TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024149301
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023063097
出願日2023-04-07
発明の名称リチウムイオン二次電池用活物質層
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類H01M 4/13 20100101AFI20241010BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、電解媒体分解によるガスの発生の抑制ができ、かつ、電子及びLiイオンの伝導性に優れ、さらに、その層内、及び集電体を含む電極部内における電位の均一化が図られた、高容量LIB用の活物質層を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池用活物質粒子30を含む活物質層であって、その断面形状が海島構造であって島状部61と海状部60を有し、前記島状部は、浸透性細孔ネットワークを含んでおり、前記海状部は、前記活物質粒子、バインダー、及び導電ネットワークを含むリチウムイオン二次電池用活物質層とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムイオン二次電池用活物質粒子を含む活物質層であって、
その断面形状が海島構造であって、島状部と、海状部を有し、
前記島状部は、浸透性細孔ネットワークを含んでおり、
前記海状部は、前記活物質粒子、バインダー、及び導電ネットワークを含む、リチウムイオン二次電池用活物質層。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記活物質粒子が、被膜で被覆された被覆活物質粒子であり、
前記被膜が、前記活物質粒子側からシェル膜と緩衝部の2層を少なくも含む多層膜であり、
前記導電ネットワークが、導電性材料で構成されるものであり、前記シェル膜に導電ネットワークセル接触部にて接触しており、かつ、
前記緩衝部が、前記浸透性細孔ネットワークと、前記シェル膜とが接触する細孔シェル接触部に形成されている、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用活物質層。
【請求項3】
前記緩衝部が、前記細孔シェル接触部から、前記導電ネットワークに亘り形成されており、かつ、
前記導電ネットワークセル接触部が、1個の前記活物質粒子の互いに隣接する2つの前記細孔シェル接触部の間に保持されている、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用活物質層。
【請求項4】
前記細孔シェル接触部に、前記緩衝部の少なくとも一部として、固体電解質界面(SEI)構造を有する非液体状のリチウムイオン伝導体が配されている、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用活物質層。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用活物質層であって、
前記シェル膜が、Fe、Mn、Si、及びAlからなる群から選ばれる1以上の金属を含んだリン酸イオン含有リチウム化合物である、リチウムイオン二次電池用活物質層。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用活物質層であって、
前記活物質粒子は、リチウムイオン二次電池の負極活物質粒子であって、かつチタン酸リチウムを含む、リチウムイオン二次電池用活物質層。
【請求項7】
請求項1~4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用活物質層であって、
前記活物質粒子は、リチウムイオン二次電池の正極活物質粒子であって、かつリチウムニッケルマンガン酸化物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の活物質層。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用活物質層に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
Liイオン二次電池(LIB)は、電気自動車の車載電源としての使用に適すよう高エネルギー密度化が求められ、また、太陽電池や、燃料電池の電力の一時的な蓄電システムとして、複数セルの電気的な直列接続高電圧化及び並列接続高容量化による高容量化に加えて、セル自体の高容量化が求められている。
【0003】
LIBは含まれる電解媒体により、非水電荷液LIB及び全固体LIBに分類され、全固体LIBの電解媒体としては、固体電解質、ポリマー電解質等がある。
【0004】
