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公開番号2024144275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024046686
出願日2024-03-22
発明の名称二次電池及びその製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】充放電による負極層の厚みの変化が大きく、かつセパレータが負極層側に導電層を有していても、その導電層が正極層や正極リード線に接触しにくく、正極層と負極層とが短絡しにくい二次電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】二次電池は、正極層、負極層及びセパレータを有する電極積層体と、電解液と、電極積層体及び電解液を収容する外装体と、外装体に備えられた正極端子及び負極端子と、正極層と正極端子とを電気的に接続する正極リード線と、負極層と負極端子とを電気的に接続する負極リード線とを有し、セパレータは正極端子と接続する側の正極層の端部を超えて外側に延出された延出部を有し、セパレータの負極層側の表面において、負極層と接する部分の少なくとも一部は、導電層が設けられた導電領域とされ、延出部の正極端子側の端部の少なくとも一部は、導電層が設けられていない非導電領域とされている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
正極層、負極層及び前記正極層と前記負極層との間に配置されたセパレータを有する電極積層体と、
電解液と、
前記電極積層体及び前記電解液を収容する外装体と、
前記外装体に備えられた正極端子及び負極端子と、
前記正極層と前記正極端子とを電気的に接続する正極リード線と、
前記負極層と前記負極端子とを電気的に接続する負極リード線と、を有し、
前記セパレータは、前記正極端子と接続する側の前記正極層の端部を超えて外側に延出された延出部を有し、
前記セパレータの前記負極層側の表面において、前記負極層と接する部分の少なくとも一部は、導電層が設けられた導電領域とされ、前記延出部の前記正極端子側の端部の少なくとも一部は、前記導電層が設けられていない非導電領域とされている、二次電池。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記セパレータは、長尺状絶縁性多孔質膜と、前記長尺状絶縁性多孔質膜の一方の表面に設けられた前記導電領域及び前記非導電領域と、を含み、前記導電領域は、前記長尺状絶縁性多孔質膜の長さ方向に沿って延長され、前記非導電領域は、前記長尺状絶縁性多孔質膜の幅方向の少なくとも一方の端部に配置されていて、前記長尺状絶縁性多孔質膜側の表面が内側となるように長さ方向に沿って折られた第1折返しと、前記導電領域と前記非導電領域とが配置された側の表面が内側となるように長さ方向に沿って折られた第2折返しとが交互に重なるように形成された長尺状セパレータであって、
前記正極層は前記第1折返しに挟まれ、前記非導電領域が前記延出部となる位置にあって、前記負極層は前記第2折返しに挟まれ、前記導電領域に接する位置にあり、
前記正極端子は、前記非導電領域が配置されている側の前記正極層の端部と電気的に接続し、
前記負極端子は、前記非導電領域側が配置されている側とは反対側の前記負極層の端部と電気的に接続する、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記導電領域の前記正極端子側の端部は、前記負極層の前記正極端子側の端部と同じもしくはそれよりも内側にある、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記セパレータの前記正極端子側の端部のみ前記非導電領域が配置されている、請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
負極活物質が金属リチウムである、請求項1に記載の二次電池。
【請求項6】
長尺状絶縁性多孔質膜と、前記長尺状絶縁性多孔質膜の一方の表面に配置された導電層が設けられた導電領域及び導電層が設けられていない非導電領域と、を含み、前記導電領域は、前記長尺状絶縁性多孔質膜の長さ方向に沿って延長され、前記非導電領域は前記長尺状絶縁性多孔質膜の幅方向の少なくとも一方の端部に配置されている長尺状積層シートをつづら折りして、前記長尺状絶縁性多孔質膜側の表面が内側となるように長さ方向に沿って折られた第1折返しと、前記導電領域と前記非導電領域とが配置された側の表面が内側となるように長さ方向に沿って折られた第2折返しとが交互に重なるように形成された長尺状セパレータを作製する工程と、
前記第1折返しに正極層を、前記第2折返しに負極層をそれぞれ互いに対向するように配置する工程と、
