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公開番号2024138792
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049478
出願日2023-03-27
発明の名称ヒンジキャップ
出願人三笠産業株式会社
代理人弁理士法人森本国際特許事務所
主分類B65D 47/08 20060101AFI20241002BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】上蓋が一度に急激に閉まりきること抑制でき、大きな力を必要とせずに上蓋の開閉操作を行えるヒンジキャップを提供する。
【解決手段】ヒンジ5を介してキャップ本体4と上蓋6が一体をなし、キャップ本体4が本体部7と中栓8と注出筒9を有し、上蓋6は上蓋天面に注出筒9に対向する上蓋インナー61を有し、上蓋インナー61は、上蓋周方向に沿って環状をなし、内周面が注出筒9の水切り外側縁91に液密に当接するインナーシール面62をなし、蓋径方向でヒンジ5に対向する部位のインナー内側に水切り外側縁91の縁上を摺動する制動面64を有し、制動面64は、インナーシール面62から蓋径方向外側に窪み、かつ上蓋天面側からインナー開口側に向けて蓋径方向外側に傾斜する円弧面をなす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
容器の口部に装着するキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体と一体をなす上蓋を有し、
キャップ本体は、容器の口部を容器の軸心周りに囲む本体部と、容器の口部を覆う中栓と、中栓開口を囲む注出筒を有し、
上蓋は、上蓋天面に注出筒に対向する上蓋インナーを有し、
上蓋インナーは、上蓋周方向に沿って環状をなし、内周面が注出筒の水切り外側縁に液密に当接するインナーシール面をなし、蓋径方向でヒンジに対向する部位のインナー内側に水切り外側縁上を摺動する制動面を有し、
制動面は、インナーシール面から蓋径方向外側に窪み、かつ上蓋天面側からインナー開口側に向けて蓋径方向外側に傾斜する円弧面をなすことを特徴とするヒンジキャップ。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
上蓋インナーは開口縁内側に上蓋天面側からインナー開口側に向けて蓋径方向外側に広がる開口縁テーパ面を有し、制動面は開口縁テーパ面とインナーシール面にまたがって形成することを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
【請求項3】
制動面の上蓋周方向両側縁が開口縁テーパ面との境をなす線状境界部をなし、両線状境界部間が上蓋インナーの開口縁外側から開口縁内側に向かうほどに広がり、両線状境界部に入り込んだ水切り外側縁に両線状境界部間の制動面を押し付けて上蓋を微小開度に保持することを特徴とする請求項2に記載のヒンジキャップ。
【請求項4】
キャップ本体は、本体周方向に沿って環状をなして本体径方向外側に隆起する上蓋保持部を有し、上蓋は内周面に蓋径方向内側に隆起する嵌合突起部を有し、嵌合突起部が上蓋保持部に本体軸心方向で係り合って上蓋を閉栓状態に保持することを特徴とする請求項1また3に記載のヒンジキャップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒンジキャップに関し、ヒンジ回りに開閉動する上蓋を保持する技術に係るものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1には、ヒンジを介して結合されたキャップ本体と上蓋とを有する合成樹脂製の液はね防止ヒンジキャップが開示されている。キャップ本体は、上面に設けた注出筒と、注出筒を囲む係合部と、注出筒の開口部を閉鎖する遮断壁と、遮断壁に設けたプルリングと、キャップ本体の上面に連続する側壁と、側壁の内周面に設けた環状突条とを備えている。上蓋は、内周面に、閉蓋時に係合部に係合する係止部と、閉蓋時に側壁の下部に形成した当接面に当接する下端面とを備えており、上蓋のスカート内面には側壁の上部と当接する係止規制部を設けている。
【0003】
また、特許文献2に開示するチューブ容器用キャップは、吐出用開口を有する固定部と、吐出用開口を封鎖する蓋部と、ヒンジ部の回りで蓋部が回動して蓋部の開閉を行うものである。固定部の筒状の小径部が蓋部の内筒部に進入し、小径部の外側に配置する環状突起と内筒部の内側の係合突起とが互いに相手を乗り越え、環状突起が内筒部の内側に密着して閉状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4334820号
特開2007-168825
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のヒンジキャップには、内容物によっては、異物が容器内に入らないように、上蓋を微小開度に保持して液だしする場合があり、上蓋を微小開度に保持する構造が求められる。
【0006】
このため、上蓋の閉栓操作において上蓋が閉栓状態となるまでの間に2段階で嵌合する構造がある。この構造は、注出筒に外嵌合する上蓋インナーが注出筒の水きり外側縁に液密に接するインナーシール面を有するもので、上蓋インナーの開口縁内測面に上蓋径方向内側に隆起する突起部を設け、この突起部が注出筒の径方向外側に隆起する水きり外側縁に係り合うことで、上蓋の閉栓操作の途中で上蓋を一旦保持し、上蓋が一度に急激に閉まりきることを抑制し、突起部が水きり外側縁に当たる位置で上蓋を微小開度に保持できる。
【0007】
しかし、上蓋の開閉操作時に突起部が水きり外側縁を乗り越えるので、上蓋の開閉操作に必要な力が大きくなる。突起部が水きり外側縁を乗り越える力が大きくなると、使用者は上蓋の閉栓操作時に突起部が水きり外側縁を乗り越えた位置を最終の閉栓位置と誤認する恐れがあり、上蓋の閉栓操作において上蓋が閉栓状態となるまでの間に2段階で嵌合する感覚を使用者に安定して与えることが難しい問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、上蓋が一度に急激に閉まりきることを抑制でき、上蓋の微小開度を容易に実現でき、かつ大きな力を必要とせずに上蓋の開閉操作を行えるヒンジキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るヒンジキャップは、容器の口部に装着するキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体と一体をなす上蓋を有し、キャップ本体は、容器の口部を容器の軸心周りに囲む本体部と、容器の口部を覆う中栓と、中栓開口を囲む注出筒を有し、上蓋は、上蓋天面に注出筒に対向する上蓋インナーを有し、上蓋インナーは、上蓋周方向に沿って環状をなし、内周面が注出筒の水切り外側縁に液密に当接するインナーシール面をなし、蓋径方向でヒンジに対向する部位のインナー内側に水切り外側縁上を摺動する制動面を有し、制動面は、インナーシール面から蓋径方向外側に窪み、かつ上蓋天面側からインナー開口側に向けて蓋径方向外側に傾斜する円弧面をなすことを特徴とする。
【0010】
本発明に係るヒンジキャップにおいて、上蓋インナーは開口縁内側に上蓋天面側からインナー開口側に向けて蓋径方向外側に広がる開口縁テーパ面を有し、制動面は開口縁テーパ面とインナーシール面にまたがって形成することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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