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公開番号
2024148941
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023062539
出願日
2023-04-07
発明の名称
エチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いたエチレン系重合体の製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C08F
4/6592 20060101AFI20241010BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 高い触媒活性でエチレン系重合体、特に超高分子量エチレン系重合体を効率良く製造することが可能となる触媒、及びそれを用いたエチレン系重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】 特定の構造を有するメタロセン錯体である成分(A)、特定の構造を有する脂肪族塩で変性された有機変性粘土である成分(B)、有機アルミニウム化合物である成分(C)、及び特定のフッ素含有有機金属化合物である成分(D)を含むエチレン系重合体製造用触媒。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を含むことを特徴とするエチレン系重合体製造用触媒。
成分(A):下記一般式(1)又は(2)で表されるメタロセン錯体。
成分(B):下記一般式(3)で表される脂肪族塩による有機変性粘土。
成分(C):下記一般式(4)で表される有機アルミニウム化合物。
成分(D):下記一般式(5)で表されるフッ素含有有機金属化合物。
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2024148941000007.jpg
79
110
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2024148941000008.jpg
77
108
(式中、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムであり、R
1
は各々独立して炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~10のアルキル基を有するアルキルシリル基、炭素数6~30のアリール基、炭素数1~20の炭化水素置換基を一個以上有する炭素数7~30のアルキルアリール基、炭素数1~20のアルコキシ基を一個以上有する炭素数7~30のアルコキシアリール基、炭素数7~30のアリールアルキル基である。)
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2024148941000009.jpg
35
77
(式中、R
2
は各々独立して炭素数1~30のアルキル基、炭素数1~30のアルキルアルコキシ基、炭素数1~30のアルキルアミノ基、炭素数1~30のアルキルシリル基、R
3
は炭素数10以上のアルキル基であり、[A
-
]はアニオンである。)
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36
70
(式中、R
4
は各々独立して炭素数1~20のアルキル基である。)
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71
95
(式(5)中、Xはアルミニウム又はホウ素であり、nは各々独立して1~5の整数を示す。)
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記成分(A)と前記成分(C)の金属原子当たりの構成モル比が、成分(A):成分(C)=1:10~1:10000の範囲、前記成分(B)に対する前記成分(A)の構成量が、成分(B)1gに対して5~400μmolの範囲、前記成分(A)と前記成分(D)の構成モル比が、成分(A):成分(D)=1:1~1:100の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合体製造用触媒。
【請求項3】
前記成分(D)が、トリスペンタフルオロフェニルホウ素又はトリスペンタフルオロフェニルアルミニウムであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエチレン系重合体製造用触媒。
【請求項4】
超高分子量エチレン系重合体製造用触媒であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン系重合体製造用触媒。
【請求項5】
前記成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を混合して製造することを特徴とする請求項1に記載のエチレン系重合体製造用触媒の製造方法。
【請求項6】
前記成分(A)、成分(B)、成分(C)を混合した後、更に前記成分(D)を混合することを特徴とする請求項5に記載のエチレン系重合体製造用触媒の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載のエチレン系重合体製造用触媒の存在下、エチレンを単独重合又は他のオレフィンと共重合することを特徴とする、エチレン系重合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なエチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いたエチレン系重合体の製造方法に関するものであり、特に機械的特性、耐摩耗性、耐衝撃性等に優れる性能を発揮する超高分子量エチレン系重合体を効率良く製造することを可能とするエチレン系重合体製造用触媒、及びそれを用いてなるエチレン系重合体の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、エチレン系重合体はその優れた性能により各種汎用製品の原材料として用いられており、中でも超高分子量エチレン系重合体は、汎用のエチレン系重合体に比べ、耐衝撃性、自己潤滑性、耐摩耗性、摺動性、耐候性、耐薬品性、寸法安定性等の優れた特性を有し、エンジニアリングプラスチックに匹敵する物性を有するものとして知られている。そして、この特殊エチレン系重合体に属する超高分子量エチレン系重合体を合成するための触媒として、多くの提案がなされている。中でも、超高分子量化触媒として優れた重合性能を持つものとして、アルキルアミノ基を置換基に持つ、特定のメタロセン錯体を主成分とするメタロセン触媒が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
また、他のメタロセン錯体、ポストメタロセン錯体を主成分とするオレフィン重合用触媒と同様に、更なる触媒活性の向上が求められており、メタロセン錯体構造自体を改良する様々な検討がなされており、構造、その合成手法の複雑化が顕在化するという課題を有していた。
【0004】
そこで、メタロセン錯体構造を改良する方法以外の高活性化の検討として、例えば、触媒調製時に特定の構造を有する不飽和炭化水素化合物を添加して触媒を製造することで、触媒活性が向上することが報告されている。そして、その際の不飽和炭化水素化合物として、ビニルシクロヘキサン、トリメチルビニルシラン、2-メチル-1-ペンテン等のアルケン類やトリメチルシリルアセチレン、ビス(トリメチルシリル)アセチレン等のアルキン類が提案されている(例えば特許文献2~5参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6260128号
特表2000-504045号公報
特開2009-126902号公報
特開2010-59375号公報
特開2021-155734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に提案のメタロセン触媒においても、他のメタロセン錯体、ポストメタロセン錯体を主成分とするオレフィン重合用触媒と同様に、更なる触媒活性の向上が求められている。そして、特許文献2~5の提案においては、その添加効果は、触媒の製造に用いる錯体や担体、更には、回収溶媒の再利用等に影響・依存することから活性向上には不安定性を有するものであった。
【0007】
そこで、多大な労力を必要とするメタロセン錯体構造の改良検討を必要とせず、添加剤を活用することにより、安定した高活性を示す触媒の出現が工業的観点から求められてきた。
【0008】
本発明は、これら従来技術の課題に鑑み、エチレン系重合体、特に超高分子量エチレン系重合体を簡便、かつ高い生産効率で得ることのできる、新規なエチレン系重合体製造用触媒、及びそれを用いてなるエチレン系重合体の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有するメタロセン錯体、有機変性粘土、有機アルミニウム化合物、更には特定のフッ素含有有機金属化合物を組み合わせて含むことにより、より高分子量を有するエチレン系重合体を簡便、かつ生産効率良く製造できる触媒となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を含むことを特徴とするエチレン系重合体製造用触媒に関するものである。
成分(A):下記一般式(1)又は(2)で表されるメタロセン錯体。
成分(B):下記一般式(3)で表される脂肪族塩による有機変性粘土。
成分(C):下記一般式(4)で表される有機アルミニウム化合物。
成分(D):下記一般式(5)で表されるフッ素含有有機金属化合物。
(【0011】以降は省略されています)
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