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公開番号2025065893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175407
出願日2023-10-10
発明の名称口腔挿入具
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61D 7/00 20060101AFI20250415BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】投与物質を齧歯目動物へ経口投与する等の手技の際に、ゾンデ等の医療器具を齧歯目動物の口腔に容易に挿入でき、医療器具の損傷を防止できる口腔挿入具を提供する。
【解決手段】齧歯目動物40の口41から挿入される筒型の口腔挿入具10であって、長手軸方向に延在する内腔10Aと、長手軸方向における遠位側の第1端11と近位側の第2端12とを有しており、第1端11と第2端12に内腔10Aと連通する開口をそれぞれ有しており、長手軸方向における中点13よりも第2端12側において、第1端11側から第2端12側にかけて内腔10Aが拡径している拡径部15を有している口腔挿入具10。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
齧歯目動物の口から挿入される筒型の口腔挿入具であって、
長手軸方向に延在する内腔と、
前記長手軸方向における遠位側の第１端と近位側の第２端とを有しており、
前記第１端と前記第２端に前記内腔と連通する開口をそれぞれ有しており、
前記長手軸方向における中点よりも前記第２端側において、前記第１端側から前記第２端側にかけて前記内腔が拡径している拡径部を有している口腔挿入具。
続きを表示（約 690 文字）【請求項２】
前記中点における前記口腔挿入具の外径は、前記第２端における前記口腔挿入具の外径よりも小さい請求項１に記載の口腔挿入具。
【請求項３】
前記拡径部は、前記第２端において前記内腔の面積が最大となる請求項１又は２に記載の口腔挿入具。
【請求項４】
前記拡径部は、前記長手軸方向において前記第２端よりも前記第１端側で前記内腔の面積が最大となる請求項１又は２に記載の口腔挿入具。
【請求項５】
前記長手軸方向において前記拡径部よりも前記第１端側に湾曲部を有している請求項１又は２に記載の口腔挿入具。
【請求項６】
前記拡径部の外側に前記長手軸方向に延在する少なくとも１つの溝を有している請求項１又は２に記載の口腔挿入具。
【請求項７】
前記長手軸方向において前記拡径部よりも前記第１端側に湾曲部を有しており、前記湾曲部の中心軸を含む平面に垂直であって前記拡径部の中心軸を含む平面に対し、一方側に前記溝が配置されており他方側に前記第１端が配置されている請求項６に記載の口腔挿入具。
【請求項８】
前記溝は、前記一方側に配置されている第１溝と前記他方側に配置されている第２溝を含む請求項７に記載の口腔挿入具。
【請求項９】
前記第１溝の最大深さは、前記第２溝の最大深さよりも深い請求項８に記載の口腔挿入具。
【請求項１０】
前記拡径部は第１筒部と第２筒部に分岐している請求項１又は２に記載の口腔挿入具。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、齧歯目動物の口から挿入される口腔挿入具に関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
マウスやラット等の実験動物に対して薬品や飼料を経口投与する際、ゾンデと呼ばれる細い管状の医療器具が用いられる。ゾンデの遠位端部を実験動物の口腔から挿入し、ゾンデの近位端部から投与物質を注入することにより、実験動物の食道から胃の中、或いは気道中へ投与物質を強制投与することができる。
【０００３】
例えば、特許文献１には、ステンレス製のゾンデが開示されている。金属製のゾンデは柔軟性の点で劣るところ、樹脂を用いたゾンデも考案されている。例えば、特許文献２には、金属製導管により形成した先端部と、金属製導管より形成した基部と、先端部と基部を接続するフレキシブルな中間チューブを備えるゾンデが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
実開平１－１０４１１２号公報
