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公開番号2025092592
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2025053850,2021043416
出願日2025-03-27,2021-03-17
発明の名称有機重合体の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C08G 65/336 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な硬化性と、高い復元性を両立した加水分解性シリル基含有有機重合体及びその製造方法の提供。
【解決手段】水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備し、前記炭素-炭素不飽和結合に、加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物をヒドロシリル化反応させて、式(2)の構造を形成し、前記水酸基に、加水分解性シリル基及びイソシアネート基を有する化合物をウレタン化反応させて、式(1)の構造を形成することで、式(1)の構造と式(2)の構造を同一分子中に有する有機重合体(A)を製造する。-O-CO-NH-(CR1 2)m-SiR2 aX3-a (1)
-O-(CR3 2)n-SiR4 bY3-b (2)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される構造、及び、下記式(2)で表される構造を同一分子中に有する有機重合体(A)を製造する方法であって、
-O-CO-NH-(CR




-SiR



3-a
(1)
-O-(CR




-SiR



3-b
(2)
(式(1)中、R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。Xは、水酸基又は加水分解性基を表す。aは、0、1又は2である。mは、1~5の整数である。
式(2)中、R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。Yは、水酸基又は加水分解性基を表す。bは、0、1又は2である。nは、1~10の整数である。)
水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程、
前記炭素-炭素不飽和結合に、加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物をヒドロシリル化反応させて、前記式(2)で表される構造を形成する工程、及び
前記水酸基に、加水分解性シリル基及びイソシアネート基を有する化合物をウレタン化反応させて、前記式(1)で表される構造を形成する工程、を含む、有機重合体(A)の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程が、水酸基を有する有機重合体に、炭素-炭素不飽和結合含有ハロゲン化物を反応させ、前記水酸基の一部を、炭素-炭素不飽和結合含有基に変換する工程である、請求項1に記載の有機重合体(A)の製造方法。
【請求項3】
前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程が、水酸基を有する重合体に、炭素-炭素不飽和結合含有エポキシ化合物を反応させる工程である、請求項1に記載の有機重合体(A)の製造方法。
【請求項4】
前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体が、下記式(4)で表される構造を有する有機重合体である、請求項3に記載の有機重合体(A)の製造方法。
TIFF
2025092592000007.tif
50
170
(式(4)中、R

は前記と同じ。R

は、直接結合、又は、炭素数1~6の2価の結合基を表す。dは、1~10の整数である。nは、2~10の整数である。)
【請求項5】
下記式(3)で表される構造を有する有機重合体(A’)。
TIFF
2025092592000008.tif
46
170
(式(3)中、R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。R

