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公開番号
2024144949
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057143
出願日
2023-03-31
発明の名称
ゼオライト膜複合体とその製造方法およびそれを用いたメタノールの製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
39/36 20060101AFI20241004BHJP(無機化学)
要約
【課題】メタノールガス/水素ガスのパーミエンス比の高いゼオライト膜複合体、該ゼオライト膜複合体の製造方法、該ゼオライト膜複合体を用いたメタノールの製造方法を提供すること。
【解決手段】多孔質支持体上にゼオライト膜を有するゼオライト膜複合体であって、ゼオライト膜中にナトリウム/アルミニウム(モル比)が1を超える部位を有することを特徴とするゼオライト膜複合体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質支持体上にゼオライト膜を有するゼオライト膜複合体であって、ゼオライト膜中にナトリウム/アルミニウム(モル比)が1を超える部位を有することを特徴とするゼオライト膜複合体。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記ナトリウム/アルミニウム(モル比)が1を超える部位が、ゼオライト膜厚のうち多孔質支持体の上端から80%以内に存在する請求項1に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項3】
前記多孔質支持体の上端からゼオライト膜厚の0~30%におけるナトリウム/アルミニウム(モル比)と50~80%におけるナトリウム/アルミニウム(モル比)の差が0.5以上である請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項4】
前記ゼオライトが、CHA型、FAU型、MFI型、LTA型又はRHO型のいずれかである請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項5】
前記ナトリウム/アルミニウム(モル比)が1.2以上である請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項6】
前記ゼオライトの膜厚が0.5μm以上30μm以下である請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体。
【請求項7】
多孔質支持体上に、ゼオライト膜を形成するゼオライト膜複合体の製造方法であって、種晶を多孔質支持体の表面に0.011g/cm
2
以上担持するゼオライト膜複合体の製造方法。
【請求項8】
少なくとも水素と、一酸化炭素及び/または二酸化炭素と、を含む原料ガスを、反応器内において触媒の存在下、反応させてメタノールを得る、メタノールの製造方法であって、
反応により生じたメタノールが請求項1又は2に記載のゼオライト膜複合体を透過して取り出される、メタノールの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライト膜複合体とこれをメタノール分離に用いたメタノールの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
水素と一酸化炭素を含むガス(以下、「合成ガス」と記載することがある。)からメタノールを製造する方法は古くから知られており、例えば銅系触媒(銅-亜鉛系触媒、銅-クロム系触媒)を用いる方法が挙げられる。
合成ガスからメタノールを製造する反応は平衡反応であり、低温・高圧ほど有利である。しかしながら、低温にすると反応速度が低下するため、一般的なメタノール製造プロセスは200~300℃、5~10MPaG(もしくはそれ以上の圧力)という過酷な条件で実施されるため、メタノール製造時に多大なエネルギーを消費する上に、設備上の制約が多いプロセスである。
【0003】
メタノールを効率的に製造する方法として、反応系内からメタノールを取り除くことにより、反応器内のガス組成を平衡組成からずらし、平衡転化率を超える転化率で反応を実施する方法が複数提案されている
【0004】
また、特許文献1~4にはメタノール合成反応器に分離膜を設置し、反応系内から分離膜を用いてメタノールや水を除去することで、平衡転化率以上に転化率を上げる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表平9-511509号公報
特開2016-117726号公報
特開2016-174996号公報
特開2007-55970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、メタノールを分離膜として、リチウムイオンをドープさせた過フッ化ポリスルホン酸膜が記載されている。また特許文献2には、多孔質グラファイト膜が記載され、特許文献3には、MFI型ゼオライトであってSi/Alが、50以上であるゼオライト分離膜が記載されている。また特許文献4では、水を選択的に除去することにより触媒劣化を防ぐことが記載されている。
しかしながらこれらの方法では、二酸化炭素とメタノールの分離には十分でも、水素とメタノールの分離は困難であり、メタノールガス/水素ガスのパーミエンス比は低く、さらなる改善が課題になっていた。
本発明者らは緻密で隙間のない膜を形成することにより、かかる課題を解決することを検討したが、十分緻密な膜を作成しても、パーミエンス比は不十分であることがわかった。
このような状況下、本発明者らはさらに検討を重ねた結果、~400℃における多孔質アルミナの熱膨張係数が約7×10
-6
/℃であるのに対して、MFI型ゼオライトは約2.4×10
-6
/℃と低く熱膨張率に差があるため、通常200~300℃の高温で行われる分離は時には、熱膨張率差によって多孔質アルミナ支持体とゼオライト膜の間で剥離が生じ、メタノールガス以外のガスが透過しやすくなりパーミエンス比が低下していることを見出した。
そこで、本発明は、メタノールガス/水素ガスのパーミエンス比の高いゼオライト膜複合体、該ゼオライト膜複合体の製造方法、該ゼオライト膜複合体を用いたメタノールの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記したような、例えば、多孔質アルミナとMFI型ゼオライトの複合体等では熱膨張係数の差が生じて剥がれが生じる場合がある。ゼオライトのような、規則構造を有した材料だけでは、かかる熱膨張差を緩和できないため、敢えて不規則な構造を有する非晶質を導入すること、そのような部分はナトリウムアルミニウム比により確認できることを見出し、これにより、剥がれを防止し、メタノールガス/水素ガスのパーミエンス比を向上させることができることと、このようなゼオライト膜を得る方法を見出し、本発明に到達した。
【0008】
本発明は、以下に存する。
[1]多孔質支持体上にゼオライト膜を有するゼオライト膜複合体であって、ゼオライト膜中にナトリウム/アルミニウム(モル比)が1を超える部位を有することを特徴とするゼオライト膜複合体。
[2]前記ナトリウム/アルミニウム(モル比)が1を超える部位が、ゼオライト膜厚のうち多孔質支持体の上端から80%以内に存在する上記[1]に記載のゼオライト膜複合体。
[3]前記多孔質支持体の上端からゼオライト膜厚の0~30%におけるナトリウム/アルミニウム(モル比)と50~80%におけるナトリウム/アルミニウム(モル比)の差が0.5以上である上記[1]または[2]のいずれかに記載のゼオライト膜複合体。
[4]前記ゼオライトが、CHA型、FAU型、MFI型、LTA型又はRHO型のいずれかである上記[1]乃至[3]のいずれかに記載のゼオライト膜複合体。
[5]前記ナトリウム/アルミニウム(モル比)が1.2以上である上記[1]乃至[4]のいずれかに記載のゼオライト膜複合体。
[6]前記ゼオライトの膜厚が0.5μm以上30μm以下である上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のゼオライト膜複合体。
[7]多孔質支持体上に、ゼオライト膜を形成するゼオライト膜複合体の製造方法であって、種晶を多孔質支持体の表面に0.011g/cm
2
以上担持するゼオライト膜複合体の製造方法。
[8]少なくとも水素と、一酸化炭素及び/または二酸化炭素と、を含む原料ガスを、反応器内において触媒の存在下、反応させてメタノールを得る、メタノールの製造方法であって、反応により生じたメタノールが上記[1]乃至[6]のいずれかに記載のゼオライト膜複合体を透過して取り出される、メタノールの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、メタノールガス/水素ガスのパーミエンス比の高いゼオライト膜複合体、該ゼオライト膜複合体の製造方法、該ゼオライト膜複合体を用いたメタノールの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、ナトリウム/アルミニウム(モル比)とゼオライトの膜厚などの測定方法を説明する図である。
図2は本発明のゼオライト膜複合体を用いてメタノールを製造する方法の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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