実開平４－３７４１７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
マウスやラット等の齧歯目動物には、上顎と下顎の両方に伸び続ける２つの門歯がある。齧歯目動物の口腔にゾンデを挿入すると、この門歯によりゾンデが損傷されるという問題がある。この点、特許文献１に開示されているような金属製のゾンデは、損傷されにくい利点はあるものの柔軟性やコスト面で劣る。また、特許文献２に開示されているゾンデでは、金属と合成樹脂の両方を用いることで柔軟性を保ちつつ供試動物の歯による損傷を防止することを試みているが、構造が複雑でコストがかかるため、使い捨てゾンデとして適さなかった。
【０００６】
また、齧歯目動物の口腔にゾンデを挿入する際には、齧歯目動物の歯を避けながら適切にゾンデの遠位側を齧歯目動物の口腔から奥に押し進める必要があり、使用者の技量が求められる。
【０００７】
上記の事情に鑑み本発明は、投与物質を齧歯目動物へ経口投与する等の手技の際に、ゾンデ等の医療器具を齧歯目動物の口腔に容易に挿入でき、医療器具の損傷を防止できる口腔挿入具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決できた本発明の実施形態に係る口腔挿入具は以下の通りである。
［１］齧歯目動物の口から挿入される筒型の口腔挿入具であって、長手軸方向に延在する内腔と、前記長手軸方向における遠位側の第１端と近位側の第２端とを有しており、前記第１端と前記第２端に前記内腔と連通する開口をそれぞれ有しており、前記長手軸方向における中点よりも前記第２端側において、前記第１端側から前記第２端側にかけて前記内腔が拡径している拡径部を有している口腔挿入具。
【０００９】
上記口腔挿入具は、長手軸方向における中点よりも近位側の第２端側において第１端側から第２端側にかけて内腔が拡径している拡径部を有しているため、拡径部が齧歯目動物の口腔の奥から口の入口にかけての形状に沿うことができ、口腔挿入具を齧歯目動物の口腔内に容易に配置することができる。このように配置した口腔挿入具の第２端側からゾンデ等の医療器具を口腔挿入具の内腔に挿入することで、医療器具が齧歯目動物に噛まれることによる損傷を防止できる。また、医療器具は拡径している側の第２端から挿入されるため、医療器具を第２端側から第１端側へと齧歯目動物の口腔の奥へ進行させることが容易になる。さらに、医療器具をより拡径している第２端から挿入するため、医療器具を任意の方向から挿入でき、使用者の技量や利き手によらず手技を行い易くできる。
【００１０】
本発明の実施形態に係る口腔挿入具は、以下の［２］～［１１］のいずれかであることが好ましい。
［２］前記中点における前記口腔挿入具の外径は、前記第２端における前記口腔挿入具の外径よりも小さい［１］に記載の口腔挿入具。
［３］前記拡径部は、前記第２端において前記内腔の面積が最大となる［１］又は［２］に記載の口腔挿入具。
［４］前記拡径部は、前記長手軸方向において前記第２端よりも前記第１端側で前記内腔の面積が最大となる［１］又は［２］に記載の口腔挿入具。
［５］前記長手軸方向において前記拡径部よりも前記第１端側に湾曲部を有している［１］～［４］のいずれかに記載の口腔挿入具。
［６］前記拡径部の外側に前記長手軸方向に延在する少なくとも１つの溝を有している［１］～［５］のいずれかに記載の口腔挿入具。
［７］前記長手軸方向において前記拡径部よりも前記第１端側に湾曲部を有しており、前記湾曲部の中心軸を含む平面に垂直であって前記拡径部の中心軸を含む平面に対し、一方側に前記溝が配置されており他方側に前記第１端が配置されている［６］に記載の口腔挿入具。
［８］前記溝は、前記一方側に配置されている第１溝と前記他方側に配置されている第２溝を含む［７］に記載の口腔挿入具。
［９］前記第１溝の最大深さは、前記第２溝の最大深さよりも深い請求項［８］に記載の口腔挿入具。
［１０］前記拡径部は第１筒部と第２筒部に分岐している［１］～［５］のいずれかに記載の口腔挿入具。
［１１］前記長手軸方向において前記拡径部よりも前記第１端側に湾曲部を有しており、前記湾曲部の中心軸を含む平面に対して一方側に前記第１筒部が配置されており他方側に前記第２筒部が配置されている［１０］に記載の口腔挿入具。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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