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公開番号2024158348
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073480
出願日2023-04-27
発明の名称風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置及び断線箇所検知方法
出願人音羽電機工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G01R 31/08 20200101AFI20241031BHJP(測定;試験)
要約【課題】比較的簡単な構成で風車ブレードの外部からダウンコンダクタの断線箇所を精度良く検知することができる断線箇所検知装置及び断線箇所検知方法を提供する。
【解決手段】電圧発生器5で所定周波数の交流電圧を発生させ、その交流電圧をレセプタ3b1を介してダウンコンダクタ3b2に印加する。この状態で、風車ブレード3bの外部に配置した電圧センサ6を風車ブレード3bの長手方向Lに沿って移動させながら、電圧センサ6により風車ブレード3bの外部からダウンコンダクタ3b2の電圧を検出する。ダウンコンダクタ3b2に断線箇所Xがある場合、断線箇所Xよりも先端部側の領域L1では、電圧センサ6により電圧が検出され、断線箇所Xよりも基端部側の領域L2では、電圧センサ6により電流が検出されない。領域L1と領域L2の境界から断線箇所Xを検知することができる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタの断線箇所を検知するための断線箇所検知装置であって、
所定の周波数を持った電圧を発生させる電圧発生器と、前記風車ブレードの外部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って移動可能な非接触型の電圧センサとを備え、
前記電圧発生器で発生させた電圧を前記ダウンコンダクタの一端部の側又は他端部の側から前記ダウンコンダクタに印加し、前記電圧センサを前記風車ブレードの長手方向に沿って移動させながら、前記電圧センサにより前記風車ブレードの外部から前記ダウンコンダクタの電圧を検出し、前記風車ブレードの長手方向の一の領域で電圧が検出され、他の領域で電圧が検出されないとき、前記一の領域と前記他の領域との境界から前記ダウンコンダクタの断線箇所を検知することを特徴とする風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記電圧発生器は、前記風車ブレードの先端側に位置する前記ダウンコンダクタの先端部の側から前記ダウンコンダクタに前記電圧を印加する請求項1に記載の風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置。
【請求項3】
前記電圧発生器は、前記風車ブレードの基端側に位置する前記ダウンコンダクタの基端部の側から前記ダウンコンダクタに前記電圧を印加する請求項1に記載の風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置。
【請求項4】
前記電圧発生器は、周波数が異なる電圧を発生可能であり、前記電圧センサは、前記周波数が異なる電圧を検出可能である請求項1から3の何れか一項に記載の風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置。
【請求項5】
風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタの断線箇所を検知するための断線箇所検知方法であって、
前記ダウンコンダクタの一端部の側又は他端部の側から前記ダウンコンダクタに所定の周波数を持った電圧を印加し、
前記風車ブレードの外部に配置した非接触型の電圧センサを前記風車ブレードの長手方向に沿って移動させながら、前記電圧センサにより前記風車ブレードの外部から前記ダウンコンダクタの電圧を検出し、前記風車ブレードの長手方向の一の領域で電圧が検出され、他の領域で電圧が検出されないとき、前記一の領域と前記他の領域との境界から前記ダウンコンダクタの断線箇所を検知することを特徴とする風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所を検知する断線箇所検知装置及び断線箇所検知方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
風力発電装置の風車ブレードには、風車ブレードを落雷から保護するためにレセプタ(受雷部)が設けられている。レセプタは風車ブレードの先端部や中間部に設けられ、風車ブレードの内部に設けられたダウンコンダクタ(引き下げ導線)に電気的に接続されている。ダウンコンダクタは、風車タワーに電気的に接続され(風車タワーの内部に引き下げ導線を配置している場合は、当該引き下げ導線に電気的に接続されることがある。)、レセプタに着雷した際の雷電流は、レセプタ→ダウンコンダクタ→風車タワーという経路で大地へ放出される。
【0003】
