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公開番号2024148823
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062298
出願日2023-04-06
発明の名称コンバインの排稈カッター
出願人株式会社アテックス
代理人
主分類A01F 29/02 20060101AFI20241010BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】カッター軸を排稈カッター本体から降ろすことなく一人作業でカッター軸の回転刃の交換ができるコンバインの排稈カッターを提供することを課題とする。
【解決手段】ローター軸2を前後移動させカッター軸3との対向間隔を変更可能に構成し、カッター軸3の穂先側軸端7と側板1Rとの間に、カラー6横幅W1よりも広幅の間隔Wを設け、該軸端7を含む軸端部7aを、側板1Rに取着する挿嵌着脱可能の軸メタル8によって軸支するとともに、前記ローター軸2を、ローター軸2の掻込盤4、又は、回転刃5がカッター軸3に取着した回転刃5と側面視で交差しない非交差位置Nまで回動させ、全てのカッター軸3の回転刃5を穂先側へ向け摺動可能に構成し、軸メタル8を取外した際に、カッター軸3の回転刃5及びカラー6を摺動させ間隔Wから交換可能にしてなるコンバインの排稈カッターの構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
左右の側板(1L),(1R)間を平行状に横架する前後一対のローター軸(2)とカッター軸(3)に、掻込盤(4)と回転刃(5)、及び、カラー(6)を適宜間隔で挿入配置するコンバインの排稈カッターにおいて、ローター軸(2)を前後移動させカッター軸(3)との対向間隔を変更可能に構成し、カッター軸(3)の穂先側軸端(7)と側板(1R)との間に、カラー(6)横幅(W1)よりも広幅の間隔(W)を設け、該軸端(7)を含む軸端部(7a)を、側板(1R)に取着する挿嵌着脱可能の軸メタル(8)によって軸支するとともに、前記ローター軸(2)を、ローター軸(2)の掻込盤(4)、又は、回転刃(5)がカッター軸(3)に取着した回転刃(5)と側面視で交差しない非交差位置(N)まで回動させ、全てのカッター軸の(3)回転刃(5)を穂先側へ向け摺動可能に構成し、軸メタル(8)を取外した際に、カッター軸(3)の回転刃(5)及びカラー(6)を摺動させ間隔(W)から交換可能にしてなるコンバインの排稈カッター。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
カラー(6)は、カッター軸(3)よりも大径の円筒型外周部材(10)と、該外周部材(10)の内側の左右略中央に位置させカッター軸(3)を挿通可能の挿通穴(11)を有する内周部材(12)とからなり、この挿通穴(11)にカッター軸(3)の軸方向に沿って起立する摺動起立部(11k)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの排稈カッター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの排稈カッターに関し、詳しくは、排稈カッターの回転刃の交換を容易にする構成に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されたコンバインの排稈カッターが知られており、この排稈カッターは、ローター軸とカッター軸との対向間隔を変え、排稈の切断長を長切りと短切りとの切替操作に連動して排稈の拡散排出の切替操作を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-112887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の排稈カッターのローター軸とカッター軸には、掻込盤や回転刃、及び、カラーが適宜間隔で挿入配置されている。本来、排稈の切断性能を重視する場合はローター軸にも多数の回転刃を使用する方が切断性能は上がるが、コスト的に高くなるので、通常ローター軸は、掻込盤のみで構成するか、又は、一部にのみ回転刃を使用することが多く、又、ローター軸は主に排稈を掻き込む作用をするため掻込盤や回転刃の摩耗が少ない。それに比べてカッター軸は全て回転刃で構成され、主に排稈の切断をしているので、ローター軸の掻込盤や回転刃に比べて摩耗が激しく交換頻度が多いが、カッター軸の回転刃を交換する際には、カッター軸を回転刃とセットで排稈カッター本体から取外して降ろす必要があった。回転刃を挿設したカッター軸は左右に長く、重量も重く、交換時に作業者が回転刃で怪我をする危険性もあり、カッター軸を降ろすためには2人での作業が必要であった。