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公開番号2024151472
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023064824
出願日2023-04-12
発明の名称表面修飾ポリイミド多孔質膜、及び表面修飾ポリイミドの製造方法
出願人東京応化工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 9/40 20060101AFI20241018BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な金属除去性を示す表面修飾ポリイミド多孔質膜、及び表面修飾ポリイミドの製造方法を提供すること。
【解決手段】金属吸着性官能基を有するグラフト鎖を表面に有し、20°以下の接触角と500nm以下の表面粗さRzとを有する表面修飾ポリイミド多孔質膜を用いる。また、(a)アルゴンよりも分子量の低い分子のガスを用いて、ポリイミドの表面の少なくとも一部にプラズマ処理を行う工程と、(b)プラズマ処理を行ったポリイミドを、金属吸着性官能基を有するモノマーに接触させる工程とを含む、方法により表面修飾ポリイミドを製造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質ポリイミドと、前記多孔質ポリイミドの表面の少なくとも一部に形成されたグラフト鎖とを含む表面修飾ポリイミド多孔質膜であって、
前記グラフト鎖が、金属吸着性官能基を有し、
前記ポリイミド多孔質膜の表面の接触角が、20°以下であり、
前記ポリイミド多孔質膜の表面粗さRzが、500nm以下である、表面修飾ポリイミド多孔質膜。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記金属吸着性官能基が、スルホ基、-NR



(R

及びR

は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す)で表される基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、-N







(R

、R

、及びR

は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す)で表される基、及びホスホリル基からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の表面修飾ポリイミド多孔質膜。
【請求項3】
X線光電子分光法により求めた硫黄元素比率が1atm%以上である、請求項1又は2に記載の表面修飾ポリイミド多孔質膜。
【請求項4】
(a)アルゴンよりも分子量の低い分子のガスを用いて、ポリイミドの表面の少なくとも一部にプラズマ処理を行う工程と、
(b)プラズマ処理を行ったポリイミドを、金属吸着性官能基を有するモノマーに接触させる工程とを含む、表面修飾ポリイミドの製造方法。
【請求項5】
前記ポリイミドが、多孔質ポリイミドである、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ガスが、ヘリウムガス、酸素ガス、及び窒素ガスからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記プラズマ処理のRF電力が100W以上である、請求項4又は5に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面修飾ポリイミド多孔質膜と、表面修飾ポリイミドの製造方法とに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、金属イオンを含む液体から金属イオンを除去するために、種々の材料が検討されている。例えば、特許文献1には、特定の官能基を有する樹脂が基材表面に物理的に付着した金属イオン吸着体が提案されている。また、ナイロンも一定の金属吸着性を有することが確認されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-159039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、樹脂の溶液を用いて基材表面の処理を行うことにより、基材に金属除去性を付与している。しかし、基材が多孔質材料である場合、特許文献1に記載の方法では、樹脂の溶液の粘度や、樹脂の溶液と基材との濡れ性次第では、基材の細孔の表面に十分な金属除去性を付与しにくかった。
そこで、本発明者らは、ポリイミドに対してプラズマグラフト重合を行い、金属吸着性の官能基を有する分子を化学的に結合させることを検討した。プラズマガスや、一般的に粘度が低いグラフトモノマーやグラフトモノマーの溶液が、多孔質材料の細孔に侵入しやすいためである。しかし、この方法についても、金属吸着性に優れるポリイミドを得にくいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、良好な金属除去性を示す表面修飾ポリイミド多孔質膜、及び表面修飾ポリイミドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、金属吸着性官能基を有するグラフト鎖を表面に有し、所定の接触角と所定の表面粗さRzとを有する表面修飾ポリイミド多孔質膜によって、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には本発明は以下のものを提供する。
【0007】
[1]多孔質ポリイミドと、前記多孔質ポリイミドの表面の少なくとも一部に形成されたグラフト鎖とを含む表面修飾ポリイミド多孔質膜であって、
前記グラフト鎖が、金属吸着性官能基を有し、
前記ポリイミド多孔質膜の表面の接触角が、20°以下であり、
前記ポリイミド多孔質膜の表面粗さRzが、500nm以下である、表面修飾ポリイミド多孔質膜。
【0008】
[2]前記金属吸着性官能基が、スルホ基、-NR



(R

及びR

は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す)で表される基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、-N







(R

、R

、及びR

は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す)で表される基、及びホスホリル基からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の表面修飾ポリイミド多孔質膜。
【0009】
[3]X線光電子分光法により求めた硫黄元素比率が1atm%以上である、[1]又は[2]に記載の表面修飾ポリイミド多孔質膜。
【0010】
[4](a)アルゴンよりも分子量の低い分子のガスを用いて、ポリイミドの表面の少なくとも一部にプラズマ処理を行う工程と、
(b)プラズマ処理を行ったポリイミドを、金属吸着性官能基を有するモノマーに接触させる工程とを含む、表面修飾ポリイミドの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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