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公開番号
2024135655
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023046448
出願日
2023-03-23
発明の名称
熱加工用成形体
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
C08L
67/04 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有する熱加工用成形体であって、成形体表面の平滑性と、熱成型加工時の加工性がいずれも良好な熱加工用成形体の提供。
【解決手段】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、他のヒドロキシアルカノエートの割合が4モル%以上7モル未満%である3-ヒドロキシブチレートの共重合体(A)、及び、他のヒドロキシアルカノエートの割合が10モル%超24モル%未満である3-ヒドロキシブチレートの共重合体(B)を含む。ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分全体のうち共重合体(A)の割合が55~90重量%である。共重合体(A)と共重合体(B)のMwがそれぞれ40万以上、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分全体のMwが45万以上である。熱加工用成形体について測定した溶融粘度が3000poise以上10000pоise未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有する熱加工用成形体であって、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が4モル%以上7モル未満%である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A)、及び、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が10モル%超24モル%未満である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(B)を含み、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分全体のうち前記共重合体(A)の割合が、55重量%以上90重量%以下であり、
前記共重合体(A)及び前記共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)がそれぞれ40万以上であり、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分全体の重量平均分子量(Mw)が45万以上であり、
加熱温度150℃、せん断速度1216/secの条件で前記熱加工用成形体について測定した溶融粘度が3000poise以上10000pоise未満である、熱加工用成形体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記熱加工用成形体について測定したドローダウン比率が、0.1[sec/(g/10min)/mm]以上、300[sec/(g/10min)/mm]以下である、請求項1に記載の熱加工用成形体。
ドローダウン比率:ドローダウン時間[sec]/メルトフローレイト[g/10min]/前記熱加工用成形体の厚み[mm]
ドローダウン時間[sec]:28cm×28cmの正方形状に開口を有する枠台に、35cm×35cmの大きさに裁断した前記熱加工用成形体を水平に固定し、温度350℃の条件で加熱した時に、前記熱加工用成形体の中央部が垂直方向で7cm垂れるまでに要した時間
メルトフローレイト[g/10min]:3mm×3mmの大きさに裁断した前記熱加工用成形体についてJIS K 7210に準じて165℃、5.0kgf荷重の条件で測定した値
【請求項3】
前記熱加工用成形体について測定したメルトフローレイトが、0.1g/10min以上、6.0g/10min以下である、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項4】
前記熱加工用成形体について測定したドローダウン時間が、20sec以上、65sec以下である、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項5】
前記熱加工用成形体が、厚み0.01mm以上、1.0mm以下のシートである、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項6】
無機充填剤を、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分の総量100重量部に対して0重量部超30重量部以下含む、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項7】
前記無機充填剤が、タルク、マイカ、カオリナイト、モンモリロナイト、及び、スメクタイトからなる群より選択される1種以上を含む、請求項6に記載の熱加工用成形体。
【請求項8】
前記熱加工用成形体がカレンダー成形体である、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項9】
前記熱加工がプレス成型又は真空成型である、請求項1又は2に記載の熱加工用成形体。
【請求項10】
熱成型加工によって請求項1又は2に記載の熱加工用成形体に所定の形状が付与された、成型加工品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有する熱加工用成形体に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
石油由来プラスチックは毎年大量に廃棄されており、これらの大量廃棄物による環境汚染が深刻な問題として取り上げられている。また近年、マイクロプラスチックが、海洋環境において大きな問題になっている。
【0003】
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂は優れた海水分解性を有しており、廃棄されたプラスチックが引き起こす環境問題を解決しうる材料である。例えば、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の1種であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)は3-ヒドロキシヘキサノエートの組成比率を変化させることにより、機械特性を柔軟にコントロールできる。
【0004】
一方、樹脂シートを、真空成型やプレス成型などの二次的な熱成型加工に付すことによって、例えば食器などの、中央に凹部を有する容器などに成型する方法が知られている。
【0005】
特許文献1では、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含む、熱成型加工用の樹脂シートが開示されており、該樹脂シートの加熱収縮率を特定値以上に設定することで、比較的均一な肉厚を有する成型品に熱成型加工できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-10543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の熱加工用の樹脂シートは、比較的均一な肉厚を有する成型品に熱成型加工できるものの、熱成型加工後の離型性が不十分になる場合があった。特に金型内での冷却時間を短く設定すると、樹脂の固化が十分に進行せず、樹脂の一部が金型に張り付いてしまい、離型ができなかったり、仮に離型できても成型品に穴が開いたり、シワができる場合があった。そのため、熱成型加工の生産性を上げることが困難であった。
【0008】
一方、樹脂シートの配合を調節して熱成型加工後の離形性を改善しようとすると、熱加工用の樹脂シートの製造(例えば、カレンダー成形)時に、メルトフラクチャーによってシート表面に凹凸が生じ、平滑な表面を有するシートが得られにくくなる場合があった。
【0009】
本発明は、上記現状に鑑み、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有する熱加工用成形体であって、成形体表面の平滑性と、熱成型加工時の加工性がいずれも良好な熱加工用成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を、特定のモノマー比率を有する少なくとも2種類の3-ヒドロキシブチレート系共重合体から構成し、かつ、該共重合体の含有割合と重量平均分子量、並びに樹脂成分全体の重量平均分子量を特定範囲に設定し、さらに、成形体の溶融粘度を特定範囲に設定することで、成形体表面の平滑性が良好で、かつ、熱成型加工時の加工性も良好な熱加工用成形体を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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