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公開番号2024179175
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097807
出願日2023-06-14
発明の名称活性エネルギー線硬化型組成物、硬化物、積層体、物品、及び、積層体の製造方法。
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 220/20 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】基材との密着性に優れ、高硬度な硬化物を形成することができる活性エネルギー線硬化性組成物の提供。
【解決手段】単官能モノマー(A)と、2官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、3官能以上の多官能モノマー(C)とを含有する、活性エネルギー線硬化型組成物であって、前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有し、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、分子量が230以下であり、前記単官能モノマー(A)の含有量は、1~20質量%であり、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、40~98質量%であり、前記多官能モノマー(C)の含有量は、1~40質量%である、活性エネルギー線硬化型組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
単官能モノマー(A)と、2官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、3官能以上の多官能モノマー(C)とを含有する、活性エネルギー線硬化型組成物であって、
前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有し、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、分子量が230以下であり、
前記単官能モノマー(A)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~20質量%であり、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、40~98質量%であり、
前記多官能モノマー(C)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~40質量%である、活性エネルギー線硬化型組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有する単官能(メタ)アクリレート化合物である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項3】
前記3官能以上の多官能モノマー(C)は、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物である、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項4】
さらに光重合開始剤(D)を含む、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物。
【請求項6】
基材の一方又は両方に請求項5に記載の硬化物を有する、積層体。
【請求項7】
前記基材がアクリル系基材である、請求項6に記載の積層体。
【請求項8】
前記基材は、Tgが100℃以上のポリメタクリル酸メチル基材であり、前記基材と前記硬化物とは直接接触している、請求項6に記載の積層体。
【請求項9】
請求項6~8のいずれか一項に記載の積層体を有する、物品。
【請求項10】
基材の一方又は両方に活性エネルギー線硬化型組成物を塗工して塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜を90℃以下の温度で乾燥させる乾燥工程と、乾燥した前記塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化物を形成し、基材と硬化物とを有する積層体を製造する硬化工程とを有し、
前記活性エネルギー線硬化型組成物は、単官能モノマー(A)と、2官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、3官能以上の多官能モノマー(C)と、有機溶剤(E)とを含有し、
前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有し、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、分子量が230以下であり、
前記単官能モノマー(A)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~20質量%であり、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、40~98質量%であり、
前記多官能モノマー(C)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~40質量%である、積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、硬化物、積層体、物品、及び、積層体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
光学ディスプレイに搭載される偏光板には、PMMA、TAC、PET、COP等からなるプラスチックフィルムが用いられる。一般的に、プラスチックフィルムからなる偏光板には、表面の傷つきを抑えるために、偏光板の表面に活性エネルギー線硬化型組成物からなるハードコート層を設け、積層体としている。
上記の中でも、PMMA等のアクリル系フィルムは、透明性が高く、透湿性・吸湿性が低いため有用であるが、活性エネルギー線硬化型組成物からなるコート層との密着性が低いという課題がある。
【0003】
上記の課題に対し、プラスチックフィルムと、ハードコート層との密着性を向上する方法として、プライマー処理やコロナ処理等の前処理を行うことでプラスチックフィルム表面を親水化する方法が提案されている。この方法により、プラスチックフィルムとハードコート層との密着性を向上させることはできるが、プライマー層の塗工、乾燥により工程数が増加し、歩留まり低下、コストアップ等の問題がある。そのため、前処理無しでプラスチックフィルムに密着させることができる活性エネルギー線硬化型組成物が求められている。
【0004】
例えば、特許文献1には、多官能のウレタン(メタ)アクリレート樹脂と少なくともヒドロキシル基または芳香族基を有する特定の単官能(メタ)アクリレートモノマーとを含むハードコート層形成用樹脂組成物が開示されている。該ハードコート層形成用樹脂組成物においては、当該組成物を高温(100℃で90秒間)で乾燥させることで、プラスチックフィルムと、ハードコート層とを密着させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-152763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の活性エネルギー線硬化型組成物においては、ハード層の形成において、比較的高温で乾燥する必要があるため、単官能モノマーの揮発によるラインの汚染、塗膜の外観不良が発生するという課題がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、基材にプライマー処理やコロナ処理等の前処理を必要とすることなく、基材との密着性に優れ、高硬度な硬化物を形成することができる活性エネルギー線硬化性組成物、当該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化物、当該硬化物を有する積層体、当該積層体を有する物品、及び、当該積層体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、水酸基又はアミド結合を有する単官能モノマー(A)と、特定の分子量を有する2官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、3官能以上の多官能モノマー(C)とを、それぞれ特定の割合で配合することで、基材との密着性、及び、硬化物の硬度を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1]単官能モノマー(A)と、2官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、3官能以上の多官能モノマー(C)とを含有する、活性エネルギー線硬化型組成物であって、
前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有し、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、分子量が230以下であり、
前記単官能モノマー(A)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~20質量%であり、
前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、40~98質量%であり、
前記多官能モノマー(C)の含有量は、前記単官能モノマー(A)、前記2官能(メタ)アクリレート化合物(B)、及び、前記多官能モノマー(C)の合計100質量%に対して、1~40質量%である、活性エネルギー線硬化型組成物。
[2]前記単官能モノマー(A)は、水酸基又はアミド結合を有する単官能(メタ)アクリレート化合物である、[1]に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
[3]前記3官能以上の多官能モノマー(C)は、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物である、[1]又は[2]に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
[4]さらに光重合開始剤(D)を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【0010】
[5][1]~[4]のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物。
[6]基材の一方又は両方に[5]に記載の硬化物を有する、積層体。
[7]前記基材がアクリル系基材である、[6]に記載の積層体。
[8]前記基材は、Tgが100℃以上のポリメタクリル酸メチル基材であり、前記基材と前記硬化物とは直接接触している、[6]に記載の積層体。
[9][6]~[8]のいずれか一項に記載の積層体を有する、物品。
(【0011】以降は省略されています)

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