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公開番号
2024158389
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073546
出願日
2023-04-27
発明の名称
化粧品
出願人
JNC株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
A61K
8/73 20060101AFI20241031BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、石油由来のプラスチック粒子の代替となり得る多孔質セルロース粒子を用いて、皮脂吸着による化粧崩れおよびテカリを抑制できる化粧品を提供することを課題とし、さらに、本発明は、多孔質セルロース粒子を用いて、優れた保湿力を有する化粧品を提供することを課題とする。
【解決手段】略球状の多孔質セルロース粒子を含む化粧品であって、前記多孔質セルロース粒子のモード径が1.0μmから300.0μmであり、前記多孔質セルロース粒子が粒子表面に開孔部を有し、前記開孔部が粒子内部の空隙と通じており、走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積に対する前記開孔部の総投影面積の割合が、5%から95%であることを特徴とする、化粧品。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
略球状の多孔質セルロース粒子を含む化粧品であって、
前記多孔質セルロース粒子のモード径が1.0μmから300.0μmであり、
前記多孔質セルロース粒子が粒子表面に開孔部を有し、前記開孔部が粒子内部の空隙と通じており、
走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積に対する前記開孔部の総投影面積の割合が、5%から95%であることを特徴とする、化粧品。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記開孔部の平均径が0.01μmから10.0μmである、請求項1に記載の化粧品。
【請求項3】
前記多孔質セルロース粒子の嵩比重が0.10g/mlから0.90g/mlである、請求項1または2に記載の化粧品。
【請求項4】
走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積当たりの前記開孔部の個数が、3個/μm
2
から80個/μm
2
である、請求項1または2に記載の化粧品。
【請求項5】
ファンデーション、口紅、アイシャドー、アイライナ、化粧水、美容液、ローション、乳液、下地化粧品、マッサージクリーム、化粧クリーム、スキンクリーム、スキンケア化粧品、保湿化粧品、美白化粧品、薬用化粧品、日焼け止め化粧品、洗顔クリーム、またはクレンジング剤である、請求項1または2に記載の化粧品。
【請求項6】
前記多孔質セルロース粒子が、(a)酢酸セルロースを酢酸セルロースが可溶な溶媒と酢酸セルロースが不溶な溶媒との混合溶媒に加熱溶解して、酢酸セルロース溶液を調製する工程と、(b)前記酢酸セルロース溶液を、乳化安定剤を含む水に分散させて、分散系を得る工程と、(c)前記分散系を冷却し、酢酸セルロース粒子を析出させる工程を含む方法で製造され、前記混合溶媒が水と混和しない有機溶媒である、請求項1または2に記載の化粧品。
【請求項7】
工程(a)において、前記酢酸セルロースが可溶な溶媒が、ベンジルアルコール、酢酸エチル、シクロヘキサノン、またはイソホロンである、請求項6に記載の化粧品。
【請求項8】
工程(a)において、前記酢酸セルロースが不溶な溶媒が、アルコール類、グリコール類、エーテル類、またはエステル類である、請求項6に記載の化粧品。
【請求項9】
工程(a)において、前記混合溶媒における前記酢酸セルロースが可溶な溶媒と前記酢酸セルロースが不溶な溶媒との体積比が5:95から95:5である、請求項6に記載の化粧品。
【請求項10】
工程(a)において、混合溶媒中の酢酸セルロースの割合が、0.1質量%から50質量%である、請求項6に記載の化粧品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質セルロース粒子を含有する化粧品に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、球状樹脂粒子は、その特性から、艶消し剤、滑り剤、およびブロッキング防止剤等の様々な分野で用いられており、化粧品用途においても種々の球状樹脂粒子が用いられている。一方、近年マイクロプラスチックによる海洋汚染等の問題から、化粧品に配合される球状樹脂粒子の原料素材が、石油由来の合成系素材から天然系素材へと移行しつつある。
【0003】
このような背景から、近年、自然派化粧品やオーガニック化粧品に関心が高まっており、石油由来のプラスチック粒子の代替となる自然由来の原料が求められている。そのような自然由来の原料としてセルロースが知られており、例えば、セルロース誘導体を主成分とする球状の樹脂ビーズを含有する化粧品が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6762407号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、多孔質セルロース粒子を含有する化粧品が、皮脂吸着による化粧崩れおよびテカリを抑制し、優れた保湿力を有することは知られていない。
本発明は、石油由来のプラスチック粒子の代替となり得る多孔質セルロース粒子を用いて、皮脂吸着による化粧崩れおよびテカリを抑制できる化粧品を提供することを課題とする。さらに、本発明は、多孔質セルロース粒子を用いて、優れた保湿力を有する化粧品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、特定の微細な多孔質構造を有するセルロース粒子を化粧品に配合すると、皮脂吸着による化粧崩れおよびテカリを抑制し、優れた保湿力が得られることを見出した。さらに、本発明者らは、前記セルロース粒子を所定の嵩比重のものとすると、肌に塗布したときの塗り心地が軽く、皮脂吸着後もサラサラ感を維持でき、肌に塗布した際に発生する色ムラも抑制できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]略球状の多孔質セルロース粒子を含む化粧品であって、
前記多孔質セルロース粒子のモード径が1.0μmから300.0μmであり、
前記多孔質セルロース粒子が粒子表面に開孔部を有し、前記開孔部が粒子内部の空隙と通じており、
