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公開番号2025001357
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100890
出願日2023-06-20
発明の名称樹脂成形体及び樹脂成形材料
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B29B 15/08 20060101AFI20241225BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】電磁波減衰性に優れる樹脂成形体を提供すること。
【解決手段】樹脂及び炭素繊維を含む電磁波減衰層を備える樹脂成形体であって、前記炭素繊維の平均長さが5mm以下であり、前記炭素繊維の含有量が、前記電磁波減衰層の全質量を基準として0.35質量%以下である、樹脂成形体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂及び炭素繊維を含む電磁波減衰層を備える樹脂成形体であって、
前記炭素繊維の平均長さが5mm以下であり、
前記炭素繊維の含有量が、前記電磁波減衰層の全質量を基準として0.35質量%以下である、樹脂成形体。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記電磁波減衰層が、前記炭素繊維と異なる繊維の集合体を更に含む、請求項1に記載の樹脂成形体。
【請求項3】
前記集合体が、織布、不織布、裁断繊維束マット、及び抄紙体のいずれかである、請求項2に記載の樹脂成形体。
【請求項4】
前記集合体が、ガラス繊維、セラミックス繊維、天然石由来繊維、及び有機繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項2に記載の樹脂成形体。
【請求項5】
電磁波反射層を更に備える、請求項1に記載の樹脂成形体。
【請求項6】
前記電磁波反射層が、樹脂及び炭素繊維を含む、請求項5に記載の樹脂成形体。
【請求項7】
電磁波減衰シート又は電子機器用筐体として用いられる、請求項5に記載の樹脂成形体。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂成形体に用いられる樹脂成形材料であって、
樹脂及び炭素繊維を含有し、
前記炭素繊維の平均長さが5mm以下であり、
前記炭素繊維の含有量が、前記樹脂成形材料の全質量を基準として0.35質量%以下である、樹脂成形材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形体及び樹脂成形材料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータなどの電子機器から漏洩する電磁波ノイズ対策として、金属ケースや金属めっきプラスチックなどを用いた電子機器による電磁波シールドが行われてきた。特に、昨今では、電子部品や高周波回路が発する電磁波によって自らの誤動作を引き起こすこと(いわゆる自家中毒)への対策も重要となっている。電子制御が進んだ自動車の分野では、自動運転や衝突被害軽減を目的としたミリ波レーダーが利用されており、レーダー装置筐体内での高周波回路の自家中毒を防止することが求められる。
【0003】
これに対して、例えば特許文献1には、サービスエリアの自由度が高い無線LANやRFID等の無線通信システムに好適に対応できるよう、電波の入射方向に拘わらず高い電波吸収性を有し、取り扱い性に優れ、オフィスや店舗、物流倉庫、公共建築物や一般住宅、マンション一般建築材料として汎用的に利用できる製造コストで製造できる電波吸収体を提供することを目的として、平均繊維長2~11mmの導電性繊維を0.4~3質量%含有する抵抗膜層とスペーサーと反射材層とを積層してなり、垂直入射に対し最大の電波吸収量を示す周波数において、当該最大電波吸収量、及び当該最大電波吸収量を示す測定方向に直交する測定方向における電波吸収量がいずれも10dB以上であることを特徴とする電波吸収体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-39074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、電磁波減衰性に優れる樹脂成形体、及び当該樹脂成形体に用いられる樹脂成形材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、樹脂及び炭素繊維を含む樹脂成形体及び樹脂成形材料において、炭素繊維の平均長さ及び含有量が特定の範囲である場合、当該範囲外である場合に比べて、優れた電磁波減衰性が発現されることを見出した。
【0007】
本発明は、いくつかの側面において、以下の[1]~[8]を提供する。
[1] 樹脂及び炭素繊維を含む電磁波減衰層を備える樹脂成形体であって、前記炭素繊維の平均長さが5mm以下であり、前記炭素繊維の含有量が、前記電磁波減衰層の全質量を基準として0.35質量%以下である、樹脂成形体。
[2] 前記電磁波減衰層が、前記炭素繊維と異なる繊維の集合体を更に含む、[1]に記載の樹脂成形体。
[3] 前記集合体が、織布、不織布、裁断繊維束マット、及び抄紙体のいずれかである、[2]に記載の樹脂成形体。
[4] 前記集合体が、ガラス繊維、セラミックス繊維、天然石由来繊維、及び有機繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、[2]又は[3]に記載の樹脂成形体。
[5] 電磁波反射層を更に備える、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[6] 前記電磁波反射層が、樹脂及び炭素繊維を含む、[5]に記載の樹脂成形体。
[7] 前記樹脂成形体が、電磁波減衰シート又は電子機器用筐体である、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[8] [1]~[7]のいずれかに記載の樹脂成形体に用いられる樹脂成形材料であって、樹脂及び炭素繊維を含有し、前記炭素繊維の平均長さが5mm以下であり、前記炭素繊維の含有量が、前記樹脂成形材料の全質量を基準として0.35質量%以下である、樹脂成形材料。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、電磁波減衰性に優れる樹脂成形体、及び当該樹脂成形体に用いられる樹脂成形材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
樹脂成形体の一実施形態を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の一実施形態は、樹脂及び炭素繊維を含む電磁波減衰層を備える樹脂成形体である。前記樹脂成形体は、当該電磁波減衰層を形成するための、樹脂及び炭素繊維を含む樹脂成形材料(以下、「樹脂成形材料(1)」ともいう)を成形することによって得られる。すなわち、本発明の他の一実施形態は、前記樹脂成形体(より具体的には前記電磁波減衰層)に用いられる樹脂成形材料であって、樹脂及び炭素繊維を含む樹脂成形材料である。
(【0011】以降は省略されています)

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