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公開番号2025071464
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023181647
出願日2023-10-23
発明の名称カテーテル
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61B 18/14 20060101AFI20250428BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】生体膜を突き通しやすく、体腔内でのカテーテルの遠位端部の位置を確認することができ、術者が行う工程を従来よりも減らすことができるカテーテルを提供する。
【解決手段】樹脂チューブ10と、先端チップ21とコイル22とコアワイヤ23とを有し、樹脂チューブ10に対して長手方向xに移動するガイドワイヤ部材20と、を備え、コイル22の近位端22pが樹脂チューブ10に対して最も遠位側に位置するようにガイドワイヤ部材20を遠位側に移動させた後、コイル22に対して重力以外の荷重を付加していない第1状態で、コイル22は、樹脂チューブ10の内腔13に配置されている第1区間227と、樹脂チューブ10の遠位端10dから突出している第2区間228と、を有し、第2区間228の遠位部のピッチP2dの平均よりも第2区間228の近位部のピッチP2pの平均の方が大きいカテーテル1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向を有し、前記長手方向において遠位端と近位端を有し、前記遠位端から前記近位端まで延在している内腔を有する樹脂チューブと、
先端チップと、第1端と前記第1端よりも近位側に位置している第2端を有している線材が巻回しているコイルであって前記線材の第1端が前記先端チップに接続されているコイルと、前記先端チップに接続されており前記コイルの内腔に配置されているコアワイヤと、を有しており、前記樹脂チューブに対して前記長手方向に移動するガイドワイヤ部材と、を備え、
前記コイルの近位端が前記樹脂チューブに対して最も遠位側に位置するように前記ガイドワイヤ部材を遠位側に移動させた後、前記コイルに対して重力以外の荷重を付加していない第1状態において、前記コイルは、前記樹脂チューブの内腔に配置されている第1区間と、前記樹脂チューブの前記遠位端から突出している第2区間と、を有しており、前記第2区間の長さを前記長手方向に二等分割したときの遠位側を遠位側第2区間、近位側を近位側第2区間としたときに、前記遠位側第2区間のピッチの平均よりも前記近位側第2区間のピッチの平均の方が大きいカテーテル。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記第1状態において、前記コイルは前記第1区間のピッチの平均よりも前記近位側第2区間のピッチの平均の方が大きい請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記第1状態において、前記コイルは前記第1区間のピッチの平均よりも前記遠位側第2区間のピッチの平均の方が大きい請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記第1状態において、前記近位側第2区間は生体膜と接触可能に構成されている請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記コイルの近位端が前記樹脂チューブに対して最も近位側に位置するように前記ガイドワイヤ部材を近位側に移動させた後、前記コイルに対して重力以外の荷重を付加していない第2状態において、前記先端チップの遠位端は前記樹脂チューブの遠位端と同じ位置または前記樹脂チューブの遠位端よりも近位側の位置にある請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記第1状態において、前記コイルの前記遠位側第2区間では隣り合う線材同士が密着している請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記第1状態において、前記コイルの前記近位側第2区間では隣り合う線材同士の間に隙間がある請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記第1状態において、前記第2区間は湾曲または屈曲した形状を有する請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記コイルの近位端が樹脂チューブに対して最も遠位側に位置するように前記ガイドワイヤ部材を遠位側に移動させた後、前記コアワイヤの遠位端が最も近位側に位置するように前記コイルの近位端に対して前記コアワイヤを近位側に移動させた第3状態において、前記第2区間が直線形状となる請求項8に記載のカテーテル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は生体膜を穿刺するためのカテーテルに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
心房細動(AF)や房室性リエントリー頻拍(AVRT)等の不整脈の検査や治療には電極を備えたカテーテルが用いられる。検査時にはそのようなカテーテルを心腔内に挿入して電極で心内電位を測定することにより、不整脈の原因となっている心臓の異常部位を特定する。治療時には電極を用いて不整脈の原因となっている心臓の異常部位に対して高周波電流を含むエネルギーを印加する。これにより、不整脈の発生源は壊死して心臓から電気的に分離される。この技術は一般的にアブレーション手術と呼ばれる。検査時や治療時には心房細動が自然に生じることや心臓の異常部位を特定するために心房細動を惹起することがある。このような場合には電極から電気的な刺激を心臓に与えることで除細動が行われる。
