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公開番号
2025099252
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023215766
出願日
2023-12-21
発明の名称
医療用穿刺針の製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
A61B
17/34 20060101AFI20250626BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】らせん状部材の内腔に筒状部材が配置されている医療用穿刺針を、精度よく、効率的に製造することができる新たな医療用穿刺針の製造方法を提供する。
【解決手段】遠位端21dと近位端を有しているらせん状部材20の内腔20eに、らせん状部材20の内径よりも小さい外径を有している芯材を配置する第1ステップと、らせん状部材20の内腔20eに芯材が配置されている状態でらせん状部材20に対して遠位方向および近位方向の引張応力を加えることにより、らせん状部材20のピッチを広げ、らせん状部材20の内径を縮小させる第2ステップと、芯材をらせん状部材20の内腔20eから抜去する第3ステップと、長手方向xを有しており、該長手方向xに延在している内腔を有する筒状部材10をらせん状部材20の内腔20eに配置する第4ステップと、を有している医療用穿刺針の製造方法。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
遠位端と近位端を有しているらせん状部材の内腔に、前記らせん状部材の内径よりも小さい外径を有している芯材を配置する第1ステップと、
前記らせん状部材の内腔に前記芯材が配置されている状態で前記らせん状部材に対して遠位方向および近位方向の引張応力を加えることにより、前記らせん状部材のピッチを広げ、前記らせん状部材の内径を縮小させる第2ステップと、
前記芯材を前記らせん状部材の内腔から抜去する第3ステップと、
長手方向を有しており、前記長手方向に延在している内腔を有する筒状部材を前記らせん状部材の内腔に配置する第4ステップと、
を有している医療用穿刺針の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記第2ステップの後に、前記らせん状部材の遠位端部を先細り形状にする第5ステップを有している請求項1に記載の医療用穿刺針の製造方法。
【請求項3】
前記第4ステップの後に、前記らせん状部材の遠位端部と前記筒状部材とを第1所定長さ以上離隔させた状態で前記らせん状部材の近位端部を前記筒状部材に直接固定する第6ステップを有している請求項1に記載の医療用穿刺針の製造方法。
【請求項4】
前記第6ステップにおける前記らせん状部材の遠位端部と前記筒状部材との間の離隔距離は、前記第1所定長さよりも大きい第2所定長さ以下である請求項3に記載の医療用穿刺針の製造方法。
【請求項5】
前記第2ステップにおいて、前記らせん部材の形状および/または内径は、前記芯材の形状および/または外径によって決定される請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用穿刺針の製造方法。
【請求項6】
前記芯材の外径は、前記筒状部材の外径よりも大きく、前記筒状部材の外径の2倍以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用穿刺針の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用穿刺針の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
心筋梗塞等で機能を失いつつある心筋細胞に対して、心筋再生細胞製剤などの薬液を直接投与することにより、心筋細胞を再生させる治療などが行われている。このように、体内の臓器に対して直接薬液を投与する場合、針を体腔内に挿入し、該針を臓器に穿刺する必要がある。このような治療で使用される針の製造方法として例えば下記のようなものが開発されている。
【0003】
特許文献1には、金属製基材を針状に加工する加工工程と、先端部分に加工して得られた加工面を備える針状の金属製基材をウルトラファストレーザビームの照射によって表面処理する表面処理工程と、を含む、医療用針の製造方法について記載されている。
【0004】
特許文献2には、棒状部材の中心軸線を中心に棒状部材を回動させると共に中心軸線の研削表面に対する傾倒角度を変動させながら、一方の端部を研削表面に摺接させることにより、曲面で構成された刃面部を形成することを特徴とする、医療用の穿刺針の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-090535号公報
国際公開第2017/017936号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、いずれの文献に記載されている医療用穿刺針の製造方法によっても、本発明の製造方法によって製造される医療用穿刺針のようなものを製造することはできなかった。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、らせん状部材の内腔に筒状部材が配置されている医療用穿刺針を、精度よく、効率的に製造することができる新たな医療用穿刺針の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決できた本発明の実施の形態に係る医療用穿刺針の製造方法とは以下の通りである。
[1] 遠位端と近位端を有しているらせん状部材の内腔に、前記らせん状部材の内径よりも小さい外径を有している芯材を配置する第1ステップと、
前記らせん状部材の内腔に前記芯材が配置されている状態で前記らせん状部材に対して遠位方向および近位方向の引張応力を加えることにより、前記らせん状部材のピッチを広げ、前記らせん状部材の内径を縮小させる第2ステップと、
前記芯材を前記らせん状部材の内腔から抜去する第3ステップと、
長手方向を有しており、前記長手方向に延在している内腔を有する筒状部材を前記らせん状部材の内腔に配置する第4ステップと、
を有している医療用穿刺針の製造方法。
【0009】
上記医療用穿刺針の製造方法は、らせん状部材の内腔に芯材が配置されている状態でらせん状部材に対して遠位方向および近位方向の引張応力を加えることにより、らせん状部材のピッチを広げ、らせん状部材の内径を縮小させる第2ステップを有している。これにより、内腔に筒状部材を配置しやすく、比較的広いピッチを有するらせん状部材を製造しやすくすることができる。このため、らせん状部材の内腔に筒状部材が配置されている医療用穿刺針を、精度よく、効率的に製造することができる。
【0010】
本発明の実施の形態に係る医療用穿刺針の製造方法は以下の[2]~[6]のいずれかであることが好ましい。
[2] 前記第2ステップの後に、前記らせん状部材の遠位端部を先細り形状にする第5ステップを有している[1]に記載の医療用穿刺針の製造方法。
[3] 前記第4ステップの後に、前記らせん状部材の遠位端部と前記筒状部材とを第1所定長さ以上離隔させた状態で前記らせん状部材の近位端部を前記筒状部材に直接固定する第6ステップを有している[1]または[2]に記載の医療用穿刺針の製造方法。
[4] 前記第6ステップにおける前記らせん状部材の遠位端部と前記筒状部材との間の離隔距離は、前記第1所定長さよりも大きい第2所定長さ以下である[3]に記載の医療用穿刺針の製造方法。
[5] 前記第2ステップにおいて、前記らせん部材の形状および/または内径は、前記芯材の形状および/または外径によって決定される[1]~[4]のいずれか一項に記載の医療用穿刺針の製造方法。
[6] 前記芯材の外径は、前記筒状部材の外径よりも大きく、前記筒状部材の外径の2倍以下である[1]~[5]のいずれか一項に記載の医療用穿刺針の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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