非水電荷液LIBには、液漏れ及び燃焼の問題があり、対策の為設計が複雑になる短所がある。
【0005】
ポリマーLIBは、電解媒体として、固体ポリマー電解質や、液体電解液含有ゲルポリマーを用いたLIBであり、優れた安定性と柔軟性を有し、小型、薄膜等、多様な形態とすることが可能である。
【0006】
全固体LIBについては、固体電解質が活物質、特に、正極活物質と直接接触した状態での充放電繰り返しで酸化劣化し易い「固体電解質酸化劣化」が知られており、長寿命化(例えば、サイクル特性向上)の観点から、固体電解質の劣化防止のための工夫が必要であり、バルク型と薄膜型とに大別でき、大容量化観点から活物質絶対量を多くできるバルク型が有利である。
【0007】
バルク型全固体LIBの電極材料として、これらのことから、小伝導率第一イオン伝導層(1×10
-6
S/cm以上)にて、大伝導率活物質(1×10
-4
S/cm以上)の二次粒子を被覆すると共に二次粒子を構成する一次粒子間間隙を充填することで、全一次粒子を充放電に直接寄与せしめ、また、第一イオン伝導層で被覆された二次粒子を、第一イオン伝導層と異なる物質である中伝導率第二イオン伝導層(1×10
-5
S/cm以上)で積層被覆することで充放電の繰り返しによる二次粒子の破砕「活物質二次粒子破砕」抑制を図った材料が提案されている
一方で、従来から、LIB正極活物質として、リチウムニッケルマンガン酸化物(以下、LNMOともいう)が知られている(例えば、特許文献1)。
【0008】
LNMOは、作動電圧がLi金属の析出電位基準で4.7Vであり、正極活物質材料として使用されている従来のLiインサーション材料(例えば、コバルト酸リチウムは4V)に比べて高く、高エネルギー密度化に向けて期待されている。
【0009】
ところで、LIBでは、Liイオン挿入脱離時に活物質の結晶構造が変化し歪みが発生することで不安定化「構造変化歪み不安定化」する場合があり、その結果、正極活物質では結晶構造の構成遷移金属イオンの溶出「遷移金属溶出」を伴って、
正極近傍では、当該遷移金属との結合が切れた「酸素脱離」が生じて、酸素ガスとして発生したり、電解媒体と反応して二酸化炭素ガスが発生したりする「ガス発生」の問題が、また、
負極近傍でも、電解媒体が還元され水素ガス等が発生する「還元水素ガス発生」の問題があり、
これら「ガス発生の抑制」が求められている。
【0010】
例えば、非水電解液を電解媒体として用い、正極活物質を後述するLNMOとしたLNMO正極非水電解液LIBでは、作動電圧が高く正極近傍は酸化雰囲気下で反応が進行するため、「ガス発生」が顕著になるという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
株式会社クラレ
樹脂組成物
1か月前
株式会社カネカ
樹脂膜形成用基材及び離型フィルム
16日前
株式会社カネカ
積層体、その製造方法、および成形体
16日前
株式会社カネカ
炎遮蔽性布帛を含む難燃性布張り家具
24日前
株式会社カネカ
包装袋の開封装置、及び包装袋の開封方法
29日前
学校法人 関西大学
圧電繊維とその製造方法
3日前
株式会社カネカ
硬化性組成物、アルカリ現像性レジスト、および硬化物
9日前
株式会社カネカ
被覆活物質粒子、及びリチウムイオン二次電池用電極積層体の製造方法
17日前
株式会社カネカ
容器入りヨーグルトの製造方法、及びヨーグルトの容器充填時の液だれ防止方法
9日前
株式会社カネカ
被覆活物質粒子、活物質層付き集電体、電極積層体の製造方法及び活物質層付き集電体の製造方法
17日前
個人
タワー式増設端子台
3日前
個人
複円環アレーアンテナ
1か月前
個人
接触式電気的導通端子
23日前
日星電気株式会社
同軸ケーブル
1か月前
オムロン株式会社
入力装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
日本バイリーン株式会社
電極支持体
1か月前
個人
安全プラグ安全ソケット
25日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
29日前
オムロン株式会社
電磁継電器
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社ADEKA
全固体二次電池
15日前
桑野工業株式会社
同軸プラグ
8日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
15日前
株式会社ダイヘン
開閉器
29日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電装置
15日前
マクセル株式会社
配列用マスク
29日前
三菱電機株式会社
アンテナ装置
9日前
TDK株式会社
電子部品
1か月前
TDK株式会社
電子部品
2日前
マクセル株式会社
配列用マスク
29日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
29日前
続きを見る