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公開番号
2024161606
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-19
出願番号
2024146853,2023567254
出願日
2024-08-28,2023-04-24
発明の名称
イソインドリン化合物
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07D
209/44 20060101AFI20241112BHJP(有機化学)
要約
【課題】安全で、クリーンかつカーボンニュートラルなアプローチで得られるバイオ由来のイソインドリン化合物(KII、DIIなど)を提供する。
【解決手段】放射性炭素原子
14
Cを含有する下記式(I)で表されるイソインドリン化合物である。
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(前記式(I)中、A及びBは互いに独立して酸素原子またはNHを表す。R
1
~R
4
は互いに独立して水素原子、炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表す。なお、R
2
とR
3
は閉環して5~8員環を形成してもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
放射性炭素原子
14
Cを含有する下記式(I-2)で表されるイソインドリン化合物を製造するイソインドリン化合物の製造方法であって、
フラン及び無水マレイン酸の少なくともいずれかがバイオ由来である原料を用い、前記フラン及び前記無水マレイン酸から、下記式(DA)で表される化合物及び下記式(PA)で表される化合物を経て、前記式(I-2)で表される化合物を製造するための反応経路において、モリブデンアンモニウム、尿素またはNH
3
を用いアミノ化反応させ、下記式(q)で表される化合物を添加することにより、前記式(I-2)で表される化合物を製造する、イソインドリン化合物の製造方法。
JPEG
2024161606000033.jpg
43
55
(前記式(I-2)中、R
1
~R
4
は互いに独立して水素原子、炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表す。なお、R
2
とR
3
は閉環して5~8員環を形成してもよい。)
JPEG
2024161606000034.jpg
57
44
(式(DA)中、R
1
~R
4
は前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
JPEG
2024161606000035.jpg
53
41
(式(PA)中、R
1
~R
4
は前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
JPEG
2024161606000036.jpg
24
79
(式(q)中、M
f+
は、NH
4
+
、Li
+
、Na
+
、K
+
、Mg
2+
、Ca
2+
、又はAl
3+
を表す。)
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記式(DA)で表される化合物から前記式(PA)で表される化合物を得るのに、前記式(DA)で表される化合物を、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、無水酢酸、トリフリック酸、リン酸、無水リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、硝酸、又はこれらの酸の混合物の群から選ばれるいずれかの酸を用いることにより形成される酸性条件下で反応させ、
前記式(PA)で表される化合物から前記式(I-2)で表されるイソインドリン化合物を得るのに、触媒としてモリブデンアンモニウム、アミン源として尿素またはNH
3
を用い、これらの存在下でアミノ化反応させ、前記式(q)で表される化合物を添加する、請求項1に記載のイソインドリン化合物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソインドリン化合物、該イソインドリン化合物を含有する組成物、及び該イソインドリン化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
KII(3-イミノイソインドリン-1-オン)は、Y173(イソインドリンイエロー顔料)の合成に使用できる重要な中間体であり、一方、DII(1,3-ジイミノイソインドリン)は、Y139やY185(イソインドリンイエロー顔料)、非金属フタロシアニン、金属フタロシアニンなどの既存の顔料を作るための重要な中間体である。
KIIやDIIは、既存の顔料作製として重要なだけでなく、新規のイソインドリン顔料や染料、さらには抗がん剤、抗酸化剤、抗菌剤などの特性を持つバイオアクティブなイソインドリン類を合成するための重要な中間体でもある。
従来のKIIとDIIの合成方法では、フタロニトリルを出発原料としていたもの(例えば、非特許文献1及び2参照)が主で、この他、無水フタル酸(例えば、特許文献1及び2参照)、2-シアノ安息香酸メチル、フタルイミダート塩酸ジメチルなどの出発原料についても報告されている。
しかし、フタロニトリルは人体に有害であり、環境にも悪影響を及ぼす。また一般的に、フタロニトリルの供給源は石油資源のみである。
近年、持続可能な発展、二酸化炭素排出量の削減、安全性の観点から、石油由来の原料からバイオ(バイオマス)由来の原料への切り替えや、有害な化学物質をより毒性の低いものに置き換える動きが活発化している。
KII、DIIについてもバイオ由来のKII及びDIIの提供が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平7-97366号公報