は、直接結合、又は、炭素数1~6の2価の結合基を表す。Xは、水酸基又は加水分解性基を表す。Yは、水酸基又は加水分解性基を表す。aは、0、1又は2である。bは、0、1又は2である。dは、1~10の整数である。mは、1~5の整数である。nは、1~10の整数である。)
【請求項6】
mが1である、請求項5に記載の有機重合体(A’)。
【請求項7】
nが3である、請求項5又は6に記載の有機重合体(A’)。
【請求項8】
前記有機重合体の重合体骨格が、ポリオキシアルキレン系重合体である、請求項5~7のいずれか1項に記載の有機重合体(A’)。
【請求項9】
請求項5~8のいずれか1項に記載の有機重合体(A’)を含有する硬化性組成物。
【請求項10】
さらに、加水分解性シリル基を1分子中に1個有する有機重合体(B)を含有する、請求項9に記載の硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加水分解性シリル基を有する有機重合体の製造方法、並びに、加水分解性シリル基を有する有機重合体、該重合体を含む硬化性組成物、及びその硬化物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ケイ素原子上に水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素含有基(以下、「加水分解性シリル基」という)を有する有機重合体は、湿分反応性ポリマーとして知られており、接着剤、シーリング材、コーティング材、塗料、粘着剤などの多くの工業製品に含まれ、幅広い分野で利用されている。このような加水分解性シリル基含有有機重合体としては、主鎖骨格がポリオキシアルキレン系重合体、飽和炭化水素系重合体、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体などの各種重合体が知られている。
【0003】
加水分解性シリル基含有有機重合体の製造方法として、例えば、エポキシ化合物を開環重合して末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン系重合体を合成した後、前記水酸基を炭素-炭素二重結合に変換し、該炭素-炭素二重結合とシラン化合物とのヒドロシリル化反応を行うことにより加水分解性シリル基を重合体に導入する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
別の製造方法として、ポリオキシアルキレン系重合体が有する水酸基に対し、加水分解性シリル基含有イソシアネート化合物を反応させることで、ウレタン結合を介して加水分解性シリル基を導入する方法も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭52-73998号公報
特開平10-245482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
加水分解性シリル基含有有機重合体をシーリング材用途などに使用する場合、その硬化物は高い復元性を示すことが求められることが多い。
また、加水分解性シリル基含有有機重合体を硬化させるために使用する硬化触媒として、有機錫化合物は高活性であることが知られているが、近年の環境への関心の高まりから非錫系の硬化触媒を使用することが推奨されている。そのため、活性が比較的低い非錫系触媒を使用しても、良好な硬化性を示し得る加水分解性シリル基含有有機重合体が求められている。
しかし、従来知られている加水分解性シリル基含有有機重合体では、高い復元性と良好な硬化性を両立することは困難であった。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、良好な硬化性と、高い復元性を両立した加水分解性シリル基含有有機重合体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討した結果、加水分解性シリル基を含む構造として特定の2種類の構造を同一分子中に有する有機重合体を製造し、この加水分解性シリル基含有有機重合体によると、良好な硬化性と、高い復元性を両立できることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち、本発明は、下記式(1)で表される構造、及び、下記式(2)で表される構造を同一分子中に有する有機重合体(A)を製造する方法であって、
-O-CO-NH-(CR




-SiR



3-a
(1)
-O-(CR




-SiR



3-b
(2)
(式(1)中、R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。Xは、水酸基又は加水分解性基を表す。aは、0、1又は2である。mは、1~5の整数である。
式(2)中、R

は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~20の置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。R

は、炭素数1~20の置換又は無置換の炭化水素基を表す。Yは、水酸基又は加水分解性基を表す。bは、0、1又は2である。nは、1~10の整数である。)
水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程、前記炭素-炭素不飽和結合に、加水分解性シリル基含有ヒドロシラン化合物をヒドロシリル化反応させて、前記式(2)で表される構造を形成する工程、及び、前記水酸基に、加水分解性シリル基及びイソシアネート基を有する化合物をウレタン化反応させて、前記式(1)で表される構造を形成する工程、を含む、有機重合体(A)の製造方法に関する。
好ましくは、前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程が、水酸基を有する有機重合体に、炭素-炭素不飽和結合含有ハロゲン化物を反応させ、前記水酸基の一部を、炭素-炭素不飽和結合含有基に変換する工程である。
また、好ましくは、前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体を準備する工程が、水酸基を有する重合体に、炭素-炭素不飽和結合含有エポキシ化合物を反応させる工程である。
好ましくは、前記水酸基と炭素-炭素不飽和結合を同一分子中に有する有機重合体が、後述する式(4)で表される構造を有する有機重合体である。
また本発明は、後述する式(3)で表される構造を有する有機重合体(A’)にも関する。前記式(3)において、好ましくは、mが1である。好ましくは、nが3である。好ましくは、前記有機重合体の重合体骨格が、ポリオキシアルキレン系重合体である。
さらに本発明は、前記有機重合体(A’)を含有する硬化性組成物にも関する。該硬化性組成物は、さらに、加水分解性シリル基を1分子中に1個有する有機重合体(B)を含有してもよい。該硬化性組成物は、有機錫化合物を含有しないものであってもよい。
さらにまた本発明は、前記硬化性組成物を硬化させた硬化物にも関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、良好な硬化性と、高い復元性を両立した加水分解性シリル基含有有機重合体及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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