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公開番号2024145593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058023
出願日2023-03-31
発明の名称基板処理装置
出願人芝浦メカトロニクス株式会社
代理人
主分類H01L 21/306 20060101AFI20241004BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】基板の面内における処理レートの均一性を向上させることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置1は、基板Wを保持し、回転可能とする保持部10と、基板Wに、第1の処理液と、第1の処理液よりも温度の低い第2の処理液とを供給する処理液供給部21と、基板Wの外周縁に沿う形状の内周縁を有し、全周に亘って一体的に形成された円環状のリング部材31であって、その周方向に液体が流動する流路33を有するリング部材31と、流路33に液体を供給する液体供給部34と、を備え、液体供給部34が、流路33に液体を供給することで、リング部材31の温度を第1の処理液の温度より小さく、第2の処理液の温度より大きくなるように設定された所定の温度に調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板を保持し、回転可能とする保持部と、
前記基板に、第1の処理液と、前記第1の処理液よりも温度の低い第2の処理液とを供給する処理液供給部と、
前記基板の外周縁に沿う形状の内周縁を有し、全周に亘って一体的に形成された円環状のリング部材であって、その周方向に液体が流動する流路を有するリング部材と、
前記流路に液体を供給する液体供給部と、
を備え、
前記液体供給部が、前記流路に液体を供給することで、前記リング部材の温度を第1の処理液の温度より小さく、第2の処理液の温度より大きくなるように設定された所定の温度に調整する基板処理装置。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記流路は、前記所定の温度より高温の第1の液体が流動する第1の流路と、前記所定の温度より低温の第2の液体が流動する第2の流路と、を有し、
前記第1の流路に供給される前記第1の液体の流量と、前記第2の流路に供給される前記第2の液体の流量と、を制御することで、前記リング部材の温度を所定の温度に調整する制御部と、
を備える請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記リング部材は、前記リング部材の温度を検出する検出部を有し、
前記制御部は、前記検出部により検出された前記リング部材の温度に応じて、前記第1の流路に供給される前記第1の液体の流量、及び前記第2の流路に供給される前記第2の液体の流量の少なくとも一方を制御する請求項2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1の流路に供給される前記第1の液体の流量が、前記第2の流路に供給される前記第2の液体の流量より多くなるように制御する請求項2記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記リング部材を昇降可能とするリング部材昇降機構と、
を備え、
前記リング部材昇降機構は、前記リング部材を、前記リング部材の内周縁が前記基板の外周縁に近接した接近位置と、前記リング部材の内周縁が前記基板の外周縁から退避した退避位置との間で移動させる請求項1記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記基板の外径よりも大きい径を有し、前記基板の面に対向する加熱部と、
を備える請求項1記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記液体供給部が前記流路に供給する前記液体は、前記第1の処理液である請求項1記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記液体供給部が前記第1の流路に供給する前記第1の液体は、前記第1の処理液である請求項2記載の基板処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、基板処理装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置やフラットパネルディスプレイなどの製造工程においては、ウェーハやガラス基板などの基板の表面に設けられた膜に、エッチング液を供給して所望のパターンを形成している。このようなエッチング処理を行う装置として、回転させた基板の中心領域に、エッチング液を供給する基板処理装置が提案されている。この場合、基板の中心領域に供給されたエッチング液は、遠心力により基板の外周縁に向けて広がるので、基板の表面が供給されたエッチング液でエッチング処理されることになる。
【0003】
ここで、エッチング処理は、エッチング液とエッチング対象の除去部分との化学反応により行われるため、エッチング液が除去部分に接触している時間を確保する必要がある。この場合、基板の単位時間当たりの回転数を高くすると、エッチング液の流速が速くなるので、エッチング反応が進まない。そこで、エッチング処理を行う際には、純水等の洗浄液による洗浄処理などの場合に比べて、基板の回転数を低くしている。基板の回転数を低くすれば、エッチング液の流速は遅くなるので、エッチング液が除去部分に接触している時間を長くすることができる。これにより、除去部分に対して、エッチング反応を促進することができる。
【0004】
ところが、基板の外周縁においては、表面張力により、エッチング液が外方に排出され難くなる。しかも、基板の回転数を低くすると、径方向外側に働く遠心力が小さくなり、さらに基板からエッチング液が排出され難くなる。そのため、基板の外周縁では、エッチング液が滞留しやすくなる。ここで、基板の中心領域に供給されたエッチング液は、除去部分との化学反応を行いつつ、基板の外周縁に向けて流れる。基板の外周縁に流れてきたエッチング液は、既に使用されたエッチング液、すなわち、除去部分との反応性が低下したエッチング液となる。反応性が低下したエッチング液が、基板の外周縁に滞留すると、基板の外周縁における処理レートが低下して、基板の面内における処理レートの均一性が損なわれることになる。
【0005】
そのため、基板の外周に、基板の外周縁に沿う形状の内周縁が形成された円環状のリング部材を設け、リング部材によって基板の表面が拡張されるようにした基板処理装置が提案されている(特許文献1)。これにより、基板の外周縁に流れてきたエッチング液に対して表面張力が働かなくなるので、エッチング液を基板の外側に円滑に排出することができる。このようにすれば、反応性が低下したエッチング液が、基板の外周縁に滞留することを抑制できるので、基板の面内における処理レートの均一性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-155377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような、基板の外周縁にリング部材を設けた基板処理装置では、エッチング処理中に基板に供給された高温のエッチング液が、基板の回転によって基板の外周縁へと広がることで、リング部材が高温に熱せられる。エッチング処理後、エッチング液を低温の洗浄液に置換するため、基板に供給された低温の洗浄液が、基板の回転によって基板の外周縁へと広がることで、リング部材が冷却される。このような温度変動によって、リング部材は、熱膨張及び熱収縮を引き起こす。これにより、リング部材は歪んでしまうことがある。リング部材に歪みが生じると、基板の外周縁と均一に近接することが困難となる。
【0008】
リング部材と基板の外周縁が近接していない箇所が存在すると、その箇所では基板の表面が拡張されていない状態、すなわち、リング部材が設けられていない状態と同様になるため、エッチング液が基板の外周縁に滞留してしまい、基板の外周縁における処理レートが低下してしまう。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、基板の面内における処理レートの均一性を向上させることができる基板処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る基板処理装置は、基板を保持し、回転可能とする保持部と、前記基板に、第1の処理液と、前記第1の処理液よりも温度の低い第2の処理液とを供給する処理液供給部と、前記基板の外周縁に沿う形状の内周縁を有し、全周に亘って一体的に形成された円環状のリング部材であって、その周方向に液体が流動する流路を有するリング部材と、前記流路に液体を供給する液体供給部と、を備え、前記液体供給部が、前記流路に液体を供給することで、前記リング部材の温度を第1の処理液の温度より小さく、第2の処理液の温度より大きくなるように設定された所定の温度に調整する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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