TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024139272
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2023050139
出願日
2023-03-27
発明の名称
ダイヤモンド砥粒の製造方法
出願人
ノリタケ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
32/28 20170101AFI20241002BHJP(無機化学)
要約
【課題】加熱処理とは異なる手段で、ダイヤモンド砥粒の内部応力を制御し、加工対象に応じた所望の微小破砕性を有するダイヤモンド砥粒を製造する。
【解決手段】ここに開示される製造方法は、ダイヤモンド砥粒に超音波を印加する内部応力制御工程を含む。これによって、ダイヤモンド砥粒の内部応力を所望の値に変化させることができるため、所望の微小破砕性を有するダイヤモンド砥粒を製造できる。また、ここに開示される製造方法は、熱処理よりも低コストである超音波印加処理を実施しているため、ダイヤモンド砥粒の製造コストの低減にも貢献できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ダイヤモンド砥粒に超音波を印加する内部応力制御工程を含む、ダイヤモンド砥粒の製造方法。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記内部応力制御工程の実施前の前記ダイヤモンド砥粒は、ラマン分光法に基づいたラマンスペクトルの1325cm
-1
から1334cm
-1
の範囲にラマンピーク位置が存在するラマンピークのピーク位置の平均値が1331cm
-1
以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記内部応力制御工程は、前記ダイヤモンド砥粒に内部応力を導入する、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記内部応力制御工程の実施前の前記ダイヤモンド砥粒は、前記ピーク位置の平均値が1329cm
-1
以上1331cm
-1
以下である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記内部応力制御工程は、前記ダイヤモンド砥粒の内部応力を開放する、請求項2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記内部応力制御工程の実施前の前記ダイヤモンド砥粒は、前記ピーク位置の平均値が1329cm
-1
未満である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記内部応力制御工程において、前記ダイヤモンド砥粒のラマン分光法に基づいたラマンスペクトルの1325cm
-1
から1334cm
-1
の範囲にラマンピーク位置が存在するラマンピークの半値幅の平均値を減少させる、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記内部応力制御工程における前記ラマンピークの半値幅の平均値の減少量が0.05cm
-1
以上である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記内部応力制御工程において、前記ラマンピークの半値幅の平均値を4.8cm
-1
以下に制御する、請求項7に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、ダイヤモンド砥粒の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ダイヤモンド砥粒は、様々な材料の研削・研磨に広く使用されている。このダイヤモンド砥粒には、加工対象に応じた適切な微小破砕性が要求される。例えば、加工中に微小なスケールで高頻度に破砕する(微小破砕性が高い)ダイヤモンド砥粒は、切れ刃が鋭い状態を維持できるため、優れた加工効率を有している。一方、微小破砕性が低いダイヤモンド砥粒は、優れた強度を有しているため、高硬度の製品を適切に加工できる。
【0003】
また、ダイヤモンド砥粒は、内部応力(引張応力)が大きくなるにつれて破砕しやすくなることが知られている。ここで、ダイヤモンド砥粒の内部応力は、ラマン分光法に基づいて評価できる。具体的には、ダイヤモンド砥粒のラマンスペクトルを取得すると、ダイヤモンド結晶の格子振動に由来するピークが1333cm
-1
付近に確認される。そして、このダイヤモンド砥粒は、内部応力の導入や結晶中への不純物の混入などによって、上記ラマンピーク位置が低波数側にシフトする。非特許文献1では、加熱処理によって内部応力が導入されたダイヤモンド砥粒では、ラマンピーク位置が低波数側にシフトして微小破砕性が向上することが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
角谷均,他5名,”切削工具用各種単結晶ダイヤモンドの内部歪み分布と微小破壊挙動”,精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,2019年,P644-P645