特開平7-330729号公報
【非特許文献】
【0004】
Adv. Synth. Catal. 2008 350 1 135-142
Chem. Lett. 1984 8 1423-1426
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、安全で、クリーンかつカーボンニュートラルなアプローチで得られるバイオ由来のイソインドリン化合物(KII、DIIなど)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために検討した結果、原料としてバイオ由来のフランと、バイオ由来の無水マレイン酸とを使用し、Diels-Alder(DA)反応によりDA中間体を得、DA中間体を、脱水と開環反応を経て、最終段階では、酸素原子の一部または全部が窒素に交換されることにより、放射性炭素原子
14
Cを含有するバイオKII又はバイオDIIが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含するものである。
[1] 放射性炭素原子
14
Cを含有する下記式(I)で表されるイソインドリン化合物。
JPEG
2024161606000001.jpg
43
55
(前記式(I)中、A及びBは互いに独立して酸素原子またはNHを表す。R
1
~R
4
は互いに独立して水素原子、炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表す。なお、R
2
とR
3
は閉環して5~8員環を形成してもよい。)
[2] 前記(I)で表される化合物におけるpMC(パーセントモダンカーボン)が、1%以上である[1]に記載の化合物。
[3] 顔料の作製に用いられる、[1]又は[2]に記載の化合物。
[4] 前記式(I)で表されるイソインドリン化合物が、下記式(I-1)で表されるイソインドリン化合物である、[1]~[3]のいずれかに記載の化合物。
JPEG
2024161606000002.jpg
43
55
(式(I-1)中、R
1
~R
4
は、前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
[5] 前記式(I)で表されるイソインドリン化合物が、下記式(I-2)で表されるイソインドリン化合物である、[1]~[3]のいずれかに記載の化合物。
JPEG
2024161606000003.jpg
43
55
(式(I-2)中、R
1
~R
4
は、前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
[6] [1]~[5]のいずれかに記載の前記式(I)で表される化合物を含有する組成物。
[7] 顔料用組成物として用いられる、[6]に記載の組成物。
[8] 前記式(I)で表される化合物を少なくとも2種以上含有する、[6]に記載の組成物。
[9] 放射性炭素原子
14
Cを含有する下記式(I)で表されるイソインドリン化合物を製造するイソインドリン化合物の製造方法であって、
JPEG
2024161606000004.jpg
43
55
(前記式(I)中、A及びBは互いに独立して酸素原子またはNHを表す。R
1
~R
4
は互いに独立して水素原子、炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表す。なお、R
2
とR
3
は閉環して5~8員環を形成してもよい。)
下記式(DA)で表される化合物から下記(PA)で表される化合物を得、
JPEG
2024161606000005.jpg
57
44
(式(DA)中、R
1
~R
4
は前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
JPEG
2024161606000006.jpg
53
41
(式(PA)中、R
1
~R
4
は前記R
1
~R
4
と同じ意味を表す。)
前記式(PA)で表される化合物から前記式(I)で表されるイソインドリン化合物を得る、イソインドリン化合物の製造方法。
[10] 前記式(DA)で表される化合物から前記式(PA)で表される化合物を得るのに、前記式(DA)で表される化合物を、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、無水酢酸、トリフリック酸、リン酸、無水リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、硝酸、又はこれらの酸の混合物の群から選ばれるいずれかの酸を用いることにより形成される酸性条件下で反応させる、[9]に記載のイソインドリン化合物の製造方法。
[11] 前記式(PA)で表される化合物から前記式(I)で表されるイソインドリン化合物を得るのに、触媒としてモリブデンアンモニウム、アミン源として尿素またはNH
3
を用い、これらの存在下でアミノ化反応させる、[9]又は[10]に記載のイソインドリン化合物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、安全で、クリーンかつカーボンニュートラルなアプローチで得られるバイオ由来のイソインドリン化合物(KII、DIIなど)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1のGC/MSの測定結果を示す図である。
実施例2のHPLCの測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下に記載する構成要件の説明は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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