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公開番号
2024134306
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023044541
出願日
2023-03-20
発明の名称
電子装置
出願人
株式会社デンソートリム
代理人
個人
主分類
H01L
21/56 20060101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】プリント基板に高さの高い電気部品が存在して、ケースの第1部位の高さが第2部位より高くなった場合でも、樹脂材をスムーズに流して、樹脂材に気泡を生じさせにくくする。
【解決手段】電気部品にプリント基板からの長さが第1部品距離である第1電気部品と、プリント基板からの長さが第1部品距離より短い第2部品距離である第2部品とが含まれる。また、ケースの内、第1部品が配置される第1部位のプリント基板からの長さである第1ケース距離は、第2部品が配置される第2部位のプリント基板からの長さである第2ケース距離より長い。そして、プリント基板の流入口は、ケースの第2部位に開口し、ケースにはプリント基板の流入口と対向する部位から第1部位に向かうにつれてプリント基板からの長さであるケース傾斜距離を漸増する傾斜部が形成されている。流入口から流入された樹脂材は、傾斜部に沿ってスムーズに第1部位に流れ込むこととなる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の電気部品を保持し、前記電気部品間に電気回線をプリントするプリント基板と、
このプリント基板を保持するケースと、
このケース内で、前記電気部品と前記プリント基板とを埋設する樹脂材とを備える電子装置であって、
前記プリント基板には、前記樹脂材を前記ケース内に流入する流入口が開口しており、
前記電気部品には、前記プリント基板から端面迄の長さが第1部品距離である第1電気部品と、前記プリント基板から端面迄の長さが前記第1部品距離より短い第2部品距離である第2電気部品とが含まれ、
前記ケースの内、前記第1電気部品が配置される第1部位の前記プリント基板から内面までの長さである第1ケース距離は、前記第2電気部品が配置される第2部位の前記プリント基板から内面迄の長さである第2ケース距離より長く、
前記プリント基板の前記流入口は、前記ケースの前記第2部位に開口しており、
前記ケースには、前記プリント基板の前記流入口と対向する部位から前記第1部位に向かうにつれて、前記プリント基板から内面迄の長さであるケース傾斜距離を漸増する傾斜部が形成されている
ことを特徴とする電子装置。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記電気部品には、複数の前記第1電気部品が含まれ、
前記ケースの前記第1部位には、複数の前記第1電気部品が纏めて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
複数の前記第1電気部品の前記第1部品距離は互いに異なり、複数の前記第1電気部品の内、前記第1部品距離が長い前記第1電気部品が、中央部に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記ケースの前記傾斜部は、前記プリント基板の前記流入口と対向する部位から、複数の前記第1電気部品の内、中央部に位置する前記第1電気部品が配置される前記第1部位との間に形成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ケースの前記第1ケース距離は、前記第1電気部品の前記第1部品距離より長く、前記ケースの内面と前記第1電気部品の端面との間には、
前記ケースの前記第1部位に流入する前記樹脂材が通過する流路部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記ケースの内周と、前記プリント基板の外周との間には、前記樹脂材が通過可能な樹脂材通過隙間が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記ケースの前記第1部位の前記第1ケース距離は、前記ケースの前記傾斜部の前記ケース傾斜距離が最も長い部位の長さである第3ケース距離と同等以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書の記載は電子装置に関し、例えばエンジンの制御装置等として用いて有用である。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気部品が実装されたプリント基板を収納するケース内へ樹脂材の充填性を高める方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-211107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ケースとプリント基板との間に樹脂材を流入するようにしている。しかし、ケースとプリント基板との間に充分な隙間が無い場合もある。そのような場合には、プリント基板に流入口を設けて、その流入口から樹脂材を注入する事が考えられる。ただ、樹脂材には所定の粘度がある為、流入口から入った樹脂材が、流入口周辺に停滞すると、製造工程の時間が掛かってしまう事となる。
【0005】
また、プリント基板に実装される電気部品に、プリント基板からの高さの高いものがある場合、ケースのうち、高さの高い電気部品に対応する部位(第1部位)を他の部位(第2部位)より高くすることが考えられる。するとケースに傾斜を設けて樹脂材を注入したとしても、各方向から第1部位に樹脂材が流れ込むこととなる。その為、樹脂材の複数の流れが合流してしまい、樹脂材中に気泡が生じてしまう虞がある。
【0006】
本開示は、上記点に鑑み、プリント基板に配置される電気部品にプリント基板からの高さの高い電気部品が存在して、ケースの第1部位の高さが第2部位より高くなった場合でも、樹脂材をスムーズに流せるようにすることを課題とする。また、第1部位へ樹脂材を流れやすくして、樹脂材に気泡を生じさせにくくすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1は、複数の電気部品を保持し電気部品間に電気回線をプリントするプリント基板と、このプリント基板を保持するケースと、このケース内で電気部品とプリント基板とを埋設する樹脂材とを備える電子装置である。そして、本開示の第1の電子装置は、プリント基板に樹脂材をケース内に流入する流入口が開口しており、電気部品にプリント基板から端面迄の長さが第1部品距離である第1電気部品と、プリント基板から端面迄の長さが第1部品距離より短い第2部品距離である第2電気部品とが含まれている。また、ケースの内、第1電気部品が配置される第1部位のプリント基板から内面迄の長さである第1ケース距離は、第2電気部品が配置される第2部位のプリント基板から内面迄の長さである第2ケース距離より長い。そして、プリント基板の流入口は、ケースの第2部位に開口しており、ケースには、プリント基板の流入口と対向する部位から第1部位に向かうにつれてプリント基板から内面迄の長さであるケース傾斜距離を漸増する傾斜部が形成されている。
【0008】
本開示の第1の電子装置は、プリント基板の流入口と対向する部位から第1部位に向かうにつれてケース傾斜距離を漸増する傾斜部がケースに形成されているので、流入口から流入された樹脂材は、傾斜部に沿ってスムーズに第1部位に流れ込むこととなる。そして、第1部位に流れ込んだ樹脂材はプリント基板に向けて均一に樹脂材の液面を上昇させる。その為、樹脂材内に気泡を閉じこめにくくすることができる。
【0009】
本開示の第2の電子装置は、電気部品に複数の第1部品が含まれている。そして、ケースの第1部位には、複数の第1部品が纏めて配置されている。複数の第1部品を第1部位に纏めることで、ケースの体積を小さくすることが可能である。
【0010】
本開示の第3は、複数の第1部品の第1部品距離が互いに異なることを想定している。即ち、第1部品でも第1部品距離が異なる場合があることを前提としていえる。そして、複数の第1部品の内、第1部品距離が長い第1部品を、中央部に配置している。中央部に最も第1部品距離が長い第1部品を配置することで、ケース内にバランスを良くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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