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公開番号2024149273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023063050
出願日2023-04-07
発明の名称ポリウレタン樹脂組成物
出願人サンユレック株式会社
代理人個人
主分類C08G 18/42 20060101AFI20241010BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、耐湿性に優れ、かつ、電気絶縁性の低下が抑制されたポリウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】(A)イソシアネート化合物、(B)水酸基含有化合物、及び、(C)重合触媒を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記(B)水酸基含有化合物は、平均水酸基価が20~150mgKOH/gであり、かつ、平均官能基数が1.8~3.5であり、
前記(B)水酸基含有化合物は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%であり、かつ、
前記(C)重合触媒は、(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒、及び、(C2)反応型アミン触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種である、ポリウレタン樹脂組成物。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
(A)イソシアネート化合物、(B)水酸基含有化合物、及び、(C)重合触媒を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記(B)水酸基含有化合物は、平均水酸基価が20~150mgKOH/gであり、かつ、平均官能基数が1.8~3.5であり、
前記(B)水酸基含有化合物は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%であり、かつ、
前記(C)重合触媒は、(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒、及び、(C2)反応型アミン触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種である、ポリウレタン樹脂組成物。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記(B)水酸基含有化合物は、
(B1)数平均分子量1200未満のポリオールと、
(B2)数平均分子量1200以上のポリエステルポリオール、又は、(B3)数平均分子量1200以上のポリオール(ただし、ポリエステルポリオールを除く)とを含み、
前記(B1)数平均分子量1200未満のポリオールに含まれるポリエステルポリオールと、(B2)数平均分子量1200以上のポリエステルポリオールとの合計量が、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒が、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート錯体、チタンアルコキシド、及び、チタンキレート錯体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
さらに、(D)可塑剤を含有する、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記(B3)数平均分子量1200以上のポリオール(ただし、ポリエステルポリオールを除く)が、ポリブタジエンポリオールを含有する、請求項2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
前記(C)重合触媒が、ジルコニウムキレート錯体である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
【請求項8】
請求項7に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタン樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリウレタン樹脂は、低エネルギー社会の実現に向けて、低温で硬化し、かつ、耐久寿命が向上することが求められている。
従来、ポリウレタン製造用触媒として有機スズ触媒、例えば、ジオクチルスズジラウレート又はジブチルスズジラウレートが広く使用されている。
しかしながら、これらの有機スズ触媒は、良好な反応促進を示す一方で、ウレタン樹脂の劣化反応も促進するため、ポリウレタン樹脂の耐久寿命を低下させる問題があった。また、これらの有機スズ触媒は、人体及び環境に対して毒性が高いというリスクがあった。
【0003】
一方、最近では、有機スズ触媒に代わるポリウレタン製造用触媒が検討されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、触媒としてビスマス系触媒を含有する2液型ポリウレタン塗料組成物が記載されている。
しかしながら、ビスマス系触媒は、有機スズ触媒よりも触媒活性が低いため、組成物を硬化させる工程の間に、高濃度で使用することが必要であった。そのため、ビスマス系触媒を使用しても、有機スズ触媒で問題となった、耐久寿命の低下、又は、物性(例えば、耐湿性、電気絶縁性等)の低下を抑制することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-084390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、耐湿性に優れ、かつ、電気絶縁性の低下が抑制されたポリウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(A)イソシアネート化合物、(B)水酸基含有化合物、及び、(C)重合触媒を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記(B)水酸基含有化合物は、平均水酸基価が20~150mgKOH/gであり、かつ、平均官能基数が1.8~3.5であり、
前記(B)水酸基含有化合物は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%であり、かつ、
前記(C)重合触媒は、(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒、及び、(C2)反応型アミン触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種であるポリウレタン樹脂組成物とすることにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
【0007】
すなわち、本発明は、下記のポリウレタン樹脂組成物等に関する。
項1.
(A)イソシアネート化合物、(B)水酸基含有化合物、及び、(C)重合触媒を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記(B)水酸基含有化合物は、平均水酸基価が20~150mgKOH/gであり、かつ、平均官能基数が1.8~3.5であり、
前記(B)水酸基含有化合物は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%であり、かつ、
前記(C)重合触媒は、(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒、及び、(C2)反応型アミン触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種である、ポリウレタン樹脂組成物。
項2.
前記(B)水酸基含有化合物は、
(B1)数平均分子量1200未満のポリオールと、
(B2)数平均分子量1200以上のポリエステルポリオール、又は、(B3)数平均分子量1200以上のポリオール(ただし、ポリエステルポリオールを除く)とを含み、
前記(B1)数平均分子量1200未満のポリオールに含まれるポリエステルポリオールと、(B2)数平均分子量1200以上のポリエステルポリオールとの合計量が、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%である、項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項3.
前記(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒が、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート錯体、チタンアルコキシド、及び、チタンキレート錯体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項4.
さらに、(D)可塑剤を含有する、項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項5.
前記(B3)数平均分子量1200以上のポリオール(ただし、ポリエステルポリオールを除く)が、ポリブタジエンポリオールを含有する、項2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項6.
前記(C)重合触媒が、ジルコニウムキレート錯体である、項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
項7.
項1~6の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
項8.
項7に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐湿性に優れ、かつ、電気絶縁性の低下が抑制されたポリウレタン樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のポリウレタン樹脂組成物について、以下詳細に説明する。本明細書中において、「含有」又は「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
【0010】
1.ポリウレタン樹脂組成物
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、(A)イソシアネート化合物、(B)水酸基含有化合物、及び(C)重合触媒を含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
前記(B)水酸基含有化合物は、平均水酸基価が20~150mgKOH/gであり、かつ、平均官能基数が1.8~3.5であり、
前記(B)水酸基含有化合物は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、前記(B)水酸基含有化合物100質量%に対して、30質量%~100質量%であり、かつ、
前記(C)重合触媒は、(C1)有機金属触媒であって前記金属が周期律表の第4族元素である触媒、及び、(C2)反応型アミン触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
(【0011】以降は省略されています)

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