TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024140276
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023051338
出願日
2023-03-28
発明の名称
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品及びそれらの製造方法
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
81/02 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】優れた耐湿熱性及び耐熱水性を有するポリアリーレンスルフィド(PAS)成形品、当該成形品を提供可能な加工性に優れたPAS樹脂組成物及びそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】PAS樹脂100質量部に対して、ガラス繊維を10~50質量部、シランカップリング剤を0.1~3.5質量部、難水溶性ガラスを0.1~10質量部配合し、前記シランカップリング剤がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、水酸基含有アルコキシシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであり、前記難水溶性ガラスが、銀及び/又は亜鉛と、B
2
O
3
、Al
2
O
3
、SiO
2
及びZrO
2
からなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物とを含むガラスであることを特徴とする樹脂組成物及び成形品ならびにその製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、ガラス繊維(B)と、シランカップリング剤(C)と、難水溶性ガラス(D)とを必須成分として配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、前記ガラス繊維(B)を10~50質量部、前記シランカップリング剤(C)を0.1~3.5質量部、前記難水溶性ガラス(D)を0.1~10質量部配合してなること、
前記シランカップリング剤(C)がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、水酸基含有アルコキシシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであること、及び、
前記難水溶性ガラス(D)が、銀及び/又は亜鉛と、B
2
O
3
、Al
2
O
3
、SiO
2
及びZrO
2
からなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物とを含むガラスであること、を特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記難水溶性ガラス(D)が更にMgO及び/又はP
2
O
5
を含む複合体であることを特徴とする請求項1記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形してなる成形品。
【請求項4】
請求項1又は2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形してなる水回り部品。
【請求項5】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と、ガラス繊維(B)と、シランカップリング剤(C)と、難水溶性ガラス(D)とを必須成分として配合し、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練する工程を有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、前記ガラス繊維(B)を10~50質量部、前記シランカップリング剤(C)を0.1~3.5質量部、前記銀イオン含有リン酸塩複合体(D)を0.1~10質量部配合してなること、
前記シランカップリング剤(C)がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、水酸基含有アルコキシシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであること、及び、
前記難水溶性ガラス(D)が、銀及び/又は亜鉛と、B
2
O
3
、Al
2
O
3
、SiO
2
及びZrO
2
からなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物とを含むガラスであること、を特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
前記難水溶性ガラス(D)が更にMgO及び/又はP
2
O
5
を含む複合体であることを特徴とする請求項5記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の製造方法で樹脂組成物を製造する工程、及び、前記樹脂組成物をポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融成形する工程を有する、ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品及びそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、生産性、成形性等に優れるエンジニアリングプラスチックが開発され、軽量でもあることから金属材料に代わる材料として電気、電子機器や自動車用等の部材として幅広く使用されている。これらの中でも、ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」と略することがある)樹脂に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、「PAS」と略することがある)樹脂は、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、成形加工性、寸法安定性、難燃性等に優れることから、電気・電子機器部品、自動車部品材料等を中心に用いられている。
【0003】
一般的なPAS樹脂の機械的強度を向上する方法として、ガラス繊維等の無機充填剤の配合が良く用いられる。しかしながら、ガラス繊維強化PAS樹脂組成物中において、PAS樹脂とガラス繊維の界面は湿熱環境(高湿度かつ高温環境)に弱く、時間の経過に伴ってその界面密着性が低下し、機械的強度が低下するといった問題点があった。特に、給湯器部品や建材部品、自動車部品、建機部品、農機部品などは屋外環境下で使用されることもあり、耐湿熱性に優れたガラス繊維強化PAS樹脂が求められていた。
【0004】
