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10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024153835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024124561,2023041934
出願日2024-07-31,2016-09-20
発明の名称架橋型核酸GuNA、その製造方法および中間体化合物
出願人田辺三菱製薬株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人
主分類C07H 9/06 20060101AFI20241022BHJP(有機化学)
要約【課題】グアニジン架橋型人工核酸(以下、GuNAと略す)の製造方法、およびその製造のための中間体化合物を提供する。
【解決手段】本発明は、一般式Iで表される化合物またはその塩を製造する方法であって、一般式IIで表される化合物に還元剤を反応させることにより製造する方法とする。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式I:
TIFF
2024153835000143.tif
58
79
[式中、R

及びR

は各々独立して水酸基の保護基であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、mは1~3の整数であり、そして環Aは、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルケニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルキニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいアミノ基、1つ以上の置換基で置換されてもよい水酸基、オキソ基、チオキソ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよい5から7員環の不飽和ヘテロ環であり、さらに該不飽和ヘテロ環は別の環と縮合して環Aを形成してもよい。]
で表される化合物またはその塩を製造する方法であって、
一般式II:
TIFF
2024153835000144.tif
50
85
[式中、R

、R

、R

、R

、R

、R

及びmは各々一般式Iのものと同じ意味を示し、環A’は、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルケニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルキニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいアミノ基、1つ以上の置換基で置換されてもよい水酸基、オキソ基、チオキソ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよい5から7員環の不飽和ヘテロ環であり、さらに該不飽和ヘテロ環は別の環と縮合して環A’を形成してもよい。]
で表される化合物に還元剤を反応させ、環A’に縮合するオキサゾリジン環を開裂させる工程を含む、製造方法。
続きを表示(約 4,200 文字)【請求項2】


及びR

が各々Bn基であり、R

、R

、R

及びR

が各々水素原子であり、環Aがチミニルもしくはウラシニルであり、環A’が下記構造式II-1またはII-2:
TIFF
2024153835000145.tif
45
106
であり、そして還元剤がPh

Pである請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
一般式VII:
TIFF
2024153835000146.tif
81
77
[式中、Bは1つ以上の置換基で置換されてもよい核酸の塩基部分であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、R

は水素原子または水酸基の保護基であり、R

は水素原子、1つ以上の置換基で置換されてもよいリン酸基、または1つ以上の置換基で置換されてもよいチオリン酸基であり、R

、R
10
及びR
11
は各々独立して水素原子、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、またはアミノ基の保護基であり、そしてmは1~3の整数である。]
で表される化合物またはその塩の製造方法であって、請求項1または2に記載の工程を含む製造方法。
【請求項4】
一般式I:
TIFF
2024153835000147.tif
58
79
[式中、R

及びR

は各々独立してBn基、2-ナフチルメチル、p-メトキシベンジル基、3,4-ジメトキシベンジル基、2,6-ジメトキシベンジル基またはp-フェニルベンジル基であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、mは1~3の整数であり、そして環Aは、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルケニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルキニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいアミノ基、1つ以上の置換基で置換されてもよい水酸基、オキソ基、チオキソ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよい5から7員環の不飽和ヘテロ環であり、さらに該不飽和ヘテロ環は別の環と縮合して環Aを形成してもよい。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項5】


及びR

が各々Bn基であり、R

、R

、R

及びR

が各々水素原子であり、そして環Aがチミニルまたはウラシニルである請求項4に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
一般式II:
TIFF
2024153835000148.tif
50
85
[式中、R

及びR

は独立して水酸基の保護基であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、mは1~3の整数であり、そして環A’は、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルケニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルキニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいアミノ基、1つ以上の置換基で置換されてもよい水酸基、オキソ基、チオキソ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよい5から7員環の不飽和ヘテロ環であり、さらに該不飽和ヘテロ環は別の環と縮合して環A’を形成してもよい。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項7】


及びR

が各々Bn基であり、R

、R

、R

、R

が各々水素原子であり、そして環A’が下記構造式II-1またはII-2である請求項6に記載の化合物またはその塩。
TIFF
2024153835000149.tif
45
106
【請求項8】
一般式II:
TIFF
2024153835000150.tif
50
85
[式中、R

及びR

は各々独立して水酸基の保護基であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、mは1~3の整数であり、そして環A’は、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルケニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
2-6
アルキニル基、1つ以上の置換基で置換されてもよいアミノ基、1つ以上の置換基で置換されてもよい水酸基、オキソ基、チオキソ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されてもよい5から7員環の不飽和ヘテロ環であり、さらに該不飽和ヘテロ環は別の環と縮合して環A’を形成してもよい。]
で表される化合物またはその塩を製造する方法であって、
一般式III:
TIFF
2024153835000151.tif
50
86
[式中、R

、R

、R

、R

、R

、R

、m及び環A’は各々一般式IIのものと同じ意味を示す。]
で表される化合物にアジド化剤を反応させる工程を含む、製造方法。
【請求項9】


及びR

が各々Bn基であり、R

、R

、R

及びR

が各々水素原子であり、環A’が下記構造式II-1またはII-2であり、そしてアジド化剤がDPPAである請求項8に記載の製造方法。
TIFF
2024153835000152.tif
45
106
【請求項10】
一般式VII:
TIFF
2024153835000153.tif
81
77
[式中、Bは1つ以上の置換基で置換されてもよい核酸の塩基部分であり、R