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここに開示される技術は、加熱処理とは異なる手段で、ダイヤモンド砥粒の内部応力を制御し、加工対象に応じた所望の微小破砕性を有するダイヤモンド砥粒を製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、種々の実験と検討を行った結果、ダイヤモンド砥粒に超音波を印加すると、驚くべきことに、当該ダイヤモンド砥粒の内部応力が変化することを発見した。例えば、強い内部応力が導入されたダイヤモンド砥粒に超音波を印加すると、内部応力が開放されてラマンピーク位置が高波数側にシフトする。一方、内部応力が弱いダイヤモンド砥粒に超音波を印加すると、内部応力が導入されてピーク位置が低波数側にシフトする。本発明者は、かかる現象を利用すれば、ダイヤモンド砥粒の内部応力を制御し、加工対象に応じた所望の微小破砕性を有するダイヤモンド砥粒を容易に製造できると考えた。
【0007】
ここに開示される製造方法は、上述の知見に基づいてなされたものであり、ダイヤモンド砥粒に超音波を印加する内部応力制御工程を含む。これによって、ダイヤモンド砥粒の内部応力を変化させることができるため、所望の微小破砕性を有するダイヤモンド砥粒を製造できる。また、ここに開示される製造方法は、熱処理よりも低コストである超音波印加処理を実施しているため、ダイヤモンド砥粒の製造コストの低減にも貢献できる。
【0008】
ここに開示される製造方法の一態様では、内部応力制御工程の実施前のダイヤモンド砥粒は、ラマン分光法に基づいたラマンスペクトルの1325cm
-1
から1334cm
-1
の範囲にラマンピーク位置が存在するラマンピークのピーク位置の平均値が1331cm
-1
以下である。かかるダイヤモンド砥粒を使用することによって、超音波印加による内部応力の制御が容易になる。
【0009】
ここに開示される製造方法の一態様では、内部応力制御工程は、ダイヤモンド砥粒に内部応力を導入する。上述した通り、内部応力が弱いダイヤモンド砥粒に超音波を印加すると、内部応力が導入されるため、製造後のダイヤモンド砥粒の微小破砕性を向上できる。一例として、ダイヤモンド砥粒は、ラマンピークのピーク位置の平均値が1329cm
-1
以上1331cm
-1
以下であることが好ましい。このような内部応力が弱いダイヤモンド砥粒を使用すると、内部応力制御工程において適切な内部応力を導入できる。
【0010】
ここに開示される製造方法の一態様では、内部応力制御工程は、ダイヤモンド砥粒の内部応力を開放する。上述した通り、内部応力が強いダイヤモンド砥粒に超音波を印加すると、内部応力が開放されるため、製造後のダイヤモンド砥粒の微小破砕性を低下できる。一例として、ダイヤモンド砥粒は、ラマンピークのピーク位置の平均値が1329cm
-1
未満であることが好ましい。このような内部応力が強いダイヤモンド砥粒を使用すると、内部応力制御工程において内部応力が開放される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
ノリタケ株式会社
感光性組成物およびその利用
1か月前
ノリタケ株式会社
合金材料の製造方法およびその利用
14日前
ノリタケ株式会社
導電性組成物とこれを用いた複合体
15日前
個人
水素製造装置
1か月前
東ソー株式会社
硫酸マンガン溶液の製造方法
10日前
パテントフレア株式会社
大型ダイヤモンド結晶化法
15日前
東ソー株式会社
窒化ガリウムの粉末及びその製造方法
15日前
東ソー株式会社
鉄含有FER型ゼオライト及びその製造方法
1か月前
株式会社デンソー
二酸化炭素供給システム
1か月前
個人
積層体の製造方法、電子部品の製造方法および積層体
22日前
国立大学法人広島大学
水素の製造方法
23日前
住友金属鉱山株式会社
硫酸ニッケル水溶液の製造方法
28日前
三菱重工業株式会社
炭化水素の直接分解方法
1か月前
ローム株式会社
複合基板及びその製造方法
17日前
ローム株式会社
複合基板及びその製造方法
17日前
東京都公立大学法人
二酸化炭素の放出方法
8日前
中谷産業株式会社
カーボンナノチューブ凝集体及びその製造方法
1か月前
DIC株式会社
ガーネット型酸化物固体電解質
22日前
株式会社TMEIC
オゾンガス発生装置及び冷媒流量調整方法
1か月前
ニダイキ株式会社
硫化金属化合物担持体、およびその製造方法
1か月前
東邦チタニウム株式会社
四塩化チタンの製造方法
1か月前
堺化学工業株式会社
還元触媒前駆体の製造方法
15日前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
1か月前
三菱重工業株式会社
ロックホッパの運転方法、および固体移動装置
9日前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
1か月前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
1か月前
三菱重工業株式会社
原料ガスの加熱器、および加熱器の異常診断装置
1か月前
兵庫県公立大学法人
水素貯蔵燃料及びその製造方法
15日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
メソポーラスシリカ含有成形体とその製造方法
29日前
三菱ケミカル株式会社
ゼオライトの製造方法
1か月前
株式会社豊田中央研究所
硝酸水溶液の製造装置および硝酸水溶液の製造方法
22日前
三菱電機株式会社
劣化診断装置、劣化診断システム及び劣化診断方法
15日前
三菱電機株式会社
劣化診断装置、劣化診断システム及び劣化診断方法
15日前
出光興産株式会社
炭酸カルシウムの製造方法及び製造システム
29日前
信越化学工業株式会社
コロイダルシリカ及びその製造方法
29日前
信越化学工業株式会社
コロイダルシリカ及びその製造方法
29日前
続きを見る
他の特許を見る