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公開番号
2025088485
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023203209
出願日
2023-11-30
発明の名称
ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C08F
283/12 20060101AFI20250604BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】塗膜とした場合に耐水性および耐候性に優れる、高分子量のポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得られる製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係る製造方法は、特定のシラン化合物を水と脱水縮合触媒との存在下で脱水縮合して第1混合物を得る工程と、第1混合物に含まれる脱水縮合物と特定の単量体とを開始剤と水に可溶な有機溶媒との存在下でラジカル重合して第2混合物を得る工程と、第2混合物を水に分散または溶解させて第3混合物を得る工程と、第3混合物中に含まれる有機溶媒を脱揮により除去する工程とを有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)と、前記シラン化合物(A)以外の、下記一般式(I):
R
1
n
-Si-(OR
2
)
4-n
・・・(I)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して炭素数1~10のアルキル基、または非置換もしくは置換アリール基であり、R
2
は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~10のアルキル基であり、nは、0~3の整数である。)で示されるシラン化合物(B)とを、水および脱水縮合触媒の存在下で脱水縮合することにより、脱水縮合物を含む第1混合物を得る第1工程と、
前記第1混合物に含まれる脱水縮合物と、酸および塩基からなる塩構造を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C1)と、前記塩構造を有さず、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C2)とを、開始剤と水に可溶な有機溶媒との存在下でラジカル重合することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む第2混合物を得る第2工程と、
前記第2混合物を水に分散または溶解させることにより、第3混合物を得る第3工程と、
前記第3混合物中に含まれる前記第1工程で発生した有機溶媒および前記第2工程で用いた有機溶媒を脱揮により除去することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得る第4工程と、を有する、ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記第2工程において得られるポリシロキサン系樹脂の重量平均分子量は、40,000~200,000である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第2工程において、前記単量体(C1)と前記単量体(C2)との合計量100重量%中の、前記単量体(C1)の量は、5~50重量%である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第2工程は、前記第1混合物に対し、前記単量体(C1)と、前記単量体(C2)と、開始剤と、水に可溶な有機溶媒とを、断続的に追加し、ラジカル重合を行う工程を含む、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1工程において、前記シラン化合物(B)がトリアルコキシシリル基を有する、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記水に可溶な有機溶媒が、アルコール系溶媒である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第4工程での脱揮温度が、60℃以下である、請求項1または2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
無機的な性質を有するポリシロキサンに対し、有機的な性質を有するアクリルをグラフトしたポリシロキサン(以下、「ポリシロキサン系樹脂」と称する場合がある。)は、無機・有機ハイブリッド樹脂として興味深い特性があることから、産業的に注目されている。
【0003】
なかでも、塗料の分野において、ポリシロキサン系樹脂を含む水性塗料は、人体および環境に対して悪影響が少ないことから、市場への普及が進んでおり、様々な用途でのニーズが高まっている。例えば、特許文献1には、触媒として中性塩を用いて、シラン化合物の加水分解および脱水縮合を行う縮合工程を有する、ポリシロキサン系樹脂を含む水を媒体とする溶液または分散液の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-34847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は、高分子量のポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得る観点からは改善の余地があった。また、このような水溶液または水分散液から得られる塗膜は、耐水性および耐候性に優れることが好ましい。
【0006】
本発明の一態様は、塗膜とした場合に耐水性および耐候性に優れる、高分子量のポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得られる製造方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法は、ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)と、前記シラン化合物(A)以外の、下記一般式(I):
R
1
n
-Si-(OR
2
)
4-n
・・・(I)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して炭素数1~10のアルキル基、または非置換もしくは置換アリール基であり、R
2
は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~10のアルキル基であり、nは、0~3の整数である。)で示されるシラン化合物(B)とを、水および脱水縮合触媒の存在下で、脱水縮合することにより、脱水縮合物を含む第1混合物を得る第1工程と、前記第1混合物に含まれる脱水縮合物と、酸および塩基からなる塩構造を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C1)と、前記塩構造を有さず、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C2)とを、開始剤と水に可溶な有機溶媒との存在下でラジカル重合することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む第2混合物を得る第2工程と、前記第2混合物を水に分散または溶解させることにより、第3混合物を得る第3工程と、前記第3混合物中に含まれる前記第1工程で発生した有機溶媒および前記第2工程で用いた有機溶媒を脱揮により除去することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得る第4工程と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、塗膜とした場合に耐水性および耐候性に優れる、高分子量のポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得られる製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
【0010】
〔1.ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法〕
本発明の一実施形態に係るポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液の製造方法は、以下の第1工程、第2工程、第3工程および第4工程を有する。第1工程は、ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)と、前記シラン化合物(A)以外の、一般式(I)で示されるシラン化合物(B)とを、水および脱水縮合触媒の存在下で、脱水縮合することにより、脱水縮合物を含む第1混合物を得る工程である。第2工程は、前記第1混合物に含まれる脱水縮合物と、酸および塩基からなる塩構造を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C1)と、前記塩構造を有さず、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C2)とを、開始剤と水に可溶な有機溶媒との存在下でラジカル重合することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む第2混合物を得る工程である。第3工程は、前記第2混合物を水に分散または溶解させることにより、第3混合物を得る工程である。第4工程は、前記第3混合物中に含まれる前記第1工程で発生した有機溶媒および前記第2工程で用いた有機溶媒を脱揮により除去することにより、ポリシロキサン系樹脂を含む水溶液または水分散液を得る工程である。
(【0011】以降は省略されています)
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