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公開番号2024136186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047212
出願日2023-03-23
発明の名称レーザー焼結用ジルコニア粉末、及び、レーザー焼結によるジルコニア焼結体の製造方法
出願人東ソー株式会社,一般財団法人ファインセラミックスセンター
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C04B 35/486 20060101AFI20240927BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】アルミナの介在及びジルコニウム化合物以外の化合物を必須とせずに、レーザー焼結によるジルコニアの焼結を可能とする新規なレーザー焼結用ジルコニア粉末、特にレーザーを照射することで、緻密なジルコニアの焼結体が得られる新規なレーザー焼結用ジルコニア粉末、及び、これを用いたレーザー焼結による焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】酸素欠損ジルコニア、並びに、前記酸素欠損ジルコニアとは異なるジルコニアを含み、なおかつ、L^*a^*b^*表色系における明度L^*が94以下である、レーザー焼結用ジルコニア粉末。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
酸素欠損ジルコニア、並びに、前記酸素欠損ジルコニアとは異なるジルコニアを含み、なおかつ、Ｌ
＊
ａ
＊
ｂ
＊
表色系における明度Ｌ
＊
が９４以下である、レーザー焼結用ジルコニア粉末。
続きを表示（約 370 文字）【請求項２】
レーザー焼結用ジルコニア粉末の質量に対する前記酸素欠損ジルコニアの含有量が、０．５質量％以上１０質量％以下である、請求項１に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
【請求項３】
前記酸素欠損ジルコニア及び前記酸素欠損ジルコニアとは異なるジルコニアからなる群から選択される１つ以上が、安定化元素含有ジルコニアである、請求項１又は２に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
【請求項４】
前記安定化元素が、カルシウム、マグネシウム及びイットリウムの群から選択される１つ以上である、請求項３に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
【請求項５】
請求項１又は２に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末を含む成形体にレーザー光を照射して焼結体を得る工程、を有する焼結体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、レーザー焼結用ジルコニア粉末、及び、レーザー焼結によるジルコニア焼結体の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
レーザーを照射することでセラミックスを焼結する、いわゆるレーザー焼結、が検討されている。
【０００３】
例えば、特許文献１では、アルミナ基材の上に、各種の吸収体を含む無機粉末をレーザーで焼結することで表面及び側面の平滑性の高い構造体が得られることが開示されている。
【０００４】
また、特許文献２では、黒色イットリア粉末と、酸化アルミニウム又は窒化アルミニウムの粉末とからなる混合粉末を成形し、これをレーザー照射して焼結体とするレーザー焼結が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－１００１４１号公報
国際公開２０２１／１７２１２８号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１及び特許文献２に記載のレーザー焼結は、アルミナの共晶とアルミナとをレーザーで焼結する焼結方法であり、いずれもアルミナの介在及びアルミニウム化合物以外の化合物を必須とする焼結方法であった。これに対し、同じ無機酸化物であるジルコニアは、アルミナと比べて焼結が進行しにくい。このように、アルミナの介在及びジルコニウム化合物以外の化合物を必須とせずに、レーザー焼結でジルコニアの焼結体を得られることは報告されていない。
【０００７】
この様な課題に鑑み、本開示は、アルミナの介在及びジルコニウム化合物以外の化合物を必須とせずに、レーザー焼結によるジルコニアの焼結を可能とする新規なレーザー焼結用ジルコニア粉末、特にレーザーを照射することで、緻密なジルコニアの焼結体が得られる新規なレーザー焼結用ジルコニア粉末、及び、これを用いたレーザー焼結による焼結体の製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明者らは、レーザー焼結によるジルコニアの焼結について検討した。その結果、組成が制御されたジルコニアを使用し、色調を制御することで、アルミナの介在及びジルコニウム化合物以外の化合物を必須とせずに、ジルコニアのみでレーザー焼結が進行することを見出した。
【０００９】
すなわち、本発明は特許請求の範囲の記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
【００１０】
［１］酸素欠損ジルコニア、並びに、前記酸素欠損ジルコニアとは異なるジルコニアを含み、なおかつ、Ｌ
＊
ａ
＊
ｂ
＊
表色系における明度Ｌ
＊
が９４以下である、レーザー焼結用ジルコニア粉末。
［２］レーザー焼結用ジルコニア粉末の質量に対する前記酸素欠損ジルコニアの含有量が、０．５質量％以上１０質量％以下である、上記［１］に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
［３］前記酸素欠損ジルコニア及び前記酸素欠損ジルコニアとは異なるジルコニアからなる群から選択される１つ以上が、安定化元素含有ジルコニアである、上記［１］又は［２］に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
［４］前記安定化元素が、カルシウム、マグネシウム及びイットリウムの群から選択される１つ以上である、上記［３］に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末。
［５］上記［１］乃至［４］のいずれか一項に記載のレーザー焼結用ジルコニア粉末を含む成形体にレーザー光を照射して焼結体を得る工程、を有する焼結体の製造方法。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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