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公開番号2024180182
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023099671
出願日2023-06-16
発明の名称重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類C08F 8/14 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】環境負荷を低減し、硬化時において、光感度、絶縁信頼性及び耐熱黄変性に優れた、重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物及びその硬化物、並びに物品を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基を1以上有する化合物(a2)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、前記(メタ)アクリレート化合物(a1)及び前記化合物(a2)とは異なる化学構造を備え、かつ第2重合性不飽和基及び前記第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とする重合性不飽和基含有樹脂であって、前記重合性不飽和基含有樹脂中の塩素原子含有量が100質量ppm以下であることを特徴とする、重合性不飽和基含有樹脂である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基を1以上有する化合物(a2)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、
前記(メタ)アクリレート化合物(a1)及び前記化合物(a2)とは異なる化学構造を備え、かつ第2重合性不飽和基及び前記第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とする重合性不飽和基含有樹脂であって、
前記重合性不飽和基含有樹脂中の塩素原子含有量が100質量ppm以下であることを特徴とする、重合性不飽和基含有樹脂。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記反応原料(i)は、多官能モノマー化合物(a3)をさらに含有する、請求項1に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項3】
前記反応原料(i)は、前記(メタ)アクリレート化合物(a1)100質量部に対して、前記多官能モノマー(a3)を5質量部以下含有する、請求項2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項4】
前記第1反応性官能基が、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項5】
前記第1重合性不飽和基が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、イソプロペニル基、1-プロペニル基、スチリル基、スチリルメチル基、マレイミド基、ビニルエーテル基及び(メタ)アクリルアミド基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル共重合体(A)と前記化合物(B)との混合割合が、前記(メタ)アクリル共共重合体(A)が有する第1反応性官能基1モルに対して、前記化合物(B)が有する前記第2反応性官能基が、0.5~1.05モルとなる範囲である、請求項1又は2のいずれか1項記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂と、光重合開始剤とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、前記重合性不飽和基含有樹脂以外のその他重合性不飽和基を有する樹脂(X)を含有するものである、請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、有機溶剤及び/又は硬化剤を含有する、請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項7に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、紫外線等の活性エネルギー線により硬化可能な活性エネルギー線硬化性組成物や、熱により硬化可能な熱硬化性組成物などの硬化性組成物は、インキ、塗料、コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において広く用いられている。
なかでも、上記コーティング剤は、用途に応じて、硬化性、耐熱性又は低誘電特性をはじめとする種々の特性が求められることから、上記特性に見合った適切な材料を用いて製造することが肝要である。
例えば、特許文献1には、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸と、無水フタル酸とを反応させて得られる中間体に、更にテトラヒドロ無水フタル酸を反応させて得られる酸基含有エポキシアクリレート樹脂を含む感光性樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-512473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の技術は、硬化物における耐熱性及び耐熱黄変性が不十分である等の問題があった。特にLED向け白色レジストインキ用樹脂組成物には、高耐熱黄変性が要求されるが、上記特許文献1等に代表される従来の酸変性エポキシアクリレートでは、耐熱黄変性の問題が依然として残っている。また、近年の循環型社会形成への潮流を受けて、バイオマスを利活用する技術やハロゲンフリー等の環境負荷低減に関する技術に注目が集まっている。
そこで、本開示が解決しようとする技術的課題は、環境負荷を低減し、硬化時において、かつ光感度、耐熱黄変性及び信頼性に優れた、重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、絶縁層、レジスト材料等で代表されるコーティング材料あるいは基材に含まれるイオン成分(例えば、塩素原子などのハロゲン原子)が絶縁信頼性の低下に影響することから、塩素原子量を低減し、かつ特定の(メタ)アクリル共重合体(A)と、特定の化合物(B)とを必須の反応原料(1)とする重合性不飽和基含有樹脂及び当該樹脂を含有する硬化性樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、以下の[1]~[11]のいずれかの本発明を完成させた。
また、塩素原子量が低減された重合性不飽和基含有樹脂あるいは当該樹脂を含有する硬化性樹脂組成物の一態様として、当該樹脂又は当該硬化性樹脂組成物中のバイオマス炭素含有率(%)を所定量にすることにより、ハロゲンフリーであり、かつ化石燃料の使用量が少ない環境負荷低減の効果も発揮しうる。
【0006】
[1](メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基を1以上有する化合物(a2)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、
前記(メタ)アクリレート化合物(a1)及び前記化合物(a2)とは異なる化学構造を備え、かつ第2重合性不飽和基及び前記第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とする重合性不飽和基含有樹脂であって、前記重合性不飽和基含有樹脂中の塩素原子含有量が100質量ppm以下であることを特徴とする重合性不飽和基含有樹脂。
【0007】
[2]前記反応原料(i)は、多官能モノマー化合物(a3)をさらに含有する、[1]に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【0008】
[3]前記反応原料(i)は、前記(メタ)アクリレート化合物(a1)100質量部に対して、前記多官能モノマー(a3)を5質量部以下含有する、[2]に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【0009】
[4]前記第1反応性官能基が、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【0010】
[5]前記第1重合性不飽和基が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、イソプロペニル基、1-プロペニル基、スチリル基、スチリルメチル基、マレイミド基、ビニルエーテル基及び(メタ)アクリルアミド基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の重合性不飽和基含有樹脂。
(【0011】以降は省略されています)

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