ケイ素原子、フッ素原子、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基又はリン酸基を有してもよいアルキル基である。


は、ヒドロキシ基を有してもよい、炭素原子数1~10の直鎖状のアルキレン基又は炭素原子数2~10の分岐鎖状のアルキレン基である。
式(BCP1)及び式(BCP2)中、R
b2
は、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基である。
x、y及びzは、モル比を表す。x+y+z=100モル%である。y/(y+z)は、0.01以上0.11以下である。xは、20~80モル%である。]
【請求項6】
前記ブロックコポリマーの数平均分子量は、15000~35000である、請求項4又は5に記載のエッチングマスクパターン形成用樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチングマスクパターン形成用樹脂組成物、及びエッチングマスクパターンの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI)のさらなる微細化に伴い、より繊細な構造体を加工する技術が求められている。
このような要望に対し、互いに非相溶性のブロック同士が結合したブロックコポリマーの自己組織化により形成される相分離構造を利用して、より微細なパターンを形成する技術の開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。
ブロックコポリマーの相分離構造を利用するためには、ミクロ相分離により形成される自己組織化ナノ構造を、特定の領域のみに形成し、かつ、所望の方向へ配列させることが必須とされる。これらの位置制御及び配向制御を実現するために、ガイドパターンによって相分離パターンを制御するグラフォエピタキシーや、基板の化学状態の違いによって相分離パターンを制御するケミカルエピタキシー等のプロセスが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
ブロックコポリマーは、相分離により規則的な周期構造の構造体を形成する。
「構造体の周期」とは、相分離構造の構造体が形成された際に観察される相構造の周期を意味し、互いに非相溶である各相の長さの和をいう。相分離構造が基板表面に対して垂直なシリンダー構造を形成する場合、構造体の周期(L0)は、隣接する2つのシリンダー構造の中心間距離(ピッチ)となる。
【0004】
構造体の周期(L0)は、重合度N、及び、フローリー-ハギンズ(Flory-Huggins)の相互作用パラメータχなどの固有重合特性によって決まることが知られている。すなわち、χとNとの積「χ・N」が大きくなるほど、ブロックコポリマーにおける異なるブロック間の相互反発は大きくなる。このため、χ・N>10.5(以下「強度分離限界点」という)のときには、ブロックコポリマーにおける異種類のブロック間の反発が大きく、相分離が起こる傾向が強くなる。そして、強度分離限界点においては、構造体の周期はおよそN
2/3
・χ
1/6
となり、下式(1)の関係が成り立つ。つまり、構造体の周期は、分子量と、異なるブロック間の分子量比と、に相関する重合度Nに比例する。
【0005】
L0 ∝ a・N
2/3
・χ
1/6
・・・(1)
[式中、L0は、構造体の周期を表す。aは、モノマーの大きさを示すパラメータである。Nは、重合度を表す。χは、相互作用パラメータであり、この値が大きいほど、相分離性能が高いことを意味する。]
【0006】
したがって、ブロックコポリマーの組成及び総分子量を調整することによって、構造体の周期(L0)を調節することができる。
ブロックコポリマーが形成する周期構造は、ポリマー成分の体積比等に伴ってシリンダー(柱状)、ラメラ(板状)、スフィア(球状)と変化し、その周期は分子量に依存することが知られている。このため、ブロックコポリマーの自己組織化により形成される相分離構造を利用して、比較的大きい周期(L0)の構造体を形成するためには、ブロックコポリマーの分子量を大きくする方法が考えられる。
【0007】
また、汎用のブロックコポリマーである、スチレンのブロックとメタクリル酸メチルのブロックとを有するブロックコポリマーよりも大きな相互作用パラメータ(χ)をもつブロックコポリマーを用いる方法が考えられる。例えば特許文献2には、メタクリル酸メチルブロックの一部に、置換基を導入したブロック共重合体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-36491号公報
特開2022-020519号公報
【非特許文献】
【0009】
プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE),第7637巻,第76370G-1(2010年).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ブロックコポリマーの自己組織化により形成される相分離構造は、エッチングマスクパターンの形成に用いることができる。この場合、相分離構造を比較的厚い膜厚(例えば、膜厚25nm以上)で垂直配向させることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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