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公開番号2024158098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072969
出願日2023-04-27
発明の名称一液型湿気硬化性ウレタン樹脂
出願人KFケミカル株式会社
代理人個人
主分類C08G 18/30 20060101AFI20241031BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 一液型としての貯蔵安定性と硬化性に優れ、また高い耐候性と引張物性に優れる硬化物を与える一液湿気硬化性樹脂を提供する。
【解決手段】 アクリルポリオールおよびポリテトラメチレングリコールからなるポリオールと脂肪族ポリイソシアネートの反応物であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにおいて、少なくともその一部にオキサゾリジン基を有する一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂。この一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂は、ポリオールと脂肪族ポリイソシアネートの反応物中のイソシアネート基に対する水酸基含有オキサゾリジンの当量比が0.05~0.55の反応物である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
アクリルポリオールおよびポリテトラメチレングリコールからなるポリオールと脂肪族ポリイソシアネートの反応物であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにおいて、少なくともその一部にオキサゾリジン基を有する一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
ポリオールがアクリルポリオールおよびポリテトラメチレングリコールを80質量%以上含有し、かつ脂肪族ポリイソシアネートが全イソシアネート中の80質量%以上である請求項1記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂。
【請求項3】
ポリオールとして、さらに(メタ)アクリル基含有ポリオールを、ポリオール中に10質量%以下で含有する請求項1記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂。
【請求項4】
ポリオールと脂肪族ポリイソシアネートの反応物中のイソシアネート基に対する水酸基含有オキサゾリジンの当量比(水酸基含有オキサゾリジンの水酸基/イソシアネート基)0.05~0.55の反応物である請求項1記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂。
【請求項5】
請求項4記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂が配合され、ポリウレタン樹脂用硬化剤を含有しない一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1または4記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂およびオキサゾリジン基含有脂肪族ポリイソシアネートが配合された一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
オキサゾリジン基/イソシアネート基の当量比が0.3~1.2である請求項6記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
さらに、レーザー回折法による二次粒子径D
50
3~15μm の艶消し材としてのシリカが、一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂100質量部に対し2~15質量部の割合で添加された請求項6記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項9】
請求項6記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物よりなるタイル剥落防止塗料。
【請求項10】
請求項6記載の一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂組成物よりなるコーティング材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一液型湿気硬化性ウレタン樹脂に関する。さらに詳しくは、耐候性に優れるとともに、硬化性および硬化物の物性を改良せしめる一液型湿気硬化性ウレタン樹脂組成物等に用いられる、一液型湿気硬化性ウレタン樹脂に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
一液型湿気硬化性ウレタン樹脂は、基材との密着性、物性の調整のし易さ、取扱いのし易さなどにより、接着剤、塗料、コーティング材、シーラント等に利用されてきた。特に、建築、土木用として使用されるコンクリートまたはタイル剥落防止塗料、コーティング材の場合、ウレタン樹脂には高い耐候性と接着性が要求される。ウレタン樹脂の耐候性を上げる方法としては、その構成成分であるポリオールおよびポリイソシアネートにおいて、耐候性に優れる原料を用いることが不可欠である。
【0003】
耐候性に優れるポリオールとしては、アクリルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネートポリオール等が知られている。
【0004】
一方、耐候性に優れるポリイソシアネートとしては、一般に芳香族ポリイソシアネートよりも脂肪族イソシアネートが知られている。しかしながら、脂肪族ポリイソシアネートのイソシアネート基はそれ自身加水分解速度が遅く、結果として一液型湿気硬化性ポリウレタンの硬化性が遅いといった問題がある。
【0005】
このような問題に対し、特許文献1では“湿分により加水分解して活性水素基を再生する基を含有する化合物”、いわゆる湿気潜在性硬化剤が提案されている。具体的には、水酸基含有オキサゾリジンとヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などのポリイソシアネートを反応させた化合物を潜在性硬化剤としてイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーに添加することが開示されている。
【0006】
このような硬化剤は、例えばHDIの両端にオキサゾリジン基を有し、それらが加水分解すると、1分子中に2つのアミノ基と2つの水酸基を生成し、これらがウレタンプレポリマー中のイソシアネート基と反応し、ウレタンプレポリマーの硬化が進むことになる。このように比較的分子量の小さい化合物1分子中に、イソシアネート基と反応する4つの反応点を生成することになり、架橋点間の距離が短く、かつ不揃いな硬化物ができることになり、ある程度硬化速度は改善できるが、タイル剥落防止塗料、コーティング材としての接着性および硬化物の物性については必ずしも満足いくものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-252292号公報
特開2002-20424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、一液型としての貯蔵安定性と硬化性に優れ、また高い耐候性と引張物性に優れる硬化物を与える一液湿気硬化性樹脂を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる本発明の目的は、アクリルポリオールおよびポリテトラメチレングリコールからなるポリオールと脂肪族ポリイソシアネートの反応物であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにおいて、少なくともその一部にオキサゾリジン基を有する一液型湿気硬化性ポリウレタン樹脂によって達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一液型湿気硬化性ウレタン樹脂は、硬化剤を用いずとも一液型湿気硬化性ウレタン樹脂組成物の一成分として用いることができ、好ましくはさらにオキサゾリジン基含有脂肪族ポリイソシアネートを配合せしめた一液型湿気硬化性ウレタン樹脂組成物により、貯蔵安定性と硬化性に優れ、耐候性と引っ張り物性に優れる硬化物を提供し得るといったすぐれた効果を奏し、タイル剥落防止塗料、コーティング材として有効に用いられる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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