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公開番号2024155686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023187854,2023070502
出願日2023-11-01,2023-04-21
発明の名称皮膚化粧料
出願人日油株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 8/34 20060101AFI20241024BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】天然水および固体状の抗炎症成分を含有しつつ、保存安定性および塗布時の滑らかな感触に優れ、重ね塗りした際の使用感の差が小さい皮膚化粧料は未だ開発されていないという現状に対して、本発明の目的は、天然水および固体状の抗炎症成分を含有し、保存安定性および塗布時の滑らかな感触に優れ、重ね塗りした際でも最初と同じ使用感が得られる皮膚化粧料を提供することにある。
【解決手段】下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有する皮膚化粧料:(A)硬度が10~200mg/Lの天然水を10~98質量%、(B)25℃での水への溶解度が0.5%以上であり、抗炎症効果を有する結晶性固体を0.001~10質量%、(C)炭素数3~6の2価アルコールを1~25質量%および(D)酸性ムコ多糖類を0.00001~0.05質量%。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有する皮膚化粧料:
(A)硬度が10~200mg/Lの天然水を10~98質量%
(B)25℃での水への溶解度が0.5%以上であり、抗炎症効果を有する結晶性固体を0.001~10質量%
(C)炭素数3~6の2価アルコールを1~25質量%
(D)酸性ムコ多糖類を0.00001~0.05質量%。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
下記の成分(E)を含有する、請求項1に記載の皮膚化粧料:
(E)下記式(1)で示されるアルキレンオキシド誘導体を0.01~10質量%;
TIFF
2024155686000006.tif
10
170
式(1)中、Zは炭素数1~7個かつ1~4個の水酸基を有する化合物からすべての前記水酸基を除いた残基であり、
xは、1~4の整数を示す。EOはオキシエチレン基である。POはオキシプロピレン基である。BOはオキシブチレン基であり、
aは前記オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0≦a≦100であり、bは前記オキシプロピレン基の平均付加モル数であり、0≦b≦60であり、cは前記オキシブチレン基の平均付加モル数であり、0≦c≦5である、ただし、a、bおよびcは同時に0ではなく、a、bがいずれも0ではないとき、(a/b)は1/5~7/1であり、またEOとPOとBOはランダム状に付加してもブロック状に付加してもよく、またランダム部位とブロック部位が混在していてもよい。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、顔や身体等の皮膚の保湿に用いられる皮膚化粧料に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚化粧料に一般的に使用されている水は、主に河川から採取して浄化処理した水道水を原水とし、イオン交換樹脂で金属イオンなどの不純物を取り除いたイオン交換水である。イオン交換樹脂によって取り除かれる成分の中には、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの天然保湿因子(NMF:natural moisturizing factor)が含まれる場合が
ある。NMFは健康な皮膚を保つために重要な役目を果たしており、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどのミネラル塩以外に、アミノ酸類、ピロリドンカルボン酸(およびその塩)、尿素、乳酸等の有機酸(およびその塩)等を含み、角層に含まれるNMFの量が減少すると、保湿機能が低下して乾燥肌になりやすいことが知られている。
【0003】
カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどのミネラル塩が皮膚の保湿に有効であることは、ミネラル塩を豊富に含む海泥を使用した化粧料(特許文献1)などで一般にも広く認知されている。ミネラル塩を効果的に活用する剤型としては、粘土鉱物を含むクレイパックが知られている。しかし、水性皮膚化粧料に、ミネラル塩(特に2価以上のミネラル塩)を配合すると、水に溶解していた物質同士を結合させ、水に不溶の物質を生じさせる場合がある。そのため、ミネラル塩を豊富に含む天然水を皮膚化粧料に使用した場合、天然水に含まれるミネラル塩が不溶解物発生の原因になる虞がある。皮膚化粧料中で発生した不溶解物は沈殿等により外観が悪化するだけでなく、塗布時にざらつきが生じ、滑らかな塗布感を損ねる場合がある。
