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公開番号
2024146145
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023058876
出願日
2023-03-31
発明の名称
果実糖度及び果実重量が向上したトマトを作出するための台木
出願人
株式会社ニップン
,
国立大学法人 筑波大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A01H
6/82 20180101AFI20241004BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】トマトの果実重量を低下させることなく果実糖度を向上させる手段を提供する。
【解決手段】変異型サイクリンF-box遺伝子を有する植物を、トマトの接ぎ木栽培の台木として使用する。前記変異型サイクリンF-box遺伝子は、サイクリンF-boxタンパク質において特定のアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシンのアルギニンへの非保存的アミノ酸置換を引き起こすヌクレオチド変異を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
変異型サイクリンF-box遺伝子を有する、トマト用台木であって、
前記変異型サイクリンF-box遺伝子が、サイクリンF-boxタンパク質において配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシンのアルギニンへの置換を引き起こすヌクレオチド変異を含む、トマト用台木。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
トマトである、請求項1に記載のトマト用台木。
【請求項3】
果実糖度及び/又は果実重量が向上したトマトの作出に用いるための、請求項1に記載のトマト用台木。
【請求項4】
トマトの果実糖度及び/又は果実重量を向上させる方法であって、
請求項1に記載のトマト用台木に、トマト穂木を接ぎ木する工程を含む、方法。
【請求項5】
トマト穂木が、野生型サイクリンF-box遺伝子を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
請求項1に記載のトマト用台木にトマト穂木を接ぎ木してなる、接ぎ木体。
【請求項7】
請求項6に記載の接ぎ木体から生産された、トマト果実。
【請求項8】
果実糖度及び/又は果実重量が向上したトマト果実を生産する方法であって、
請求項6に記載の接ぎ木体を栽培する工程を含む、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実糖度及び果実重量が向上したトマトを接ぎ木により作出するためのトマト用台木に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、トマトの需要が増加しているなか、高糖度化に基づく差別化戦略が取られている。トマト果実を高糖度化する技術として、水分ストレス負荷(特許文献1及び3)、低温ストレス負荷(特許文献2)、塩ストレス負荷(非特許文献1)、遺伝子変異の導入(特許文献4)や、接ぎ木(特許文献5)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-100595号公報
特開2006-320316号公報
特開2012-161289号公報
国際公開第2017/022859号
特開2020-68710号公報
【非特許文献】
【0004】
農業および園芸、第91巻第5号、p.507-510(2016年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の高糖度化技術のなかには、果実重量の低下という課題を持つものがある(特許文献5及び非特許文献1)。
そこで、トマトの果実重量を低下させることなく果実糖度を向上させる手段の提供を課題として設定した。
【0006】
一般的に、接ぎ木体において、根の特性(土壌病害耐性等)は台木からもたらされ、果実の特性は穂木からもたらされるところ、本発明者は、高糖度化をもたらす遺伝子変異を導入したトマトを穂木ではなく台木として用いて接ぎ木栽培を行なうと、果実糖度だけでなく果実重量が向上したトマト果実が得られることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。本発明は、以下の態様を提供する。
〔1〕変異型サイクリンF-box遺伝子を有する、トマト用台木であって、
前記変異型サイクリンF-box遺伝子が、サイクリンF-boxタンパク質において配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシンのアルギニンへの置換を引き起こすヌクレオチド変異を含む、トマト用台木。
〔2〕トマトである、前記〔1〕に記載のトマト用台木。
〔3〕果実糖度及び/又は果実重量が向上したトマトの作出に用いるための、前記〔1〕に記載のトマト用台木。
〔4〕トマトの果実糖度及び/又は果実重量を向上させる方法であって、
前記〔1〕に記載のトマト用台木に、トマト穂木を接ぎ木する工程を含む、方法。
〔5〕トマト穂木が、野生型サイクリンF-box遺伝子を有する、前記〔4〕に記載の方法。
〔6〕前記〔1〕に記載のトマト用台木にトマト穂木を接ぎ木してなる、接ぎ木体。
〔7〕前記〔6〕に記載の接ぎ木体から生産された、トマト果実。
〔8〕果実糖度及び/又は果実重量が向上したトマト果実を生産する方法であって、
前記〔6〕に記載の接ぎ木体を栽培する工程を含む、方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、果実糖度に加えて果実重量が向上したトマト果実を生産できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、試験例1における接ぎ木試験の概要を示す。
図2は、試験例1における実施例の接ぎ木体(台木:W283系統。穂木:野生型)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔サイクリンF-box遺伝子〕
サイクリンF-box遺伝子は、特定のタンパク質の認識と分解に関与するF-boxファミリータンパク質(F-box領域と呼ばれるドメインを有するタンパク質群)の1つであるサイクリンF-boxタンパク質(サイクリン型(Cyclin-type)F-boxタンパク質とも称される)をコードする。
トマトのサイクリンF-box遺伝子の塩基配列及びそれにコードされるアミノ酸配列の例が、NCBI(National Center for Biotechnology Information、米国)のデータベースに、アクセッション番号:XM_004229918及びXP_004229966として登録されている。
また、トマトの野生型サイクリンF-box遺伝子の塩基配列(CDS配列)及びそれにコードされるトマトの野生型サイクリンF-boxタンパク質のアミノ酸配列の例が、国際公開第2017/022859号(特許文献4)に、それぞれ配列番号1及び配列番号2として記載されている。
トマトの野生型サイクリンF-box遺伝子の塩基配列(CDS配列)を配列番号1に示す。CDS配列は、アミノ酸翻訳の対象となる開始コドンから終止コドンまでの配列(タンパク質コード領域)である。
配列番号1の塩基配列によりコードされる、トマトの野生型サイクリンF-boxタンパク質のアミノ酸配列を配列番号2に示す。
【0010】
〔変異型サイクリンF-box遺伝子〕
本発明の変異型サイクリンF-box遺伝子は「サイクリンF-boxタンパク質において配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシンのアルギニンへの置換(以下、「G301R」変異ともいう)を引き起こすヌクレオチド変異を含む。
「配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシン」とは、配列番号2のアミノ酸配列とアラインメントされた任意のアミノ酸配列(任意のサイクリンF-boxタンパク質のアミノ酸配列)中で、配列番号2の301番目に位置するグリシンに対してアラインメントされるグリシンをいう。
したがって、「配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシン」は、アラインメントされる任意のサイクリンF-boxタンパク質のアミノ酸配列中では301番目に位置するグリシンであってもよいし、301番目とは異なる位置に存在するグリシンであってもよい。
例えば、N末端近傍に1アミノ酸の欠失が存在するサイクリンF-boxタンパク質中では300番目に位置づけられるグリシンも、配列番号2の301番目のグリシンとアラインメントされる限り、「配列番号2に示すアミノ酸配列を基準として特定される301番目のグリシン」として特定される。
配列番号2に示すアミノ酸配列と任意のサイクリンF-boxタンパク質のアミノ酸配列とのアラインメントは、配列間の変化(挿入、欠失、置換、付加等)が最小限になり、かつ最も高い一致度を示すように作成され、ギャップを含んでいてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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