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公開番号2024145329
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057627
出願日2023-03-31
発明の名称粉末冶金用粉末
出願人福田金属箔粉工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20241004BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】Si含有銅基粉末を含有する粉末冶金用粉末であって、酸素分圧や露点を低くせずに通常の焼結雰囲気で焼結しても焼結阻害が生じ難く、成形性や機械的特性に優れる焼結体を作製でき、しかも、粉末形態や合金種が限定されない粉末冶金用粉末を提供する。
【解決手段】Siを0.1重量~5.0重量%と、750℃~1000℃の温度域における酸化物の標準生成ギブズエネルギーがSiO2よりも高い金属元素を30重量%以下含有し、残部がCuと0.5重量%以下の不可避不純物元素の合金粉末又は混合粉末であるSi含有銅基粉末と、無機フッ素化合物(AFn但し、Aは任意の元素)であり、前記温度域における下記(反応式1)で表される反応の標準反応ギブズエネルギーΔGrが負となる粉末である焼結助剤粉末を0.01重量~1.0重量%含有する粉末冶金用粉末。
(反応式1)SiO2+(4/n)AFn→SiF4+(2/n)A2On
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Si含有銅基粉末と焼結助剤粉末を含有する粉末冶金用粉末であって、前記Si含有銅基粉末は、Siを0.1重量%以上、かつ、5.0重量%以下と、750℃以上、かつ、1000℃以下の温度域における酸化物の標準生成ギブズエネルギーがSiO

よりも高い金属元素を30重量%以下含有し、残部がCuと0.5重量%以下の不可避不純物元素である合金粉末又は混合粉末であり、前記焼結助剤粉末は、2元系からなる無機フッ素化合物(AF

但し、Aは任意の元素)であり、前記温度域における下記(反応式1)で表される反応の標準反応ギブズエネルギーΔG

が負となる粉末であり、前記粉末冶金用粉末は、前記焼結助剤粉末を0.01重量%以上、かつ、1.0重量%以下含有する粉末冶金用粉末。
(反応式1)SiO

+(4/n)AF

→SiF

+(2/n)A



続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
リン含有合金粉末を含有し、リンの総含有量が0.1重量%以上、かつ、0.5重量%以下である請求項1記載の粉末冶金用粉末。
【請求項3】
前記Si含有銅基粉末の見掛密度が4.0g/cm

以下であり、かつ、粒度分布の70%以上が106μm以下の粒子径である請求項1又は2記載の粉末冶金用粉末。
【請求項4】
潤滑剤を3重量%以下含有する請求項1又は2記載の粉末冶金用粉末。
【請求項5】
請求項1又は2記載の粉末冶金用粉末の圧粉成形体を焼結してなる焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は粉末冶金用粉末に関する。詳しくは、該粉末冶金用粉末は、酸素分圧や露点を低くせずに通常の焼結雰囲気で焼結しても焼結阻害が生じ難く、成形性や機械的特性に優れる焼結体を作製でき、しかも、粉末形態や合金種が限定されない粉末冶金用粉末に関する。
続きを表示(約 970 文字)【背景技術】
【0002】
粉末冶金法とは金属粉末を金型で加圧成形し、金属の融点以下の温度で焼結を行うことで金属部品を製造する方法である。
【0003】
粉末冶金法では金型さえあれば金属部品をニアネットシェイプに成形することができるので、高精度部品の大量生産に適しており、切削工程も少ないので経済性および環境性にも優れる。
【0004】
また、粉末を原料とする特性上、フィルターのような多孔質材料の製造や、超硬合金や摺動材のような本来親和しない複合材の製造にも好適である。
【0005】
粉末冶金法では、粉末表面の酸化被膜形成による焼結阻害を解消するため、一般的には還元性のある水素を含む雰囲気で、酸化被膜を還元・除去し、焼結する。
【0006】
しかし、酸化被膜と水素の還元反応の標準反応ギブズエネルギーが正となる場合は、酸化被膜は水素によって還元・除去されないため、水素雰囲気の焼結であっても焼結阻害が発生するという問題がある。
【0007】
SiはCr、Mn、Fe、Co、Niと硬い金属間化合物をつくり、強度や耐摩耗性に寄与するため、よく用いられる元素である。
【0008】
しかし、Siは焼結阻害を引き起こす元素であって、750℃~1000℃におけるSiO

+2H

→Si+2H

Oの反応のギブズエネルギーが正であり、Si+O

→SiO

の反応のギブズエネルギーが負であるため、SiO

酸化被膜は水素によって還元・除去されず、焼結雰囲気中の酸素や水分と反応して容易にSiO

酸化被膜を形成するという問題がある。
【0009】
したがってSi含有金属粉末を焼結する場合は、例えば真空焼結のように酸素分圧や水蒸気圧を十分に下げて焼結する必要がある。
【0010】
Si含有金属粉末の焼結においては、組成や粉末形態(合金粉・混合粉)によっても左右されるが、露点温度が-50℃~-40℃あれば十分に焼結することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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