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公開番号2024146786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024032066
出願日2024-03-04
発明の名称植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A23D 7/00 20060101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】乳化安定性と起泡性に優れ、異味がなく良好な風味で、且つ滑らかな食感を有する、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物を提供すること。
【解決手段】起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、油脂を15~40重量%、水分を30~70重量%、種実類由来のタンパク質を乾燥重量で0.1~2.5重量%、加工澱粉を乾燥重量で0.1~1.8重量%、乳化剤を0.1~1.8重量%含有し、前記油脂の構成脂肪酸全体中、炭素数14以上の脂肪酸が70重量%以上であり、前記乳化剤が、不飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(A)を少なくとも1種以上、及び、飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(B)を少なくとも1種以上含むものである、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、油脂を15~40重量%、水分を30~70重量%、種実類由来のタンパク質を乾燥重量で0.1~2.5重量%、加工澱粉を乾燥重量で0.1~1.8重量%、乳化剤を0.1~1.8重量%含有し、
前記油脂の構成脂肪酸全体中、炭素数14以上の脂肪酸が70重量%以上であり、
前記乳化剤が、不飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(A)を少なくとも1種以上、及び、飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(B)を少なくとも1種以上含むものである、
植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記種実類由来のタンパク質がアーモンド由来のタンパク質である、請求項1に記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物。
【請求項3】
前記種実類由来のタンパク質がアーモンドパウダー由来である、請求項1または2に記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物がホイップされた、オーバーランが60~300%である、植物性のホイップドクリーム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物100重量部に対して、ココア、チョコレート、コーヒー類、茶類、果物類、野菜類、及び、スパイス類からなる群より選ばれる少なくとも1種の風味素材を0.1~40重量部含有する組成物を起泡してなるホイップドクリーム。
【請求項6】
植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物の製造方法であって、
構成脂肪酸全体中、炭素数14以上の脂肪酸が70重量%以上である油脂に対して親油性の乳化剤(A)及び/または乳化剤(B)を添加して油相を作製する工程、
水に対して種実類由来のタンパク質、加工澱粉並びに親水性の乳化剤(A)及び/または乳化剤(B)を添加して水相を作製する工程、並びに
前記油相及び前記水相を混合してから均質化する工程を有する、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物の製造方法。
乳化剤(A):不飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤
乳化剤(B):飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物、及び、これがホイップされた植物性のホイップドクリームに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境配慮や健康志向、食の多様性を背景にプラントベースフードへの関心が高まっており、乳製品においても、豆乳などのプラントベースの代替乳製品が注目を浴びている。主要な乳製品の一つであるホイップクリームにおいては、クリーム中の乳タンパク質の代替として大豆由来のタンパク質やエンドウ豆由来のタンパク質を用いることで、プラントベースのホイップクリームを得る試みが行われている。
【0003】
しかしながら、ホイップクリームは、ホイップ後にパンや菓子類のトッピングやフィリングとしてそのまま使用されることが多く、クリーム自体の風味や滑らかさ等の食感が非常に重要視される。そのため、ホイップクリームにおいて大豆やエンドウ豆由来のタンパク質を乳タンパク質の代替として使用すると、これら植物性タンパク質が持つ豆臭等の独特の風味が感じられて、ホイップクリームに適さない風味となったり、ホイップ工程において十分に含気できず、ホイップ後の食感にザラツキが感じられる等の問題が生じており、プラントベースのホイップクリームの品質は未だ満足のいくものではなかった。
【0004】
このような問題に対して、種々の検討がなされている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ピューレの形態の破砕ナッツ、植物性脂肪、デンプン供給源、天然酸味付与成分、及び水を含む乳製品クリームに類似する植物性食品製品が開示されている。実施例1にはクリームタイプの植物性食品製品が記載されているが、当該製品中にアーモンドピューレを11重量%配合している為、アーモンドの風味が強く感じられて乳代替のホイップクリームとして使用することは難しい。また、当該製品中の脂質が19重量%と少なく、タンパク質は3.2重量%、水分は72重量%程度とどちらも多いため、起泡性が十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-27691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、乳化安定性と起泡性に優れ、異味がなく良好な風味で、且つ滑らかな食感を有する、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の油脂、水分、種実類由来のタンパク質、加工澱粉、及び、特定の乳化剤をそれぞれ特定量含有する植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物は、乳化安定性と起泡性に優れ、異味がなく良好な風味で、且つ滑らかな食感を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の第一は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、油脂を15~40重量%、水分を30~70重量%、種実類由来のタンパク質を乾燥重量で0.1~2.5重量%、加工澱粉を乾燥重量で0.1~1.8重量%、乳化剤を0.1~1.8重量%含有し、前記油脂の構成脂肪酸全体中、炭素数14以上の脂肪酸が70重量%以上であり、前記乳化剤が、不飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(A)を少なくとも1種以上、及び、飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤(B)を少なくとも1種以上含むものである、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物に関する。前記起泡性水中油型乳化油脂組成物において、前記種実類由来のタンパク質がアーモンド由来のタンパク質であってよい。前記起泡性水中油型乳化油脂組成物において、前記種実類由来のタンパク質がアーモンドパウダー由来であってよい。本発明の第二は、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物がホイップされた、オーバーランが60~300%である、植物性のホイップドクリームに関する。本発明の第三は、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物100重量部に対して、ココア、チョコレート、コーヒー類、茶類、果物類、野菜類、及び、スパイス類からなる群より選ばれる少なくとも1種の風味素材を0.1~40重量部含有する組成物を起泡してなるホイップドクリームに関する。本発明の第四は、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物の製造方法であって、構成脂肪酸全体中、炭素数14以上の脂肪酸が70重量%以上である油脂に対して親油性の乳化剤(A)及び/または乳化剤(B)を添加して油相を作製する工程、水に対して種実類由来のタンパク質、加工澱粉並びに親水性の乳化剤(A)及び/または乳化剤(B)を添加して水相を作製する工程、並びに前記油相及び前記水相を混合してから均質化する工程を有する、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物の製造方法に関する。
乳化剤(A):不飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤
乳化剤(B):飽和脂肪酸量が構成脂肪酸全体中60~100重量%である乳化剤
【発明の効果】
【0010】
本発明に従えば、乳化安定性と起泡性に優れ、異味がなく良好な風味で、且つ滑らかな食感を有する、植物性の起泡性水中油型乳化油脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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