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公開番号
2024142177
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023054223
出願日
2023-03-29
発明の名称
反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに反射型マスク及び半導体装置の製造方法
出願人
HOYA株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
G03F
1/24 20120101AFI20241003BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】 薄膜に含まれる2つの層の密着性を向上させることができるマスクブランクを提供する。
【解決手段】 反射型マスクブランクであって、基板と、前記基板の上に設けられた多層反射膜と、前記多層反射膜の上に設けられた薄膜と、を有し、前記薄膜は、下層及び前記下層の上に設けられた上層を含み、前記下層は、アモルファス構造又は微結晶構造を含む材料からなり、前記上層の結晶性は、前記下層より高いことを特徴とする反射型マスクブランクである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
反射型マスクブランクであって、
基板と、
前記基板の上に設けられた多層反射膜と、
前記多層反射膜の上に設けられた薄膜と、を有し、
前記薄膜は、下層及び前記下層の上に設けられた上層を含み、
前記下層は、アモルファス構造又は微結晶構造を含む材料からなり、
前記上層の結晶性は、前記下層より高いことを特徴とする反射型マスクブランク。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記下層と前記上層とは互いに接していることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項3】
前記薄膜は、吸収体膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項4】
前記上層の結晶子サイズと前記下層の結晶子サイズとの差は、2nm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項5】
前記薄膜に接して前記薄膜の上に形成されたエッチングマスク膜を有し、前記エッチングマスク膜の結晶性は前記上層よりも低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項6】
前記多層反射膜と前記薄膜との間に保護膜を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項7】
前記下層と前記上層とは、互いに異なる材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項8】
前記上層は、Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Re、Os、Ru、Ta、Cr、Ti、Nb、Mo、W及びRhから選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項9】
前記上層の結晶子サイズは3nmより大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項10】
反射型マスクであって、
基板と、
前記基板の上に設けられた多層反射膜と、
前記多層反射膜の上に設けられ、パターンを有する薄膜と、を有し、
前記薄膜は、下層及び前記下層の上に設けられた上層を含み、
前記下層は、アモルファス構造又は微結晶構造を含む材料からなり、
前記上層の結晶性は、前記下層より高いことを特徴とする反射型マスク。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造などに使用される反射型マスク及びその製造方法、並びに反射型マスクを製造するために用いられる反射型マスクブランクに関する。また、本発明は、上記反射型マスクを用いた半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年における超LSIデバイスの高密度化、高精度化の更なる要求に伴い、極紫外(Extreme Ultra Violet、以下、EUVと称す。)光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィが提案されている。
【0003】
反射型マスクは、基板の上に形成された露光光を反射するための多層反射膜と、多層反射膜の上に形成され、露光光を吸収するためのパターン状の吸収体膜である吸収体パターンとを有する。反射型マスクを用いるEUVリソグラフィでは、反射型マスクの多層反射膜により反射された光像が、反射光学系を通してシリコンウェハ等の半導体基板(被転写体)上に転写される。反射型マスクを製造するために反射型マスクブランクが用いられる。
【0004】
反射型マスクの例として、特許文献1には、X線反射膜並びにパターン状に形成された中間層及びX線吸収体層とから構成された反射型X線マスクが記載されている。特許文献1の反射型X線マスクでは、中間層とX線吸収体層とのエッチング選択比が5以上である。また、特許文献1には、中間層が、クロム又はチタンを主成分とする物質からなることが記載されている。
【0005】
また、反射型マスクブランクの例として、特許文献2には、基板上に、順に極端紫外線領域を含む短波長域の露光光を反射する反射層、吸収体層へのパターン形成時に前記反射層を保護するためのバッファ層及び露光光を吸収する吸収体層を有してなるマスクブランクスが記載されている。また、特許文献2には、吸収体層が、極端紫外線領域を含む短波長域の露光光の吸収体で構成する吸収体層を下層とし、マスクパターンの検査に使用する検査光の吸収体で構成する低反射層を上層とした少なくとも2層構造であることが記載されている。また、特許文献2には、上層が、タンタル(Ta)とホウ素(B)と酸素(O)とを含む材料からなることが記載されている。また、特許文献2には、前記バッファ層がCr又はCrを主成分とする物質で形成されていることが記載されている。また、特許文献2には、前記検査光に対する反射率が、多層反射膜表面、バッファ層表面、吸収体層表面の順に低下し、前記吸収体層に形成されるパターンの検査に用いられる光の波長に対する前記吸収体層表面の反射率が20%以下であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-213303号公報
特許第4061319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のEUVリソグラフィは、極紫外光(EUV光、Extreme Ultra Violet light)を用いた露光技術である。EUV光とは、軟X線領域又は真空紫外線領域の波長帯の光であり、具体的には波長が0.2~100nm程度の光のことである。EUVリソグラフィの場合、波長13~14nm(例えば波長13.5nm)のEUV光を用いることができる。本明細書において、光とは可視光だけでなく、電磁波も含む。
【0008】
EUVリソグラフィには、吸収体パターンを有する反射型マスクが用いられる。反射型マスクに照射されたEUV光は、吸収体パターンが存在する部分では吸収され、吸収体パターンが存在しない部分では反射される。吸収体パターンが存在しない部分には、多層反射膜(保護膜を含む)が露出している。反射型マスクの表面に露出した多層反射膜がEUV光を反射する。EUVリソグラフィでは、多層反射膜(吸収体パターンが存在しない部分)により反射された光像が、反射光学系を通してシリコンウェハ等の半導体基板(被転写体)上に転写される。
【0009】
反射型マスクの多層反射膜の上に配置される吸収体パターンは、反射型マスクブランクの吸収体膜をパターニングすることによって形成される。また、多層反射膜の上には、保護膜及びエッチングマスク膜など、吸収体膜以外の薄膜が配置される場合がある。また、吸収体膜は、複数の異なる層(薄膜)からなることができる。したがって、反射型マスクブランクの基板の上には、少なくとも多層反射膜及び吸収体膜を含む、複数の薄膜が配置される。
【0010】
基板上に複数の異なる層(薄膜)を積層する場合、隣接する層の界面の密着性が不十分な場合、反射型マスクブランクの製造工程、及び/又は反射型マスクの製造工程において、一方の層が他方の層から剥離してしまい、欠陥が生じることがある。
(【0011】以降は省略されています)
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