TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024148156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2024052277
出願日2024-03-27
発明の名称ベーカリー食品用湯種生地用組成物、ベーカリー食品用湯種生地、ベーカリー食品用生地の製造方法、及びベーカリー食品の製造方法
出願人株式会社J-オイルミルズ
代理人
主分類A21D 8/00 20060101AFI20241009BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】 保存後においても、もちもち感、しっとり感、口どけ、及び歯切れのバランスが良好な食感を有するベーカリー食品を提供する。
【解決手段】 以下の条件(1)~(4)を満たす成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地用組成物。成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地。成分(A)と水とを含む原料を混捏及び加熱する工程を含む、ベーカリー食品用湯種生地の製造方法。条件:(1)澱粉含量が75質量%以上(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×103以上5×104以下(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地用組成物。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
さらに加工澱粉を含む、請求項1に記載の湯種生地用組成物。
【請求項3】
以下の成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
【請求項4】
前記湯種生地中の前記成分(A)の含有量が3質量%以上50質量%以下である、請求項3に記載の湯種生地。
【請求項5】
さらに加工澱粉を含む、請求項3又は4に記載の湯種生地。
【請求項6】
以下の成分(A)と水とを含む原料を混捏及び加熱する工程を含む、ベーカリー食品用湯種生地の製造方法。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
【請求項7】
請求項6に記載の方法によりベーカリー食品用湯種生地を得る工程、
前記湯種生地と本捏原料とを混捏してベーカリー食品用生地を得る工程、
を含む、ベーカリー食品用生地の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法で得られたベーカリー食品用生地を加熱調理する工程を含む、ベーカリー食品の製造方法。
【請求項9】
以下の成分(A)と水とを含む原料を混捏及び加熱してベーカリー食品用湯種生地を得る工程を含むことを特徴とする、ベーカリー食品の食感改良方法。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー食品用湯種生地用組成物、ベーカリー食品用湯種生地、ベーカリー食品用湯種生地の製造方法、ベーカリー食品用生地の製造方法、ベーカリー食品の製造方法、及びベーカリー食品の食感改良方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、パンやドーナツ等のベーカリー食品において、もちもち感のあるベーカリー食品が好まれており、そのようなベーカリー食品を得る方法として湯種製法が知られている。湯種製法とは、ベーカリー食品を製造するにあたり、原材料の一つとして使用される穀粉材料の一部を熱水の存在下で混捏する、もしくは原材料の一つとして使用される穀粉材料の一部を水の存在下で混捏及び加熱することで湯種生地を調製し、この湯種生地にさらに残りの原材料を加え混捏してベーカリー食品用生地を調製し、当該ベーカリー食品用生地を加熱等することによりベーカリー食品を得る方法である。
【0003】
ベーカリー食品の製造技術として、特許文献1には、小麦粉等を原料として製造される蒸しパン類の製造方法が、澱粉と熱水とを混捏して湯捏種を作成する湯捏種作成工程と、湯捏種と小麦粉等の原料とを用いてパン類生地を作成するパン類生地作成工程とを備えるものとすることが記載されている。同文献によれば、かかる製造方法により、製造された蒸しパン類は老化の抑制と柔らかさ及び弾力性の維持を図ることができ、また湯捏種に用いる澱粉の種類に応じて所定の食感を改良させることができるとされている。
特許文献2には、(A)特定の加工澱粉、(B)小麦粉、及び(C)熱水を含む湯種原料を混捏して湯種生地を得る工程と、前記湯種生地と本捏原料とを混捏してベーカリー生地を得る工程、前記ベーカリー生地を焼成または油ちょうすることによりベーカリー食品を得る工程とを含むベーカリー食品の製造方法が記載されている。同文献によれば、かかる製造方法により、保存後においても優れた食感のベーカリー食品を得ることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-199485号公報
国際公開2018/139030号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、保存後においても、もちもち感とともに、しっとり感、口どけ、及び歯切れのバランスが良好な独特な食感を有するベーカリー食品のさらなる開発が求められている。よって、本発明の目的は、保存後においても、もちもち感、しっとり感、口どけ、及び歯切れのバランスが良好な食感を有するベーカリー食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の成分(A)を含む湯種生地を用いてベーカリー食品を製造することで、保存後においても、もちもち感、しっとり感、口どけ、及び歯切れのバランスが良好な食感を有するベーカリー食品が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明によれば、以下のベーカリー食品用湯種生地用組成物、ベーカリー食品用湯種生地、ベーカリー食品用湯種生地の製造方法、ベーカリー食品用生地の製造方法、ベーカリー食品の製造方法、及びベーカリー食品の食感改良方法が提供される。