走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積に対する前記開孔部の総投影面積の割合が、5%から95%であることを特徴とする、化粧品。
[2]前記開孔部の平均径が0.01μmから10.0μmである、[1]に記載の化粧品。
[3]前記多孔質セルロース粒子の嵩比重が0.10g/mlから0.90g/mlである、[1]または[2]に記載の化粧品。
[4]走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積当たりの前
記開孔部の個数が、3個/μm
2
から80個/μm
2
である、[1]~[3]のいずれかに記載の化粧品。
[5]ファンデーション、口紅、アイシャドー、アイライナ、化粧水、美容液、ローション、乳液、下地化粧品、マッサージクリーム、化粧クリーム、スキンクリーム、スキンケア化粧品、保湿化粧品、美白化粧品、薬用化粧品、日焼け止め化粧品、洗顔クリーム、またはクレンジング剤である、[1]~[4]のいずれかに記載の化粧品。
[6]前記多孔質セルロース粒子が、(a)酢酸セルロースを酢酸セルロースが可溶な溶媒と酢酸セルロースが不溶な溶媒との混合溶媒に加熱溶解して、酢酸セルロース溶液を調製する工程と、(b)前記酢酸セルロース溶液を、乳化安定剤を含む水に分散させて、分散系を得る工程と、(c)前記分散系を冷却し、酢酸セルロース粒子を析出させる工程を含む方法で製造され、前記混合溶媒が水と混和しない有機溶媒である、[1]~[5]のいずれかに記載の化粧品。
[7]工程(a)において、前記酢酸セルロースが可溶な溶媒が、ベンジルアルコール、酢酸エチル、シクロヘキサノン、またはイソホロンである、[6]に記載の化粧品。
[8]工程(a)において、前記酢酸セルロースが不溶な溶媒が、アルコール類、グリコール類、エーテル類、またはエステル類である、[6]または[7]に記載の化粧品。
[9]工程(a)において、前記混合溶媒における前記酢酸セルロースが可溶な溶媒と前記酢酸セルロースが不溶な溶媒との体積比が5:95から95:5である、[6]~[8]のいずれかに記載の化粧品。
[10]工程(a)において、混合溶媒中の酢酸セルロースの割合が、0.1質量%から50質量%である、[6]~[9]のいずれかに記載の化粧品。
[11]工程(a)において、前記混合溶媒が高分子である第三成分を含有し、前記第三成分がポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールである、[6]~[10]のいずれかに記載の化粧品。
[12]工程(b)において、前記乳化安定剤が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、またはこれらの混合物である、[6]~[10]のいずれかに記載の化粧品。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、特定の微細な多孔質構造を有するセルロース粒子を化粧品に含有させることで、皮脂吸着による化粧崩れおよびテカリを抑制でき、優れた保湿力が得られるという効果を発揮する。さらに、前記セルロース粒子を含む化粧品を所定の嵩比重のものとすると、肌に塗布したときの塗り心地が軽く、皮脂吸着後もサラサラ感を維持でき、色ムラの発生も抑制できるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図2は、実施例2の粒子のSEM観察による外観写真である。単一粒子の写真を示す。
図3は、実施例3の粒子のSEM観察による外観写真である。単一粒子の写真を示す。
図4は、実施例4の粒子のSEM観察による外観写真である。単一粒子の写真を示す。
図5は、実施例5の粒子のSEM観察による外観写真である。単一粒子の写真を示す。
図6は、比較例1の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図7は、比較例2の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図8は、比較例3の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図9は、比較例4の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図10は、比較例5の粒子のSEM観察による外観写真である。複数粒子、単一粒子、単一粒子拡大、および粒子断面の写真をそれぞれ示す。
図11は、評価用基板上にドライ試料を塗布した場合のL*(明度)を示すグラフである。
図12は、評価用基板上にオイル含浸試料を塗布した場合のL*(明度)を示すグラフである。
図13は、評価用基板上の、ドライ試料を塗布した場合のL*(明度)に対する、オイル含浸試料を塗布した場合のL*(明度)の比を示すグラフである。
図14は、評価用基板上にドライ試料を塗布した場合のC*(彩度)を示すグラフである。
図15は、評価用基板上にオイル含浸試料を塗布した場合のC*(彩度)を示すグラフである。
図16は、評価用基板上の、ドライ試料を塗布した場合のC*(彩度)に対する、オイル含浸試料を塗布した場合のC*(彩度)の比を示すグラフである。
図17は、評価用基板上にドライ試料を塗布した場合の光沢度を示すグラフである。
図18は、評価用基板上にオイル含浸試料を塗布した場合の光沢度を示すグラフである。
図19は、評価用基板上の、ドライ試料を塗布した場合に対する、オイル含浸試料を塗布した場合の光沢度の比を示すグラフである。
図20は、評価用基板上にドライ試料を塗布した場合の乾燥速度を示すグラフである。
図21は、評価用基板上にオイル含浸試料を塗布した場合の乾燥速度を示すグラフである。
図22は、ドライ試料の嵩比重を示すグラフである。
図23は、オイル含浸試料の嵩比重を示すグラフである。
図24は、ドライ試料を両面テープに塗布した場合のL*(明度)の標準偏差を示すグラフである。
図25は、ドライ試料を両面テープに塗布した場合のC*(彩度)の標準偏差を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の化粧品は、略球状の多孔質セルロース粒子を含む化粧品であって、前記多孔質セルロース粒子のモード径が1.0μmから300.0μmであり、前記多孔質セルロース粒子が粒子表面に開孔部を有し、前記開孔部が粒子内部の空隙と通じており、走査型電子顕微鏡で観察される、前記多孔質セルロース粒子の投影面積に対する前記開孔部の総投影面積の割合が、5%から95%であることを特徴とする、化粧品である。
(【0011】以降は省略されています)
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