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公開番号2024150752
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2024127913,2023215705
出願日2024-08-02,2017-09-07
発明の名称外用組成物
出願人大正製薬株式会社
代理人弁理士法人 小野国際特許事務所
主分類A61K 8/34 20060101AFI20241016BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、及びジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を配合したミノキシジル含有外用組成物において、経時的な製剤の着色を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】特定の多価アルコールを用いることで、経時的な製剤の着色を抑制することができる可能性を見出した。すなわち、ミノキシジル、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分、プロピレングリコール、及び酸を含有することを特徴とする外用組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
a)2w/w%以上のミノキシジル、
b)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩
c)プロピレングリコール、及び
d)酸
を含有することを特徴とするpH5.0~7.0である外用組成物。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
a)2w/w%以上のミノキシジル、
b)0.1~5w/w%のパンテノール
c)プロピレングリコール、及び
d)リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、酢酸、硫酸、硝酸、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、及びグルコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸
を含有することを特徴とするpH5.0~7.0である、ローション剤又は液剤であって、b)パンテノールの含有量が、a)ミノキシジル1質量部に対して0.1質量部以上である、前記ローション剤又は液剤。
【請求項3】
ミノキシジルの濃度が5w/w%以上である請求項1に記載の外用組成物。
【請求項4】
ミノキシジルの濃度が5w/w%以上である、請求項2に記載のローション剤又は液剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミノキシジルを有効成分とする外用組成物に関する。更に詳細には、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を配合したミノキシジル含有外用組成物の経時的な着色を抑制する技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ミノキシジルは化学名を6-(1-ピペリジニル)-2,4-ピリミジンジアミン-3-オキサイドと称し、育毛剤としての適応が知られており(特許文献1)、優れた育毛・発毛効果を発揮する薬剤として多数の報告がある。
また、グリチルレチン酸は抗炎症作用があること(特許文献2)、パントテニールエチルエーテルは細胞賦活作用があること(特許文献3)、パンテノールは創傷治癒促進作用があること(特許文献4)、ヒノキチオールは抗菌作用があること(特許文献5)、ジフェンヒドラミンはかゆみ抑制作用があること(特許文献6)が報告されており、多くの育毛剤に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第4139619号明細書
特開2009-221190号公報
WO2007/074602号公報
特開2012-126733号公報
特開2000-1432号公報
特許第5008162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、優れた育毛剤を開発するため、ミノキシジルと酸を含有する組成物に、特定の有効成分、すなわちグリチルレチン酸、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、又は塩酸ジフェンヒドラミンを配合したミノキシジル含有外用組成物を製造し、安定性を評価したところ、意外にも、特定の有効成分の配合によりミノキシジル単独製剤よりも着色が増悪することがわかった。本発明は、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を配合したミノキシジル含有外用組成物において、製剤の着色を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することを課題とする。
【0005】
今までに2w/w%以上のミノキシジルと、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、又はジフェンヒドラミン及び/又はその塩との間に、製剤の着色増悪に影響を与えるような相互作用を生じるか否かについて、報告された例はない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、又はジフェンヒドラミン及び/又はその塩を配合したミノキシジル含有外用組成物を製造する場合は、特定の多価アルコールを選択することにより、経時的な製剤の着色を抑制したミノキシジル含有外用組成物が製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、
(1)a)2w/w%以上のミノキシジル、
b)グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分、
c)プロピレングリコール、及び
d)酸を含有することを特徴とする外用組成物、
(2)ミノキシジルの濃度が5w/w%以上である(1)に記載の外用組成物、
(3)a)2w/w%以上のミノキシジル、
b)グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分、
c)プロピレングリコール、及び
d)酸を混合して混合物を調製する工程と、
前記混合物にe)水、f)低級アルコールを加えて全量調製する工程を含むことを特徴とする外用組成物の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を配合した2w/w%以上のミノキシジル含有外用組成物において、製剤の経時的な着色を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することが可能になった。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によれば、2w/w%以上のミノキシジル、グリチルレチン酸及び/又はその塩、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分、プロピレングリコール、及び酸を含有する外用組成物は、ミノキシジル製剤の着色を抑制したものとなる。
【0010】
本発明の外用組成物において用いるミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。また、本発明によれば、ミノキシジルの含有量は2w/w%以上であり、さらに好ましくは3w/w%以上であり、さらにより好ましくは5w/w%以上である。5w/w%以上となると、より製剤の着色が進行するため、本発明ではこの範囲で実施する意義が大きい。
(【0011】以降は省略されています)

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