本発明は、カッター軸を排稈カッター本体から降ろすことなく一人作業でカッター軸の回転刃の交換ができるコンバインの排稈カッターを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、左右の側板1L,1R間を平行状に横架する前後一対のローター軸2とカッター軸3に、掻込盤4と回転刃5、及び、カラー6を適宜間隔で挿入配置するコンバインの排稈カッターにおいて、ローター軸2を前後移動させカッター軸3との対向間隔を変更可能に構成し、カッター軸3の穂先側軸端7と側板1Rとの間に、カラー6横幅W1よりも広幅の間隔Wを設け、該軸端7を含む軸端部7aを、側板1Rに取着する挿嵌着脱可能の軸メタル8によって軸支するとともに、前記ローター軸2を、ローター軸2の掻込盤4、又は、回転刃5がカッター軸3に取着した回転刃5と側面視で交差しない非交差位置Nまで回動させ、全てのカッター軸3の回転刃5を穂先側へ向け摺動可能に構成し、軸メタル8を取外した際に、カッター軸3の回転刃5及びカラー6を摺動させ間隔Wから交換可能にしてなるコンバインの排稈カッターの構成とする。
【0006】
請求項2に記載の発明のカラー6は、カッター軸3よりも大径の円筒型外周部材10と、該外周部材10内側の左右略中央に位置させカッター軸3を挿通可能の挿通穴11を有する内周部材12とからなり、この挿通穴11にカッター軸3の軸方向に沿って起立する摺動起立部11kを設けたコンバインの排稈カッターの構成とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明は、ローター軸2を前後移動させカッター軸3との対向間隔を変更可能に構成し、カッター軸3の穂先側軸端7と側板1Rとの間に、カラー6横幅W1よりも広幅の間隔Wを設け、該軸端7を含む軸端部7aを、側板1Rに取着する挿嵌着脱可能の軸メタル8によって軸支するとともに、前記ローター軸2を、ローター軸2の掻込盤4、又は、回転刃5がカッター軸3に取着した回転刃5と側面視で交差しない非交差位置Nまで回動させ、全てのカッター軸3の回転刃5を穂先側へ向け摺動可能に構成し、軸メタル8を取外した際に、カッター軸3の回転刃5及びカラー6を摺動させ間隔Wから交換可能にしているので、カッター軸3の回転刃5やカラー6を螺合するナット20、及び側板1Rに軸メタル8を取着するボルト22を取外し、軸メタル8、座金21、中間スペーサ23を取外せば、カッター軸3が株元側の側板1Lに支持された片持ち状態となり、カラー6、及び回転刃5を穂先側へ向け摺動させながらカラー6横幅W1よりも広幅の間隔Wからカラー6、及び回転刃5を後方へ向け取外し、新しい回転刃5やカラー6を再度挿入することで、1人作業でも安全、且つ、容易にカッター軸3の回転刃5の交換を行うことができる。
【0008】
請求項2に記載の発明のカラー6は、カッター軸3よりも大径の円筒型外周部材10と、該外周部材10の内側の左右略中央に位置させカッター軸3を挿通可能の挿通穴11を有する内周部材12とからなり、この挿通穴11にカッター軸3の軸方向に沿って起立する摺動起立部11kを設けているので、回転刃5交換時に、カッター軸3に沿ってカラー6を摺動させる際に左右の重量バランスが良く、内周部材12の摺動起立部11kがカッター軸3に引っ掛かることなくスムーズに摺動できるので、回転刃5の交換を短時間で容易に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
穂先側の一部背面図及び側面図。
回転刃交換状態を示す説明図。
ローター軸を前方へ回動した状態を示す側面図。
カッター部本体を示す背面図及び一部側面図。
コンバインの一部平面図。
排稈の長切り状態と短切り状態を示す一部側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
コンバインCの脱穀装置の後側部には、脱穀室25内で回転する扱胴26によって脱穀された脱穀排稈を受けて後方へ排送する排稈装置27を、排稈室28内に構成している。この排稈装置27は、脱穀室25の搬送口29に沿って設けたフィードチェーン30によって挟持搬送された排稈の株元部側と穂先寄り側の二箇所を排稈チェーン31で挟持して、稈長方向を略水平状態にして、排稈室28の前端位置から、後側穂先寄り位置へ向けてやや右斜め後方に向けて搬送することができる。この排稈室28の後端部に、排稈カッター19を着脱可能に装着して、排稈装置27によって排出搬送される水平姿勢の排稈を、前後のローター軸2とカッター軸3間の切断部に受けて切断処理する。
(【0011】以降は省略されています)

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