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公開番号
2024171503
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023088544
出願日
2023-05-30
発明の名称
多層フィルム、それを用いた包装材
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
27/18 20060101AFI20241205BHJP(積層体)
要約
【課題】本発明の課題は、汚れや内容物残渣等の付着物が落としやすく、かつヒートシール性に優れた多層フィルム及びそれを用いたプラスチック容器やプラスチック包装材を提供することである。
【解決手段】本発明は、シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を含み、前記シール層(A)が熱可塑性樹脂を含み、前記シール層(A)がさらに界面活性剤を含み、前記シール層(A)側表面の比表面積が、1.02以上である、多層フィルムを提供するものである。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を含み、
前記シール層(A)が熱可塑性樹脂を含み、
前記シール層(A)がさらに界面活性剤を含み、
前記シール層(A)側表面の比表面積が、1.02以上である、多層フィルム。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記シール層(A)の表面粗さ(Rz JIS)が1~15μmの範囲である、請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項3】
前記シール層(A)中の界面活性剤の含有量が、0.1~8.0質量%である、請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項4】
前記シール層(A)側表面の水接触角が、50度以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項5】
請求項1~4に記載の多層フィルムに基材を積層した積層体。
【請求項6】
請求項5に記載の積層体を用いた包装材。
【請求項7】
シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を積層する工程と、
前記シール層(A)側表面の比表面積が、1.02以上となるように、エンボス加工する工程を有し、
前記シール層(A)が熱可塑性樹脂を含み、
前記シール層(A)がさらに界面活性剤を含む、多層フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
海洋プラスチック問題をきっかけに、消費材のリユースやリサイクルへの取り組みが活発になっている。特に、食品や日用品のプラスチック包装材やプラスチック容器(以下、プラスチック包装材等)のリサイクルに対し、注目が高まっている。
食品や日用品のプラスチック包装材等は、使用後に回収されてリユース又はリサイクルされる。このとき、内容物の残渣がリユースやリサイクルの推進の妨げになる。汚れたプラスチック包装材等は当然そのままリユースすることはできないし、汚れが不純物となるから、そのままではリサイクルもできない。
このような汚れたプラスチック包装材等をリサイクルするには、多量の水を使っての洗浄が必要になるため、リサイクルするために環境へ負荷をかけることにもなりかねない。特に、食品残渣はカビや雑菌の温床になるため不衛生であり、汚れたプラスチック包装材等を家庭や店舗でリサイクルの回収まで保管しておくことが難しく、燃えるゴミにせざるを得ない場合もある。
続きを表示(約 2,100 文字)
【0002】
以上のことから、汚れや内容物残渣等の付着物が落としやすいプラスチック包装材等により、リユースやリサイクルの取り組みを促進することが期待できる。当該付着物が落としやすいプラスチック包装材に使用可能なフィルム等としては、表面の樹脂構成により表面粗さを付与したプラスチック容器(例えば特許文献1)、表面に賦形による凹凸構造を有するヒートシール性樹脂フィルム(例えば特許文献2)、表面に酸化物微粒子を付着させた粒子状の樹脂を含む塗布膜を備える撥液性ヒートシール膜及びコーティング剤(例えば特許文献3)、コーティング剤の硬化による圧縮応力で凹凸を形成した積層体(例えば特許文献4)、撥水性微粒子を含む撥水層が積層されている撥水性物品(例えば特許文献5)、シリカ粒子とフッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマーを含む撥液層を有する包装材(例えば特許文献6)、添加剤としてシリコーン成分と微粒子を含む包装用フィルム(例えば特許文献7)等が報告されている。
【0003】
しかしながら、相溶性の悪い樹脂の混合により表面凹凸を出す場合、シール性が劣りやすく、凹凸をシール面に付与できない場合があった。表面の粗さや微細な凹凸構造だけでは、内容物によっては付着が落ちにくい場合があった。微粒子を添加する場合は、微粒子が十分に表面に露出する必要があり、そのため多量の微粒子を添加することになり、フィルムとしての性能に懸念が生じる場合があった。コーティング剤を使用する場合は、塗布・乾燥の工程が増え、コーティング剤コストとともにプラスチック包装材等の価格に転嫁されるため、リサイクルを促進できるほど普及させることが困難であった。硬化条件により凹凸を付与する方法は、複雑な工程となり生産性に乏しかった。添加剤としてポリマーやシリコーン成分を添加する場合、ヒートシール性が著しく劣化するため、包装材としての使用が困難であった。添加剤としてフッ素系成分は撥水成分として良好な性能を示すが、地球規模での環境残留性及び生体蓄積性が明らかになったPFASを含む場合があり、使用が忌避される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-034424号公報
特開2017-218533号公報
特開2020-163673号公報
特開2021-154628号公報
特開2020-121763号公報
特開2022-108417号公報
特開2017-001204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、上記のような問題に鑑みなされたものであり、汚れや内容物残渣等の付着物が落としやすく、かつヒートシール性に優れた多層フィルム及びそれを用いたプラスチック容器やプラスチック包装材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、界面活性剤を含むヒートシール層の、表面形状を制御することにより、付着しやすい内容物も落ちやすくなり、ヒートシール性も両立できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を含み、
前記シール層(A)が熱可塑性樹脂を含み、
前記シール層(A)がさらに界面活性剤を含み、
前記シール層(A)側表面の比表面積が、1.02以上である、多層フィルムを提供するものである。
また、本発明は、シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を積層する工程と、
前記シール層(A)側表面の比表面積が、1.02以上となるように、エンボス加工する工程を有し、
前記シール層(A)が熱可塑性樹脂を含み、
前記シール層(A)がさらに界面活性剤を含む、多層フィルムの製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の多層フィルムは、内容物と接する表面に界面活性剤による親水性と適度な凹凸を付与したことによって、身離れ性(内容物の落としやすさ)及び洗浄容易性を発現しつつも、好適なシール強度を両立するものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の多層フィルムは、シール層(A)と熱可塑性樹脂層(B)を含むものである。
【0010】
(シール層(A))
本発明のシール層(A)は、本発明の多層フィルムの一方の表面を形成し、内容物と接する層である。また、シール層(A)は、シール層(A)同士、熱可塑性樹脂層(B)と、あるいは熱可塑性樹脂フィルムとシールする層となる。当該シール層(A)は、熱可塑性樹脂と、界面活性剤を含み、さらに最適な表面の凹凸を有する。当該シール層(A)により、内容物が付着しづらく、付着しても容易に落とすことができ、さらに良好なヒートシール性を発揮できる。
(【0011】以降は省略されています)
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