【0004】
滑らかな塗布感とは、肌への塗布時にざらつきやきしみを感じない、つるつるとした感触を意味する。滑らかな塗布感を感じるためには、化粧料に由来するざらつきやきしみを低減させることに加え、肌のキメを整えることが重要である。キメが荒く凹凸のある肌の場合は滑らかな塗布感を感じにくいのに対し、キメが細かく表面が滑らかな肌の場合は滑らかな塗布感を感じやすい。ストレスや外部からの刺激によって肌荒れが生じると肌のキメが荒くなることから、キメを整えるためには肌荒れを防ぐことが重要であり、肌荒れを防ぐ成分として抗炎症成分が知られている。
【0005】
抗炎症成分として、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸、ナイアシンアミドが化粧料で広く用いられている。これらの成分は水溶性の固体であり、低温や高温などの保管温度、水分の蒸発などが原因となり、これらの成分が化粧料中で析出することからその抑制が課題である。このような課題に対し、特許文献2~5の組成物に記載されているように、イオン交換水を配合した組成物中では様々な解決方法が知られている。一方で、天然水を配合した化粧料中ではアラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸、ナイアシンアミドの析出抑制方法について知られていなかった。天然水を配合した化粧料中では、天然水に含まれるミネラル塩がアラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸、ナイアシンアミドの析出を促進する場合があった。これらの成分が析出すると、化粧料の外観は悪化し、塗布時の滑らかな感触は得られなかった。
【0006】
滑らかな塗布感はキメ等の肌状態だけでなく、化粧料の肌への塗布の有無による影響も受ける。つまり、化粧料が塗布されていない肌に対する塗布感と化粧料が塗布されている肌に対する塗布感では違いが生じる場合がある。一般的なスキンケアでは化粧水、乳液、美容液、クリーム等を組み合わせて使用したり、スキンケアの時間を短くすることや使用
するスキンケアアイテムを減らすことを目的として、オールインワン化粧料を使用したりする。しかし、これらの化粧料を一度塗布するだけでは保湿効果が不足する場合がある。そのため、保湿効果を高めるために、化粧料を1度馴染ませた後、再び塗布する方法で使用されることがある。このように重ね塗りする場合、1度目に塗布した際は滑らかな塗り心地が得られるが、2度目の塗布の際、既に塗布された化粧料に起因してべたつきを感じやすい場合があり、使用感の差が小さい化粧料が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-233722号公報
特開2016-121092号公報
特開2018-52914号公報
特開2019-199468号公報
特開2022-82669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
天然水および固体状の抗炎症成分を含有しつつ、保存安定性および塗布時の滑らかな感触に優れ、重ね塗りした際の使用感の差が小さい皮膚化粧料は未だ開発されていないという現状に対して、本発明の目的は、天然水および固体状の抗炎症成分を含有し、保存安定性および塗布時の滑らかな感触に優れ、重ね塗りした際でも最初と同じ使用感が得られる皮膚化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、特定の硬度の天然水に結晶性抗炎症成分を配合する化粧品に、特定のアルコールと酸性ムコ多糖類を添加するだけで意外にも保存安定性および塗布時の滑らかな感触に優れ、重ね塗りしても使用感がほぼ変わらないことを見出し、さらに検討して、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は以下の[1]および[2]に係るものである。
[1]成分(A)硬度が10~200mg/Lの天然水を10~98質量%、成分(B)25℃での水への溶解度が0.5%以上であり、抗炎症効果を有する結晶性固体を0.001~10質量%、成分(C)炭素数3~6の2価アルコールを1~25質量%および成分(D)酸性ムコ多糖類を0.00001~0.05質量%含有する、皮膚化粧料。
[2]成分(E)下記式(1)で示されるアルキレンオキシド誘導体を0.01~10質量%含有する、前記[1]に記載の皮膚化粧料:
(【0011】以降は省略されています)

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