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公開番号2024138899
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049616
出願日2023-03-27
発明の名称スピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法並びにその用途
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C01G 45/12 20060101AFI20241002BHJP(無機化学)
要約【課題】 高温における充放電特性に優れるスピネル型マンガン酸リチウムと高温における充放電特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】 第6族元素のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有するスピネル型マンガン酸リチウム、及びその製造方法、並びにその用途。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
第6族元素のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有するスピネル型マンガン酸リチウム。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
第6族のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つがNa

WO

及びNa

MoO

の少なくとも1つである請求項1に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項3】
化学式Li
1+X
Mn
2-X-Y




(式中、0.02≦X≦0.20、0.05≦Y≦0.30であり、MはMg又はAlである。)で表される請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項4】
無機リン化合物を含有し、無機リン化合物の含有量Zが0<X≦5.0質量%である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項5】
二次粒子の平均粒子径が3μm以上20μm以下である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項6】
一次粒子の平均粒子径が0.5μm以上3.0μm以下である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項7】
XRD測定による(400)面の半値幅が0.005以上0.1以下である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項8】
SO

の含有量が0.8質量%以下である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項9】
ホウ素の含有量が2,000wtppm以下である請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
【請求項10】
マンガン源、リチウム源、並びにアルミニウム源及びマグネシウム源の少なくとも1つを含む金属源を含む組成物を750℃以上970℃以下で焼成して焼成物を得る焼成工程と、該焼成物に第6族のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有させる工程と、を有する請求項1又は請求項2に記載のスピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、スピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法並びにその用途に関するものであり、より詳しくは、第6族元素のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有するスピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法、並びにこれを電極に用いたリチウムイオン二次電池に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は他の蓄電池に比べてエネルギー密度が高いことから、携帯端末用の蓄電池として幅広く使用されている。また、最近では、定置用や車載用といった大型で大容量と高出力が必要とされる用途への適用等、更なる高性能化を目指した研究が進められている。
【0003】
現在のリチウムイオン二次電池の正極材料には、携帯電話等の民生用小型電池には主にコバルト系材料(LiCoO

)が使用されており、また、定置用や車載用にはニッケル系材料(LiNi
0.8
Co
0.15
Al
0.05


)やニッケル-コバルト-マンガン三元系材料(LiNi
0.5
Co
0.2
Mn
0.3


等)が主に使用されている。しかし、コバルト原料やニッケル原料が資源的に多くなく高価であり、また、出力特性があまり高くない。
【0004】
一方、マンガン系材料の一つであるスピネル型マンガン酸リチウムは、原料のマンガンが資源的に豊富で安価であり、また、出力特性と安全性に優れることから、大型電池や高出力を必要とする用途に適した材料の一つである。
【0005】
しかしながら、スピネル型マンガン酸リチウムは高温安定性、すなわち、高温における充放電特性、特にカーボン対極充放電特性や保存特性に問題があり、この課題の解決が望まれていた。例えば、特許文献1では、リチウムタングステン複合酸化物粒子物を含有したスピネル型マンガン酸リチウム、特許文献2では、無機リン化合物を含有したスピネル型マンガン酸リチウムが提案されているが、高温における充放電特性や保存特性、及び、材料コストに改善の余地を残している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-87470号公報
特許第5556983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、高温における充放電特性、特にカーボン対極充放電特性及び保存特性に優れるスピネル型マンガン酸リチウムを提供するものであり、さらには、スピネル型マンガン酸リチウムを正極に用いるリチウムイオン二次電池を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、スピネル型マンガン酸リチウムについて検討を重ねた結果、以下を要旨とする本発明が上記課題を達成しうることを見出し。本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は特許請求の範囲のとおりであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]第6族元素のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有するスピネル型マンガン酸リチウム。
[2]第6族元素のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つがNa

WO

及びNa

MoO

の少なくとも1つである上記[1]に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[3]化学式Li
1+X
Mn
2-X-Y




(式中、0.02≦X≦0.20、0.05≦Y≦0.30であり、MはMg又はAlである。)で表される上記[1]又は[2]に記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[4]無機リン化合物を含有し、無機リン化合物の含有量Zが0<X≦5.0質量%である上記[1]~[3]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[5]二次粒子の平均粒子径が3μm以上20μm以下である上記[1]~[4]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[6]一次粒子の平均粒子径が0.5μm以上3.0μm以下である上記[1]~[5]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[7]XRD測定による(400)面の半値幅が0.005以上0.1以下である上記[1]~[6]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[8]SO

の含有量が0.8質量%以下である上記[1]~[7]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[9]ホウ素の含有量が2,000wtppm以下である上記[1]~[8]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウム。
[10]マンガン源、リチウム源、並びにアルミニウム源及びマグネシウム源の少なくとも1つを含む金属源を含む組成物を750℃以上970℃以下で焼成して焼成物を得る焼成工程と、該焼成物に第6族のナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩の少なくとも1つを含有させる工程と、を有する上記[1]~[9]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
[11]焼成後、水洗によりホウ素を100wtppm以上1,500wtppm以下まで除去する上記[10]に記載のスピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
[12]上記[1]~[9]のいずれかひとつに記載のスピネル型マンガン酸リチウムを含む電極。
[13]上記[12]に記載の電極を正極に有するリチウムイオン二次電池。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、二次電池の電極として使用した際に、高温における電池特性、特にカーボン対極充放電特性及び保存特性に優れるスピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法を提供することが可能になり。さらには、該スピネル型マンガン酸リチウムを用いた電極、またはリチウムイオン二次電池を提供することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について、一実施形態を示して詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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