【0003】
アブレーション手術において、術者はカテーテルを患者の右心房から左心房に移動させる必要がある。この時にブロッケンブロー法が用いられている。ブロッケンブロー法は中隔穿刺針(ブロッケンブロー針ともいわれる)を右心房から心房の中隔部分の卵円窩に穿刺することでカテーテルが左心房に挿入するための経路を形成する方法である。
【0004】
より詳細には、超音波やX線照射によって中隔穿刺針や卵円窩の位置を確認しながら中隔穿刺針の先端を卵円窩に押し付け、当該中隔穿刺針に電流を流すことで卵円窩を焼灼し、卵円窩に中隔穿刺針を貫通させる。卵円窩に中隔穿刺針を貫通させた状態で中隔穿刺針の先端から生理食塩水や造影剤等の液体を流し、超音波やX線照射を用いて左心房に該液体が流れ込むことを確認することで卵円窩に右心房と左心房を連通する孔が形成されたか否かを調べることができる。
【0005】
例えば、特許文献1には、遠位端と近位端とを有し、長手方向に延在する樹脂チューブと、前記樹脂チューブの内腔に配置されている金属チューブと、前記金属チューブの遠位端部に接合されている金属芯材と、前記金属芯材の遠位端部に接合されている金属チップと、を有している穿刺デバイスが記載されている。当該穿刺デバイスは、前記樹脂チューブの内表面と前記金属芯材の外表面との間に、液体の流路を有し、前記流路は、前記金属チューブの内腔と連通しており、前記樹脂チューブは、前記流路と前記樹脂チューブの外部とを連通させる開口部を側面に有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/102319号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されている穿刺デバイスを使用する際は、術者はまずガイドワイヤを体内に挿入し、次にガイドワイヤに沿ってシースを体内に挿入する。そして、ガイドワイヤを抜去した後に穿刺デバイスをシースの内腔に挿入し、穿刺デバイスを処置対象の部分まで搬送する。このように従来の穿刺デバイスは術者が行わなければならない工程が多かったため、術者が行う工程が少ないデバイスの開発が望まれていた。
【0008】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、生体膜を突き通しやすく、体腔内でのカテーテルの遠位端部の位置を確認することができるカテーテルであって、術者が行う工程を従来よりも減らすことができるものを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施態様に係るカテーテルは、以下の通りである。
[1] 長手方向を有し、前記長手方向において遠位端と近位端を有し、前記遠位端から前記近位端まで延在している内腔を有する樹脂チューブと、
先端チップと、第1端と前記第1端よりも近位側に位置している第2端を有している線材が巻回しているコイルであって前記線材の第1端が前記先端チップに接続されているコイルと、前記先端チップに接続されており前記コイルの内腔に配置されているコアワイヤと、を有しており、前記樹脂チューブに対して前記長手方向に移動するガイドワイヤ部材と、を備え、
前記コイルの近位端が前記樹脂チューブに対して最も遠位側に位置するように前記ガイドワイヤ部材を遠位側に移動させた後、コイルに対して重力以外の荷重を付加していない第1状態において、前記コイルは、前記樹脂チューブの内腔に配置されている第1区間と、前記樹脂チューブの前記遠位端から突出している第2区間と、を有しており、前記第2区間の長さを前記長手方向に二等分割したときの遠位側を遠位側第2区間、近位側を近位側第2区間としたときに、前記遠位側第2区間のピッチの平均よりも前記近位側第2区間のピッチの平均の方が大きいカテーテル。
【0010】
上記カテーテルではコアワイヤを遠位側または近位側に移動させることでガイドワイヤ部材の進行方向を調節しやすくすることができる。即ち、ガイドワイヤ部材は所謂ガイドワイヤとしての機能を奏することができる。また、コイルの近位端に対してコアワイヤを近位側に移動させるとコイルの第2区間は縮み、ピッチが小さくなる。これにより、ガイドワイヤ部材の遠位端部の剛性が高められ、先端チップによって生体膜を突き通すことが可能となる。即ち、ガイドワイヤ部材はコイルのピッチを調整することで所謂穿刺針としての機能を奏することができる。ここでコイルは第1状態において遠位側第2区間のピッチの平均よりも近位側第2区間のピッチの平均の方が大きいことから、近位側第2区間に比べて遠位側第2区間の剛性が高められる。このため、先端チップによって生体膜を突き通すときにコイルを安定して操作することが可能となる。また、このようにピッチの平均の大小関係を設定していることから、コイルの内腔を通過した生理食塩水や造影剤等の液体を少なくともコイルの近位側第2区間で隣り合う線材間から吐出することができる。液体が吐出する様子を超音波やX線照射を用いて観察することで体内でのカテーテルの位置を確認することができる。このため、従来行われていたガイドワイヤを抜去した後に穿刺針を挿入する工程が不要になり、術者が行う工程を従来よりも減らすことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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