前記非導電領域が配置されている側の前記正極層の端部に、正極リード線を介して正極端子を接続し、前記正極端子が接続されている側とは反対側の前記負極層の端部に、負極リード線を介して負極端子を接続する工程と、を含む二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池に関する研究開発が行われている。二次電池のエネルギー密度を向上させるために、複数の正極層と負極層とを交互に重なるように積層した積層構造の二次電池が検討されている。この積層構造の二次電池では、正極層と負極層の位置ずれを抑制することなどを目的として、長尺状のセパレータをつづら折り状に折り、その折り返しの部分に正極層と負極層とを交互に重なるように配置することが検討されている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/003846号
国際公開第2020/003847号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、二次電池に関する技術においては、高容量化が課題である。二次電池の高容量化のため、負極活物質として金属リチウムを用いたリチウム金属二次電池の実用化が望まれている。しかしながら、リチウム金属二次電池は充放電による負極層の厚みの変化が大きい。このため、複数の正極層と負極層とを交互に重なるように積層した積層構造のリチウム金属二次電池では、充放電による負極層の厚みの変化によって、正極層と負極層の位置ずれが生じやすくなるおそれがある。
【0005】
また、リチウム金属二次電池においては、充放電を繰り返すことによって、負極層の集電体とリチウムとの界面にSEI層(固体電解質中間相)が蓄積し、充電時にリチウムのデンドライトが生成しやすくなる。リチウムのデンドライトが生成すると、リチウムのデンドライトがセパレータを貫通して正極層と負極層とが短絡するおそれがある。また、リチウムのデンドライトが生成すると、負極集電体に析出した金属リチウムの層(負極活物質層)の密度が低下して、充電時のリチウム二次電池の膨張が過度に大きくなるおそれがある。
【0006】
本発明者の検討によると、多孔質膜の表面に導電層を積層した積層体をセパレータとし、その導電層が負極層側となるように配置することにより、デンドライトによる短絡や充電状態の負極層の活物質層の密度の低下を抑制することができることがある。しかしながら、負極層側の表面に導電層を有するセパレータを用いた二次電池では、導電層が正極層や正極層と正極端子とを接続する正極リード線に接触して、正極層と負極層とが短絡するおそれがある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、充放電による負極層の厚みの変化が大きく、かつセパレータが負極層側に導電層を有していても、その導電層が正極層や正極リード線に接触しにくく、正極層と負極層とが短絡しにくい二次電池及びその製造方法を提供することを目的とする。そして、延いてはエネルギーの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題の解決するために、セパレータを、正極端子と接続する側の正極層の端部を超えて外側に延出させた延出部を設けて、負極層と接する部分の少なくとも一部は導電層が設けられた導電領域とし、延出部の正極端子側の端部の少なくとも一部は、導電層が設けられていない非伝導領域とすることが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は、次のものを提供する。
【0009】
(1)正極層、負極層及び前記正極層と前記負極層との間に配置されたセパレータを有する電極積層体と、電解液と、前記電極積層体及び前記電解液を収容する外装体と、前記外装体に備えられた正極端子及び負極端子と、前記正極層と前記正極端子とを電気的に接続する正極リード線と、前記負極層と前記負極端子とを電気的に接続する負極リード線と、を有し、前記セパレータは、前記正極端子と接続する側の前記正極層の端部を超えて外側に延出された延出部を有し、前記セパレータの前記負極層側の表面において、前記負極層と接する部分の少なくとも一部は導電層が設けられた導電領域とされ、前記延出部の前記正極端子側の端部の少なくとも一部は前記導電層が設けられていない非導電領域とされている、二次電池。
【0010】
(1)の二次電池によれば、セパレータは、正極端子と接続する側の正極層の端部を超えて外側に延出された延出部の少なくとも一部は非伝導領域とされているので、充放電による負極層の厚みの変化が大きくても、セパレータの負極層に接する部分に設けられた導電層が正極層や正極リード線に接触しにくい。よって、正極層と負極層との短絡が起こりにくくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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