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公開番号2024146636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059660
出願日2023-03-31
発明の名称固体二次電池の製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20241004BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】負極層と固体電解質層との間に中間層を設けても固体電解質層に欠陥が生じにくい固体二次電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】負極層と、中間層と、固体電解質層と、正極層とがこの順で積層された電極積層体を含む固体二次電池の製造方法であって、負極層と中間層とをプレス接合して中間層-負極層積層体を得る第1A工程と、前記中間層-負極層積層体の前記中間層と固体電解質層とをプレス接合して、固体電解質層-中間層-負極層積層体を得る第1B工程と、前記固体電解質層-中間層-負極層積層体の前記固体電解質層と正極層とをプレス接合して、前記電極積層体を得る第1C工程と、を有し、前記第1B工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも低く、前記第1C工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも高い、固体二次電池の製造方法。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
負極層と、中間層と、固体電解質層と、正極層とがこの順で積層された電極積層体を含む固体二次電池の製造方法であって、
負極層と中間層とをプレス接合して中間層-負極層積層体を得る第1A工程と、
前記中間層-負極層積層体の前記中間層と固体電解質層とをプレス接合して、固体電解質層-中間層-負極層積層体を得る第1B工程と、
前記固体電解質層-中間層-負極層積層体の前記固体電解質層と正極層とをプレス接合して、前記電極積層体を得る第1C工程と、を有し、
前記第1B工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも低く、前記第1C工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも高い、固体二次電池の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1C工程の後に、前記電極積層体の積層方向に、前記第1C工程のプレス接合での接合圧力よりも高い圧力を付与する第1D工程を有する、請求項1に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記負極層、前記中間層、前記固体電解質層及び前記正極層のヤング率は、前記正極層が最も高く、前記正極層の次に前記固体電解質層が高く、前記固体電解質層の次に前記負極層が高く、前記中間層が最も低い、請求項1に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項4】
前記第1A工程のプレス接合での接合圧力が300~500MPaの範囲内にあり、前記第1B工程のプレス接合での接合圧力が50~100MPaの範囲内にあり、前記第1C工程の接合圧力は800MPa以下である、請求項1に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項5】
前記中間層の空隙率は、前記固体電解質層の空隙率よりも大きい、請求項1に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項6】
前記第1C工程及び前記第1D工程において、プレス接合はロールプレス装置を用い、前記第1C工程における前記ロールプレス装置に搬送する前記固体電解質層-中間層-負極層積層体の搬送方向と、前記第1D工程における前記ロールプレス装置に搬送する前記電極積層体の搬送方向とが異なる、請求項2に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項7】
負極層と、中間層と、固体電解質層と、正極層とがこの順で積層された電極積層体を含む固体二次電池の製造方法であって、
負極層と中間層とをプレス接合して中間層-負極層積層体を得る第2A工程と、
前記中間層-負極層積層体の前記中間層の上に、固体電解質層と、正極層とをこの順に配置してプレス接合して、前記電極積層体を得る第2B工程と、を有し、
前記第2B工程の接合圧力は、前記第2A工程のプレス接合での接合圧力よりも高い、固体二次電池の製造方法。
【請求項8】
前記中間層は内部に多孔質基材を有する、請求項7に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項9】
前記第2B工程の後に、前記電極積層体の積層方向に、前記第2B工程のプレス接合での接合圧力よりも高い圧力を付与する第2C工程を有する、請求項7に記載の固体二次電池の製造方法。
【請求項10】
前記負極層、前記中間層、前記固体電解質層及び前記正極層のヤング率は、前記正極層が最も高く、前記正極層の次に前記固体電解質層が高く、前記固体電解質層の次に前記負極層が高く、前記中間層が最も低い、請求項7に記載の固体二次電池の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体二次電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池に関する研究開発が行われている。二次電池の中でも固体電解質を用いた固体二次電池は、固体電解質が不燃性であるために安全性が向上する点や、より高いエネルギー密度を有する点において優れており、特に注目を集めている。
【0003】
固体二次電池のエネルギー密度を向上させるために、複数の正極層と負極層とを交互に重なるように積層した積層構造の固体二次電池が検討されている。この積層構造の固体二次電池は、正極層、固体電解質層及び負極層をプレス接合して製造するのが一般的である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6790919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、固体二次電池では、サイクル特性の向上が課題である。固体二次電池のサイクル特性の向上のために、負極層と固体電解質層あるいは正極層と固体電解質層との間に中間層を設けることが検討されている。しかしながら、中間層を設けることによって、プレス接合の際に固体電解質層に不均一な応力がかかり、固体電解質層に割れや亀裂などの欠陥が生じることにより、電池内部で短絡が起こる場合がある。本発明者らの検討によると、特に、負極層と固体電解質層との間に、固体電解質層と比較してヤング率が小さい中間層を設けると、プレス接合の際に固体電解質層に欠陥が生じる傾向がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、負極層と固体電解質層との間に中間層を設けても固体電解質層に欠陥が生じにくい固体二次電池の製造方法を提供することを目的とする。そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、固体二次電池の製造に際して、先ず、負極層と中間層とをプレス接合して中間層-負極層積層体を得て、次いで中間層-負極層積層体の中間層と固体電解質層とを、負極層と中間層の接合圧力よりも低い接合圧力でプレス接合した後、固体電解質層と正極層とを、負極層と中間層の接合圧力よりも高い接合圧力でプレス接合する、あるいは中間層-負極層積層体の中間層と固体電解質層と正極層とを負極層と中間層の接合圧力よりも高い接合圧力でプレス接合することにより、上記の課題を解決することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は下記の固体二次電池の製造方法を提供する。
【0008】
(1)負極層と、中間層と、固体電解質層と、正極層とがこの順で積層された電極積層体を含む固体二次電池の製造方法であって、負極層と中間層とをプレス接合して、中間層-負極層積層体を得る第1A工程と、前記中間層-負極層積層体の前記中間層と固体電解質層とをプレス接合して、固体電解質層-中間層-負極層積層体を得る第1B工程と、前記固体電解質層-中間層-負極層積層体の前記固体電解質層と正極層とをプレス接合して、前記電極積層体を得る第1C工程と、を有し、前記第1B工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも低く、前記第1C工程の接合圧力は、前記第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも高い、固体二次電池の製造方法。
【0009】
(1)の固体二次電池の製造方法では、第1A工程にて、負極層と中間層とをプレス接合して中間層-負極層積層体を得て、第1B工程にて、中間層-負極層積層体の中間層と固体電解質層とをプレス接合して固体電解質層-中間層-負極層積層体を得て、第1C工程にて、固体電解質層-中間層-負極層積層体の固体電解質層と正極層とをプレス接合して電極積層体を得る。第1B工程の接合圧力は、第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも低いので、第1B工程では、固体電解質層に割れや亀裂などの欠陥が生じにくい。また、第1C工程では、固体電解質層が中間層と負極層とで支持されているので、第1C工程のプレス接合での接合圧力が第1A工程のプレス接合での接合圧力よりも高くても、固体電解質層に欠陥が生じにくい。このため、(1)の固体二次電池の製造方法によれば、負極層と固体電解質層との間に中間層を設けても固体電解質層に欠陥が生じにくい。
【0010】
(2)前記第1C工程の後に、前記電極積層体の積層方向に、前記第1C工程のプレス接合での接合圧力よりも高い圧力を付与する第1D工程を含む、(1)に記載の固体二次電池の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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