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公開番号
2025099966
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216996
出願日
2023-12-22
発明の名称
モダクリル樹脂の製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
C08F
220/44 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】油溶性開始剤を用いた懸濁重合にてアニオン性官能基を有するモノマーを共重合することができるモダクリル樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の1以上の実施形態は、モダクリル樹脂の製造方法であって、アクリロニトリルを35~84質量%、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンからなる群から選ばれる一つ以上のハロゲン含有モノマーを15~64.9質量%、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを0.1~10質量%含むモノマー組成物を、油溶性開始剤及び界面活性剤の存在下で懸濁重合する重合工程を含み、前記界面活性剤は、炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級アンモニウム塩、及び炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級ホスホニウム塩からなる群から選ばれる1以上を含む、モダクリル樹脂の製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
モダクリル樹脂の製造方法であって、
アクリロニトリルを35~84質量%、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンからなる群から選ばれる一つ以上のハロゲン含有モノマーを15~64.9質量%、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを0.1~10質量%含むモノマー組成物を、油溶性開始剤及び界面活性剤の存在下で懸濁重合する重合工程を含み、
前記界面活性剤は、炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級アンモニウム塩、及び炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級ホスホニウム塩からなる群から選ばれる1以上を含む、モダクリル樹脂の製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記モノマー組成物100質量部に対し、前記界面活性剤の配合量が、0.1~10質量部である、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記第4級アンモニウム塩は、下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
TIFF
2025099966000006.tif
41
170
(但し、前記一般式(1)において、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は、それぞれ独立して、炭素数が1~22のアルキル基、又は炭素数が6~18のアリール基であり、かつ、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
の少なくとも一つが、炭素数2以上のアルキル基であり、前記アルキル基又は前記アリール基は、1以上の置換基を有してもよく、X
-
は、ハロゲン、ヒドロキシル基、又は硫酸水素基である。)
【請求項4】
前記第4級ホスホニウム塩は、下記一般式(2)で表される化合物である、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
TIFF
2025099966000007.tif
41
170
(但し、前記一般式(2)において、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は、それぞれ独立して、炭素数が1~22のアルキル基又は炭素数が6~18のアリール基であり、かつ、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
の少なくとも一つが、炭素数2以上のアルキル基であり、前記アルキル基又は前記アリール基は、1以上の置換基を有してもよく、X
-
は、ハロゲン、ヒドロキシル基、又は硫酸水素基である。)
【請求項5】
前記界面活性剤が、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルモノアリールアンモニウム塩、ジアルキルジアリールアンモニウム塩、モノアルキルトリアリールアンモニウム塩、テトラアルキルホスホニウム塩、トリアルキルモノアリールホスホニウム塩、ジアルキルジアリールホスホニウム塩、及びモノアルキルトリアリールホスホニウム塩からなる群から選ばれる1以上を含む、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
【請求項6】
前記アニオン性官能基を含有するモノマーの質量(Wa)に対する前記界面活性剤の質量(Ws)の比Ws/Waが、0.005~5である、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
【請求項7】
前記アニオン性官能基を含有するモノマーにおいて、前記アニオン性官能基は、スルホン酸基、硫酸基、スルフィン酸基、及びカルボキシ基からなる群から選ばれる1以上を含む、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
【請求項8】
前記モノマー組成物100質量部に対し、前記油溶性開始剤の配合量が、0.05~1.0質量部である、請求項1に記載のモダクリル樹脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン性官能基を有するモノマーを共重合したモダクリル樹脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
アクリロニトリル、塩化ビニル等のハロゲン化モノマーを共重合したモダクリル樹脂は、繊維化した際、柔軟な風合いや難燃性を有することから、モダクリル繊維の原料として使用されている。モダクリル樹脂は、通常、湿式紡糸することでモダクリル繊維を製造するが、紡糸原液を凝固する際の繊維の構造形成を緻密にすること及び繊維に染色性を付与すすることなどの観点から、スルホン酸基含有モノマー等のイオン性官能基を有するモノマーを共重合している。例えば、特許文献1及び2では、イオン性官能基を有するモノマーを共重合したモダクリル樹脂を、水溶性開始剤、具体的にはレドックス重合開始剤を用いた乳化重合や懸濁重合で製造することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-120006号公報
特開平10-130948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1及び2に記載のようにレドックス重合開始剤等の水溶性開始剤を用いた乳化重合や懸濁重合で得られたモダクリル樹脂は、含水率が高い問題があった。
また、通常の油溶性開始剤を用いた懸濁重合の場合、モダクリル樹脂の含水率を低減することができるが、イオン性官能基を有するモノマーがアクリロニトリル、ハロゲン化モノマー及び油溶性開始剤等を含むモノマー油滴中に溶解することができず、イオン性官能基を有するモノマーを共重合したモダクリル樹脂を得ることが困難であった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、油溶性開始剤を用いた懸濁重合にてアニオン性官能基を有するモノマーを共重合することができるモダクリル樹脂の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1以上の実施形態は、モダクリル樹脂の製造方法であって、アクリロニトリルを35~84質量%、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンからなる群から選ばれる一つ以上のハロゲン含有モノマーを15~64.9質量%、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを0.1~10質量%含むモノマー組成物を、油溶性開始剤及び界面活性剤の存在下で懸濁重合する重合工程を含み、前記界面活性剤は、炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級アンモニウム塩、及び炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級ホスホニウム塩からなる群から選ばれる1以上を含む、モダクリル樹脂の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の1以上の実施形態によれば、油溶性開始剤を用いた懸濁重合にてアニオン性官能基を有するモノマーを共重合したモダクリル樹脂を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の発明者らは、上述した問題を解決するために検討を重ねた結果、アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンからなる群から選ばれる一つ以上のハロゲン含有モノマー、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを油溶性開始剤の存在下で懸濁重合する際、重合系に炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級アンモニウム塩、及び炭素数2以上のアルキル基を1以上有する第4級ホスホニウム塩からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤を存在させることで、アニオン性官能基を有するモノマーを共重合したモダクリル樹脂が得られることを見出した。これは、重合系において、アニオン性官能基を含有するモノマーが第4級アンモニウム塩、又は第4級ホスホニウム塩に変換し、アクリロニトリル、ハロゲン化モノマー及び油溶性開始剤等を含むモノマー油滴への溶解性を発現することで、アクリロニトリル、前記ハロゲン含有モノマー、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを共重合させることができたと推測される。
【0009】
本明細書において、数値範囲が「~」で示されている場合、該数値範囲は両端値(上限及び下限)を含む。例えば、「X~Y」という数値範囲は、X及びYという両端値を含む範囲となる。また、本明細書において、数値範囲が複数記載されている場合、異なる数値範囲の上限及び下限を適宜組み合わせた数値範囲を含むものとする。また、本明細書において、数値範囲の上限と下限が別々に複数記載されている場合、上限及び下限を適宜組み合わせた数値範囲を含むものとする。
【0010】
本発明の1以上の実施形態において、モダクリル樹脂の製造方法は、アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンからなる群から選ばれる一つ以上のハロゲン含有モノマー、及びアニオン性官能基を含有するモノマーを、油溶性開始剤及び界面活性剤の存在下で懸濁重合する重合工程を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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