また、自動車業界を筆頭に、デバイスの小型化・高出力化が顕著に進行しており、その発熱量は増加の一途を辿っている。そのため、車載用冷却部品や水回り部品等のような部材に対する耐湿熱性に加えて耐熱水性の要求レベルが高まっており、当該性質改善のため種々の技術が開発されている。例えば、特許文献1では、PAS樹脂と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びシランカップリング剤を含有する集束剤で表面処理されたガラス繊維と、アミノ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種以上の官能基を有するシランカップリング剤と、合成ゼオライトとを含むPAS系組成物が開示されている。しかしながら、当該技術では、一般的にガラス繊維強化PAS樹脂組成物の機械強度が低下しづらいロングライフクーラントを併用した耐熱水性評価においてのみ、一定の耐熱水性改善効果が得られているにすぎず、加えて、収束剤やシランカップリング剤の影響により樹脂組成物の成形性(離型性)が悪化するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-132710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、優れた耐湿熱性及び耐熱水性を有するPAS成形品、当該成形品を提供可能な成形性に優れたPAS樹脂組成物及びそれらの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、PAS樹脂にガラス繊維と特定の構造を有するシランカップリング剤及び難水溶性ガラスとを、特定量配合することによって、得られる樹脂組成物及び成形品が優れた加工性、耐湿熱性及び耐熱水性を呈することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本開示は、PAS樹脂(A)と、ガラス繊維(B)と、シランカップリング剤(C)と、難水溶性ガラス(D)とを必須成分として配合してなるPAS樹脂組成物であって、
前記PAS樹脂(A)100質量部に対して、前記ガラス繊維(B)を10~50質量部、前記シランカップリング剤(C)を0.1~3.5質量部、前記難水溶性ガラス(D)を0.1~10質量部配合してなること、
前記シランカップリング剤(C)がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、水酸基含有アルコキシシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであること、及び、
前記難水溶性ガラス(D)が、銀及び/又は亜鉛と、B
2
O
3
、Al
2
O
3
、SiO
2
及びZrO
2
からなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物とを含むガラスであることを特徴とするPAS樹脂組成物に関する。
【0009】
また、本開示は、前記記載のPAS樹脂組成物を成形してなるPAS樹脂成形品に関する。
【0010】
また、本開示は、PAS樹脂(A)と、ガラス繊維(B)と、シランカップリング剤(C)と、難水溶性ガラス(D)とを必須成分として配合し、PAS樹脂(A)の融点以上で溶融混練する工程を有するPAS樹脂組成物の製造方法であって、
前記PAS樹脂(A)100質量部に対して、前記ガラス繊維(B)を10~50質量部、前記シランカップリング剤(C)を0.1~3.5質量部、前記銀イオン含有リン酸塩複合体(D)を0.1~10質量部配合してなること、
前記シランカップリング剤(C)がエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、水酸基含有アルコキシシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つであること、及び、
前記難水溶性ガラス(D)が、銀及び/又は亜鉛と、B
2
O
3
、Al
2
O
3
、SiO
2
及びZrO
2
からなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物とを含むガラスであることを特徴とするPAS樹脂組成物の製造方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
DIC株式会社
安全帽
7日前
DIC株式会社
安全帽
7日前
DIC株式会社
安全帽
7日前
DIC株式会社
安全帽
7日前
DIC株式会社
構造体
1か月前
DIC株式会社
包装容器及び移動体
1日前
DIC株式会社
積層体およびその製造方法
1か月前
DIC株式会社
ガーネット型酸化物固体電解質
1日前
DIC株式会社
多層フィルム、それを用いた包装材
1日前
DIC株式会社
多層フィルム、及びこれを用いる包装材
1日前
DIC株式会社
液晶組成物、色素化合物、液晶層及び調光素子
7日前
DIC株式会社
ガーネット型酸化物固体電解質及びその製造方法
1日前
DIC株式会社
活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物及び積層体
1か月前
DIC株式会社
活性エネルギー線硬化性コーティング剤、及び化粧シート
1か月前
DIC株式会社
リチウムイオン二次電池セパレータ耐熱層用水性樹脂組成物
22日前
DIC株式会社
湿気硬化型ポリウレタン樹脂組成物、接着剤、及び、積層体
15日前
DIC株式会社
ブロック共重合体、組成物及び成形品並びにそれらの製造方法
22日前
DIC株式会社
活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物及び光学粘着シート
8日前
DIC株式会社
重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
29日前
DIC株式会社
イソインドリン化合物
17日前
DIC株式会社
イソインドリン化合物
24日前
DIC株式会社
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物及び成形品並びにそれらの製造方法
1か月前
DIC株式会社
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物及び成形品並びにそれらの製造方法
1か月前
DIC株式会社
自動分析装置および自動分析方法
24日前
DIC株式会社
コポリエステル樹脂及びその製造方法
28日前
DIC株式会社
光硬化性オルガノポリシロキサン、光硬化性オルガノポリシロキサン組成物および硬化物
15日前
DIC株式会社
化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナ
15日前
DIC株式会社
インクジェットインク用顔料分散体、インクジェットインク及び印刷物
28日前
DIC株式会社
フェノール性水酸基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体
17日前
DIC株式会社
酸基および重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、ソルダーレジスト用樹脂材料、硬化物、絶縁材料ならびにレジスト部材
29日前
DIC株式会社
フェノール性水酸基含有樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
1か月前
DIC株式会社
フェノール性水酸基含有樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
1か月前
DIC株式会社
(メタ)アクリレート変性フェノール樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
1か月前
DIC株式会社
ポリマレイミド樹脂、硬化性組成物、硬化物、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、半導体封止材及び半導体装置
24日前
東ソー株式会社
延伸物
14日前
東ソー株式会社
配管材
2か月前
続きを見る
他の特許を見る