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公開番号
2024160639
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-14
出願番号
2023075858
出願日
2023-05-01
発明の名称
重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物および物品
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
59/14 20060101AFI20241107BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高い耐熱性、低い弾性率、低い誘電率および低い誘電正接を有する硬化物を形成可能な樹脂を提供すること。
【解決手段】フェノール性水酸基含有樹脂と、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物との反応生成物である重合性不飽和基を有する樹脂であり、フェノール性水酸基含有樹脂が、フルオレン化合物(9位に置換基を有しない)と、フェノール性水酸基含有化合物と、式(1)で表される化合物との反応生成物であり、式(1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香環式基であり、R
1
は、各々独立して、水素原子または炭素原子数1~4の脂肪族炭化水素基であり、Xは、脱離基である、重合性不飽和基を有する樹脂。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024160639000025.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">23</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">152</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
重合性不飽和基を有する樹脂であって、
前記重合性不飽和基を有する樹脂が、
フェノール性水酸基含有樹脂と、
エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物と、
の反応生成物であり、
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、
フルオレン化合物(ただし、当該フルオレン化合物は、9位に置換基を有しない)と、
フェノール性水酸基含有化合物と、
一般式(1)で表される化合物と、
JPEG
2024160639000020.jpg
23
140
の反応生成物であり、
一般式(1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香環式基であり、
R
1
は、各々独立して、水素原子または炭素原子数1~4の脂肪族炭化水素基であり、
Xは、脱離基である、重合性不飽和基を有する樹脂。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記一般式(1)で表される化合物のモル(M1)に対する前記フルオレン化合物のモル(Mf)の比(Mf/M1)が、0.01~0.99である、請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項3】
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(5)で表され、
JPEG
2024160639000021.jpg
36
146
一般式(5)中、
Arは、各々独立して、一般式(1)で定義したとおりであり、
pは、平均値であり、0より大きく、10以下の数であり、
R
1
は、一般式(1)で定義したとおりであり、
Zは、各々独立して、一般式(2A)または一般式(3A)で表される構造単位であり、
JPEG
2024160639000022.jpg
83
146
一般式(2A)中、R
2
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であり、
mは、各々独立して、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
一般式(3A)中、R
3
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であるか、あるいは、2つのR
3
は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
nは、0~3の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
Z’は、各々独立して、一般式(2A’)または一般式(3A’)で表される構造単位であり、
JPEG
2024160639000023.jpg
83
141
一般式(2A’)中、R
2’
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であり、
m’は、各々独立して、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
一般式(3A’)中、R
3’
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であるか、あるいは、2つのR
3’
は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
n’は、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(2A)および一般式(2A’)からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位と、一般式(3A)および一般式(3A’)からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位とを含む、請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項4】
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(5-1)で表される化合物の少なくとも1種を含み、
JPEG
2024160639000024.jpg
36
159
一般式(5-1)中、
ArおよびR
1
は、一般式(1)で定義したとおりであり、
Zは、一般式(5)で定義したとおりであり、
R
3’
およびn’は、一般式(3A’)で定義したとおりであり、
pは、1または2である、請求項3に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項5】
前記フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量が100~2000g/当量である、請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項6】
前記数フェノール性水酸基含有樹脂の平均分子量が100~10000である、請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項7】
Arが、Ar
1
-Y-Ar
1
であり、
Ar
1
は、各々独立して、置換基を有していてもよい芳香環式基であり、
Yは、単結合、炭素原子数1~6の脂肪族炭化水素基、-P(=O)R
a
-基、酸素原子、硫黄原子またはスルホニル基であり、
R
a
は、芳香環式基である、請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂。
【請求項8】
請求項1に記載の重合性不飽和基を有する樹脂と、
光重合開始剤と、
を含む、硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
【請求項10】
請求項9に記載の硬化物からなる塗膜を有する、物品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合性不飽和基を有する樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物および物品に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、紫外線などの活性エネルギー線により硬化可能な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物や、熱により硬化可能な熱硬化性樹脂組成物などの硬化性樹脂組成物は、インキ、塗料、コーティング剤、接着剤、光学部材などの分野において広く用いられている。
【0003】
例えば、プリント配線基板あるいは絶縁層といったコーティング剤に使用される材料として、特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7231114号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
なかでも、コーティング剤は、用途に応じて、高い耐熱性、低い弾性率、低い誘電率および低い誘電正接を有する硬化物を形成できることが求められる。
【0006】
そこで、本発明は、高い耐熱性、低い弾性率、低い誘電率および低い誘電正接を有する硬化物を形成可能な樹脂を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る重合性不飽和基を有する樹脂は、
前記重合性不飽和基を有する樹脂が、
フェノール性水酸基含有樹脂と、
エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物と、
の反応生成物であり、
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、
フルオレン化合物(ただし、当該フルオレン化合物は、9位に置換基を有しない)と、
フェノール性水酸基含有化合物と、
一般式(1)で表される化合物と、
JPEG
2024160639000001.jpg
23
141
の反応生成物であり、
一般式(1)中、Arは、置換基を有していてもよい芳香環式基であり、
R
1
は、各々独立して、水素原子または炭素原子数1~4の脂肪族炭化水素基であり、
Xは、脱離基である、重合性不飽和基を有する樹脂である。これにより、高い耐熱性、低い弾性率、低い誘電率および低い誘電正接を有する硬化物を形成可能である。
【0008】
本発明に係る重合性不飽和基を有する樹脂の一実施形態では、前記一般式(1)で表される化合物のモル(M1)に対する前記フルオレン化合物のモル(Mf)の比(Mf/M1)が、0.01~0.99である。
【0009】
本発明に係る重合性不飽和基を有する樹脂の一実施形態では、前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(5)で表され、
JPEG
2024160639000002.jpg
36
149
一般式(5)中、
Arは、各々独立して、一般式(1)で定義したとおりであり、
pは、平均値であり、0より大きく、10以下の数であり、
R
1
は、一般式(1)で定義したとおりであり、
Zは、各々独立して、一般式(2A)または一般式(3A)で表される構造単位であり、
JPEG
2024160639000003.jpg
83
147
一般式(2A)中、R
2
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であり、
mは、各々独立して、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
一般式(3A)中、R
3
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であるか、あるいは、2つのR
3
は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
nは、0~3の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
Z’は、各々独立して、一般式(2A’)または一般式(3A’)で表される構造単位であり、
JPEG
2024160639000004.jpg
83
141
一般式(2A’)中、R
2’
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であり、
m’は、各々独立して、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
一般式(3A’)中、R
3’
は、各々独立して、脂肪族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子であるか、あるいは、2つのR
3’
は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、
n’は、0~4の整数であり、
*は、一般式(5)との結合手であり、
前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(2A)および一般式(2A’)からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位と、一般式(3A)および一般式(3A’)からなる群より選択される少なくとも1種の構造単位とを含む。
【0010】
本発明に係る重合性不飽和基を有する樹脂の一実施形態では、前記フェノール性水酸基含有樹脂が、一般式(5-1)で表される化合物の少なくとも1種を含み、
JPEG
2024160639000005.jpg
36
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一般式(5-1)中、
ArおよびR
1
は、一般式(1)で定義したとおりであり、
Zは、一般式(5)で定義したとおりであり、
R
3’
およびn’は、一般式(3A’)で定義したとおりであり、
pは、1または2である。
(【0011】以降は省略されています)
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