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公開番号2024146525
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059488
出願日2023-03-31
発明の名称アクリルゴム組成物およびその架橋物
出願人株式会社大阪ソーダ
代理人
主分類C08L 33/08 20060101AFI20241004BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】架橋基含有アクリルゴム組成物およびその架橋物に関する。高温環境に暴露前後で引張強度や硬度に大きな差がなく耐熱性に優れたアクリルゴム組成物およびその架橋物を提供することを目的とする。
【解決手段】架橋基含有アクリルゴム、およびエポキシ基含有エチレン系重合体を含むアクリルゴム組成物、ならびに当該アクリルゴム組成物を含むアクリルゴム架橋用組成物を架橋したアクリルゴム架橋物が、耐熱性(特に引張強度および硬度)に優れるものであり、さらに高反発弾性率を有していることを見出した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体を少なくとも含むアクリルゴム組成物であって、アクリルゴム組成物100質量%中、架橋基含有アクリルゴム30~80質量%、エポキシ基含有エチレン系重合体20~70質量%を少なくとも含むアクリルゴム組成物。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記架橋基含有アクリルゴムの架橋基が、カルボキシル基またはエポキシ基である請求項1に記載のアクリルゴム組成物。
【請求項3】
前記エポキシ基含有エチレン系重合体が、エチレン-エポキシ基含有モノマー共重合体またはエチレン-エポキシ基含有モノマー-アクリレートモノマー3元共重合体である請求項1に記載のアクリルゴム組成物。
【請求項4】
前記エチレン-エポキシ基含有モノマー共重合体がエチレン-グリシジルメタクリレート共重合体であり、前記エチレン-エポキシ基含有モノマー-アクリレートモノマー3元共重合体がエチレン-グリシジルメタクリレート-メチルアクリレート3元共重合体である請求項1に記載のアクリルゴム組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のアクリルゴム組成物、カーボンブラック、滑剤、老化防止剤を少なくとも含むアクリルゴム架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物100質量部に対し、カーボンブラック10~80質量部、滑剤0.1~10質量部、老化防止剤0.1~10質量部とを少なくとも含有するアクリルゴム架橋用組成物。
【請求項6】
請求項5のアクリルゴム架橋用組成物に、さらに架橋剤を含む架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物中に含まれる架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体の合計100質量部に対し、架橋剤0.05~20質量部を含有するアクリルゴム架橋用組成物。
【請求項7】
請求項6のアクリルゴム架橋用組成物に、さらに架橋助剤を含む架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物中に含まれる架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体の合計100質量部に対し、架橋助剤0.05~20質量部を含有するアクリルゴム架橋用組成物。
【請求項8】
請求項5~7に記載のアクリルゴム架橋用組成物を架橋してなるアクリルゴム架橋物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリルゴム組成物およびその架橋物に関する。さらに詳しくは耐熱性(特に引張強度、硬度)に優れた架橋物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
一般的にアクリルゴムは、アクリル酸エステルを主原料とする重合体であり、耐熱性などの耐久性に関する諸物性に優れた材料として知られ、エンジンガスケット、オイルホース、エアホース、Oリングなどの工業用ゴム材料や自動車用ゴム材料として広汎に用いられており、自動車用ゴム材料としてガスケットやOリングなどシーリング部材に関して、アクリルゴムの常態物性、耐熱性について改善の要望が強く求められている。
【0003】
このような状況に対して特許文献1には、カルボキシル基含有アクリル共重合体100質量部に対してスチレン系樹脂1~20質量部を含有させることで得られるアクリル共重合体組成物が、ムーニースコーチやVm等の初期加硫特性が良好であり、その架橋物の常態物性、特に100%伸長時のモジュラスに優れるとして提案されている。しかしながら、スチレン系樹脂の配合によって実質的に引張強度は低下しており、市場の要求には応えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/138729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を鑑み、初期常態物性に優れ、高温環境に暴露前後で引張強度や硬度に大きな差がなく耐熱性に優れたアクリルゴム組成物およびその架橋物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するために種々検討した結果、架橋基含有アクリルゴム、エポキシ基含有エチレン系重合体を含むアクリルゴム組成物およびアクリルゴム組成物を架橋したアクリルゴム架橋物が耐熱性(特に引張強度および硬度)に優れるものであることを見出し、本発明を完成させたものである。尚、上記架橋物を「アクリルゴム架橋物」と表記することもある。また、本発明では、エポキシ基含有エチレン系重合体を配合することによって、高い反発弾性率を得られるといった予想外な特性を有していることも判明した。
【0007】
本発明の態様は次の通りである。
項1 架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体を少なくとも含むアクリルゴム組成物であって、アクリルゴム組成物100質量%中、架橋基含有アクリルゴム30~80質量%、エポキシ基含有エチレン系重合体20~70質量%を少なくとも含むアクリルゴム組成物。
項2 前記架橋基含有アクリルゴムの架橋基が、カルボキシル基またはエポキシ基である項1に記載のアクリルゴム組成物。
項3 前記エポキシ基含有エチレン系重合体が、エチレン-エポキシ基含有モノマー共重合体またはエチレン-エポキシ基含有モノマー-アクリレート3元共重合体である項1に記載のアクリルゴム組成物。
項4 前記エチレン-エポキシ基含有モノマー共重合体がエチレン-グリシジルメタクリレート共重合体であり、前記エチレン-エポキシ基含有モノマー-アクリレート3元共重合体がエチレン-グリシジルメタクリレート-メチルアクリレート3元共重合体である項1に記載のアクリルゴム組成物。
項5 項1に記載のアクリルゴム組成物、カーボンブラック、滑剤、老化防止剤を少なくとも含むアクリルゴム架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物100質量部に対し、カーボンブラック20~80質量部、滑剤1~10質量部、老化防止剤1~10質量部とを少なくとも含有するアクリルゴム架橋用組成物。
項6 項5のアクリルゴム架橋用組成物に、さらに架橋剤を含む架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物中に含まれる架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体の合計100質量部に対し、架橋剤0.05~20質量部を含有するアクリルゴム架橋用組成物。
項7 項6のアクリルゴム架橋用組成物に、さらに架橋助剤を含む架橋用組成物であって、
アクリルゴム組成物中に含まれる架橋基含有アクリルゴムおよびエポキシ基含有エチレン系重合体の合計100質量部に対し、架橋助剤0.05~20質量部を含有するアクリルゴム架橋用組成物。
項8 項5~7に記載のアクリルゴム架橋用組成物を架橋してなるアクリルゴム架橋物。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアクリルゴム組成物から作製されるアクリルゴム架橋物は、初期常態物性に優れ、さらに耐熱性(特に引張強度、硬度)にも優れ、高反発弾性率を有していることからもガスケットやOリングなどのシーリング材料への適用が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<アクリルゴム組成物>
本発明のアクリルゴム組成物は、架橋基含有アクリルゴム、エポキシ基含有エチレン系重合体を少なくとも含んでいる。
【0010】
<アクリルゴム>
本発明で使用するアクリルゴムとは、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位、および架橋性モノマーに由来する構成単位を少なくとも含むアクリルゴムを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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