[1]
以下の成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地用組成物。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
[2]
さらに加工澱粉を含む、[1]に記載の湯種生地用組成物。
[3]
以下の成分(A)を含む、ベーカリー食品用湯種生地。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
[4]
前記湯種生地中の前記成分(A)の含有量が3質量%以上50質量%以下である、[3]に記載の湯種生地。
[5]
さらに加工澱粉を含む、[3]又は[4]に記載の湯種生地。
[6]
以下の成分(A)と水とを含む原料を混捏及び加熱する工程を含む、ベーカリー食品用湯種生地の製造方法。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
[7]
[6]に記載の方法によりベーカリー食品用湯種生地を得る工程、
前記湯種生地と本捏原料とを混捏してベーカリー食品用生地を得る工程、
を含む、ベーカリー食品用生地の製造方法。
[8]
[7]に記載の方法で得られたベーカリー食品用生地を加熱調理する工程を含む、ベーカリー食品の製造方法。
[9]
以下の成分(A)と水とを含む原料を混捏及び加熱してベーカリー食品用湯種生地を得る工程を含むことを特徴とする、ベーカリー食品の食感改良方法。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10

以上5×10

以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が50質量%以上100質量%以下
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、保存後においても、もちもち感、しっとり感、口どけ、及び歯切れのバランスが良好な食感を有するベーカリー食品を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、さらに詳細に説明する。なお、本明細書において数値範囲の上限値及び下限値を示したときは、上限値及び下限値を適宜組み合わせることができ、それにより得られた数値範囲も開示しているものとする。
【0010】
[1.ベーカリー食品用湯種生地用組成物]
本実施形態のベーカリー食品用湯種生地用組成物は、成分(A)を含む。本実施形態のベーカリー食品用湯種生地用組成物は、粉体であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社日本麺機
製麺機
1か月前
株式会社飯田製作所
食品生地搬送装置
1か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキ類用品質改良剤
1か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキ生地用気泡安定剤
3か月前
松谷化学工業株式会社
膨らみのよい揚げドーナツ
2か月前
日本製紙株式会社
ケーキおよびケーキの製造方法
1か月前
日清オイリオグループ株式会社
焼き菓子用水中油型乳化物
3か月前
株式会社New Innovations
食品製造装置
1か月前
株式会社ウエノフードテクノ
焼き菓子用品質改良剤
3か月前
三菱商事ライフサイエンス株式会社
冷凍生地パンの加速試験方法
3か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
山崎製パン株式会社
蒸しパンの製造方法
1か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
3か月前
日油株式会社
製パン用改質剤
1か月前
株式会社大和製作所
麺製造装置
3か月前
株式会社コバード
食品成形装置及び方法
1か月前
株式会社日清製粉ウェルナ
揚げ菓子の製造方法
2か月前
日本ハム株式会社
米粉パンの製造方法
3か月前
日清製粉株式会社
電子レンジ解凍用焼成済み冷凍パン類の製造方法
3か月前
ユーハ味覚糖株式会社
長期保存可能なパン様食品組成物
2日前
株式会社カネカ
焼き菓子用生地、焼き菓子及びそれらの製造方法
3か月前
三菱商事ライフサイエンス株式会社
ドーナツ類用吸油抑制剤およびドーナツ類の吸油抑制方法
2か月前
株式会社ニップン
ケーキドーナツの食感改善剤
1か月前
個人
パンの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
焼き菓子用生地、焼き菓子及びそれらの製造方法
3か月前
日清製粉プレミックス株式会社
焼菓子用ミックス粉及び焼菓子
3か月前
株式会社カネカ
山型食パン用生地、山型食パン、及びこれらの製造方法
3か月前
株式会社カネカ
角型食パン用生地、角型食パン、及びこれらの製造方法
3か月前
日清食品ホールディングス株式会社
製麺ミキサーへの給水方法
10日前
月島食品工業株式会社
シューパフ生地の製造方法、シューパフ用水系組成物、シューパフ調製用油中水型組成物
2日前
株式会社J-オイルミルズ
ベーカリー食品用組成物、ベーカリー食品用生地、ベーカリー食品用生地の製造方法、及びベーカリー食品の製造方法
3か月前
株式会社福盛ドゥ
冷却パン生地を用いた、フランスパン用、ハード系パン用または食パン用のパン製造方法
3か月前
株式会社福盛ドゥ
冷却パン生地を用いたパンの製造システム
3か月前
株式会社ホ-ライ
ベーカリー食品用生地、ベーカリー食品用生地の製造方法、ベーカリー食品の製造方法、及びベーカリー食品
1か月前
株式会社J-オイルミルズ
ベーカリー食品用湯種生地用組成物、ベーカリー食品用湯種生地、ベーカリー食品用生地の製造方法、及びベーカリー食品の製造方法
3か月前
続きを見る