及びR

は各々独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、各R

は独立して水素原子、または1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基であり、R

は水素原子または水酸基の保護基であり、R

は水素原子、1つ以上の置換基で置換されてもよいリン酸基、または1つ以上の置換基で置換されてもよいチオリン酸基であり、R

、R
10
及びR
11
は各々独立して水素原子、1つ以上の置換基で置換されてもよいC
1-6
アルキル基、またはアミノ基の保護基であり、そしてmは1~3の整数である。]
で表される化合物またはその塩の製造方法であって、請求項8または9に記載の工程を含む製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋型核酸GuNAのモノマー及びオリゴマー、その製造方法、並びにその製造ための中間体化合物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
核酸医薬による疾病の治療法として、アンチセンス法、アンチジーン法、アプタマーを用いる方法、siRNAを用いる方法などがある。このうち、アンチセンス法は、疾病に関わるmRNAと相補的なオリゴヌクレオチド(アンチセンス鎖)を外部から導入し、二重鎖を形成させることにより、病原RNAの翻訳過程を阻害し、疾病の治療や予防を行う手法である。siRNAを用いる方法もアンチセンス法に類似しており、生体に投与した二重鎖RNAによりmRNAからタンパク質への翻訳を阻害する。一方、アンチジーン法は、病原RNAを転写するDNA部位に対応する三重鎖形成オリゴヌクレオチドを外部から導入することによりDNAからRNAへの転写を抑制する。また、アプタマーは疾病の原因となるタンパク質などの生体成分と特異的に結合することにより該タンパク質の活性を調節して機能を発揮する。
【0003】
こうした核酸医薬の素材として、種々の人工核酸が開発されているが、未だ切札となるべき分子が存在しない。例えば、これまでに開発されてきた核酸医薬の素材として、ホスホロチオエート(Phosphorothioate:S-PO

)型オリゴヌクレオチド(S-オリゴ)、2’,4’-ブリッジド(架橋)核酸(bridged nucleic acid)(BNA)/2’,4’-ロックト核酸(locked nucleic acid)(LNA)(特許文献1から4および非特許文献1から6)などがある。S-オリゴは、サイトメガロウイルスに対するアンチセンス医薬品として、既に米国で上市されている。これは、高いヌクレアーゼ耐性を有するものの、標的核酸鎖との結合親和性が低いという難点を有しており、改善が必要である。これまでに開発されている2’,4’-BNA/LNAは、いずれも標的核酸鎖との結合親和性が高く、これからの核酸医薬の素材として最も期待される分子である。しかしながら、ヌクレアーゼに対する耐性が十分ではなく、生体内での安定性という点で改良の余地がある。
【0004】
人工核酸の1つとして2’-アミノLNAが報告されている(非特許文献7)。ヌクレアーゼ耐性を有し、標的核酸鎖との結合親和性が高く、前記LNAと同様に核酸医薬の素材として最も期待される分子である。しかしながら、オリゴヌクレオチドを合成するための原料となりうる適切な置換基を備えたヌクレオシドとしては、チミニルまたは5-メチル-シトシニルを有するヌクレオチドしか知られていない(非特許文献8)。
また、別の人工核酸として、Aza-ENAが報告されている(非特許文献9)。架橋を構成する炭素原子が2’-アミノLNAより、1つ増えた構造を有しており、その核酸の塩基部分はチミニルのみしか知られていない。
【0005】
さらに別の人工核酸としてグアニジン架橋型人工核酸(GuNA)が挙げられる。これまで、グアニジン架橋型人工核酸(GuNA)については、核酸塩基部分としてチミニルを含むGuNAが知られている(特許文献5)。しかしながら、チミニル以外の核酸塩基部分を含むGuNAは知られていない。また、GuNAの製造は多段階を要し、そのため効率よく製造することは容易ではなかった。また、GuNAに類似する人工核酸として、GENAが報告されている(非特許文献10)。架橋を構成する炭素原子がGuNAより、1つ増えた構造を有しており、その核酸の塩基部分はチミニルのみしか知られていない。
【0006】
これまで知られるGuNAの製造方法は、非特許文献11に記載されているが、多段階の工程数を必要とし、GuNAの生成収率も十分な収率ではなかった。その製造経路を下記に示す。
TIFF
2024153835000001.tif
98
150
TIFF
2024153835000002.tif
82
150
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第98/39352号
国際公開第2005/021570号
国際公開第2003/068795号
国際公開第2011/052436号
国際公開第2014/046212号
【非特許文献】
【0008】
C. Wahlestedtら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA,2000年,97巻,10号,5633-5638頁
Y. Hariら、Bioorg. Med. Chem.,2006年,14巻,1029-1038頁
K. Miyashitaら、Chem. Commun.,2007年,3765-3767頁
S.M.A. Rahmanら、J. Am. Chem. Soc.,2008年,130巻,14号,4886-4896頁
M. Kuwaharaら、Nucleic Acids Res.,2008年,36巻,13号,4257-4265頁
S. Obikaら、Bioorg. Med. Chem.,2001年,9巻,1001-1011頁
S.K. Singhら、J. Org. Chem. 1998, 63, 6078-6079頁
Christoph Rosenbohmら、Org. Biomol. Chem.,2003年,1巻,655-663頁
Oommen P. Vargheseら、J. AM. CHEM. SOC. 2006年, 128巻, 15173-15187頁
Jharna Barmanら、RSC Advances, 2015年, 16巻, 12257-12260頁
Ajaya R. Shresthaら、Chem. Commun. 2014年, 50巻, 575-577頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、グアニジン架橋型人工核酸(以下、GuNAと略す)の製造方法、およびその製造のための中間体化合物、およびGuNAのモノマーやオリゴマーに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために本発明者等は鋭意研究の結果、下記に示す通り、従来の製造方法と比較して工程数が少なく、GuNAの収率が改善されたGuNAの新規な製造方法、およびその製造方法に有用な新規な中間体化合物を見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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