経年劣化や落雷等により、風車ブレードのダウンコンダクタに断線が発生すると、落雷時にダウンコンダクタの断線箇所で放電が起こり、風車ブレードの破損に繋がる。このため、風力発電設備の定期点検指針が2017年4月に改訂され、風車ブレードのダウンコンダクタについて導通試験等を行い、健全性(断線の有無)を確認することが義務付けられた。
【0004】
ダウンコンダクタの断線及び断線箇所を検知するために様々な手法が提案されてきた。例えば、特許文献1では、ダウンコンダクタの基端から先端のレセプタに向けてステップ波形状の検査信号を注入し、ダウンコンダクタ側の電圧または電流波形を観測し、この波形を非断線時における波形と比較して断線を検知すると共に、上記の電圧または電流波形が変化する時刻と光速とを用いてダウンコンダクタの断線箇所を検知している。また、特許文献2では、ダウンコンダクタの基端と、ダウンコンダクタに沿って延在するように配置される計測線の基端を、それぞれTDR検査装置に接続し、TDR検査装置から計測線及びダウンコンダクタの間にTDR信号を注入し、TDR信号の反射結果に基づいてダウンコンダクタの断線を検知すると共に、TDR信号の反射結果を示す波形において、TDR信号の注入時からTDR信号の反射波が到達するまでの到達時間に基づいてダウンコンダクタの断線箇所を検知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-29351号公報
特開2021-25859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2では、ダウンコンダクタの断線箇所を検知するにあたり、検査信号の発生時刻から、検査信号の電圧波形又は電流波形の変化点(断線箇所に対応)の時刻までの時間に基づいて、検査信号の印加点(検査信号発生装置の信号出力端子)からダウンコンダクタの断線箇所までの距離を算出している。この算出距離は、検査信号発生装置の信号出力端子から、検査信号が注入されるダウンコンダクタの端部に到る距離を含んでいるから、ダウンコンダクタの断線箇所を特定するためには、検査信号発生装置の信号出力端子とダウンコンダクタの端部との間の距離を計測して、上記の算出距離から差し引く必要がある。しかし、地上側に在る検査信号発生装置と高所に在る風車ブレードのダウンコンダクタとの間で正確な距離計測を行うことは難しい。そのため、計測誤差が生じ易く、この計測誤差により、ダウンコンダクタの断線箇所の検知精度が低下する。
【0007】
本発明の課題は、比較的簡単な構成で風車ブレードの外部からダウンコンダクタの断線箇所を精度良く検知することができる断線箇所検知装置及び断線箇所検知方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタの断線箇所を検知するための断線箇所検知装置であって、所定の周波数を持った電圧を発生させる電圧発生器と、前記風車ブレードの外部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って移動可能な非接触型の電圧センサとを備え、前記電圧発生器で発生させた電圧を前記ダウンコンダクタの一端部の側又は他端部の側から前記ダウンコンダクタに印加し、前記電圧センサを前記風車ブレードの長手方向に沿って移動させながら、前記電圧センサにより前記風車ブレードの外部から前記ダウンコンダクタの電圧を検出し、前記風車ブレードの長手方向の一の領域で電圧が検出され、他の領域で電圧が検出されないとき、前記一の領域と前記他の領域との境界から前記ダウンコンダクタの断線箇所を検知することを特徴とする風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知装置を提供する。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明は、風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタの断線箇所を検知するための断線箇所検知方法であって、前記ダウンコンダクタの一端部の側又は他端部の側から前記ダウンコンダクタに所定の周波数を持った電圧を印加し、前記風車ブレードの外部に配置した非接触型の電圧センサを前記風車ブレードの長手方向に沿って移動させながら、前記電圧センサにより前記風車ブレードの外部から前記ダウンコンダクタの電圧を検出し、前記風車ブレードの長手方向の一の領域で電圧が検出され、他の領域で電圧が検出されないとき、前記一の領域と前記他の領域との境界から前記ダウンコンダクタの断線箇所を検知することを特徴とする風車ブレード用ダウンコンダクタの断線箇所検知方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、比較的簡単な構成で風車ブレードの外部からダウンコンダクタの断線箇所を精度良く検知することができる断線検知装置及び断線検知方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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