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公開番号
2024147962
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-17
出願番号
2023060751
出願日
2023-04-04
発明の名称
ガス拡散電極及び電解装置
出願人
株式会社カネカ
代理人
個人
,
個人
主分類
C25B
11/032 20210101AFI20241009BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】本発明は、大面積のガス透過性基材を使用しても、従来に比べて多孔質粒子と触媒粒子が剥がれにくいガス拡散電極及び従来に比べて安定的に二酸化炭素を還元して炭素化合物を生成できる電解装置を提供する。
【解決手段】厚み方向にガスを透過可能なガス透過性基材と、複数の触媒粒子と、疎水性をもち、複数の触媒粒子の数平均粒子径よりも小さい粒子側貫通孔を有する複数の多孔質粒子と、ガス透過性基材を平面視したときに、触媒粒子と多孔質粒子を含む複数の触媒領域に区画する区画形成部と、複数の触媒領域において触媒粒子と多孔質粒子をガス透過性基材に対して接着する接着部を備える構成とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
厚み方向にガスを透過可能なガス透過性基材と、
複数の触媒粒子と、
疎水性をもち、前記複数の触媒粒子の数平均粒子径よりも小さい粒子側貫通孔を有する複数の多孔質粒子と、
前記ガス透過性基材を平面視したときに、触媒粒子と多孔質粒子を含む複数の触媒領域に区画する区画形成部と、
前記複数の触媒領域において前記触媒粒子と前記多孔質粒子を前記ガス透過性基材に対して接着する接着部を備える、ガス拡散電極。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
前記接着部は、プロトン導電性を有する、請求項1に記載のガス拡散電極。
【請求項3】
前記区画形成部は、絶縁性樹脂で構成された壁部である、請求項1に記載のガス拡散電極。
【請求項4】
前記区画形成部は、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂で構成された壁部である、請求項1に記載のガス拡散電極。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のガス拡散電極と、対電極と、電解液と、ガス流通流路を有し、
前記ガス拡散電極は、前記ガス透過性基材側が前記ガス流通流路に露出し、前記触媒粒子側が前記電解液に接しており、
前記ガス流通流路内に二酸化炭素を供給した状態で前記ガス拡散電極と前記対電極との間に電圧を印加することで、前記ガス透過性基材を通過した二酸化炭素を還元し、炭素化合物を生成する、電解装置。
【請求項6】
前記ガス拡散電極は、上下方向成分をもって延びており、
前記多孔質粒子は、疎水性を有しており、
前記複数の触媒領域には、第1触媒領域と、第2触媒領域があり、
前記第1触媒領域は、前記第2触媒領域に比べて上方側に位置しており、
前記ガス透過性基材を平面視したときに、前記第1触媒領域における1cm
2
当たりの多孔質粒子の数は、前記第2触媒領域における1cm
2
当たりの多孔質粒子の数よりも少ない、請求項5に記載の電解装置。
【請求項7】
前記ガス拡散電極は、上下方向成分をもって延びており、
前記多孔質粒子は、疎水性を有しており、
前記複数の触媒領域には、第1触媒領域と、第2触媒領域があり、
前記第1触媒領域は、前記第2触媒領域に比べて上方側に位置しており、
前記第1触媒領域に属する多孔質粒子の粒子側貫通孔の開口面積は、前記第2触媒領域に属する多孔質粒子の粒子側貫通孔の開口面積に比べて大きい、請求項5に記載の電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス拡散電極及び電解装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、カソード側にガス拡散電極が設けられ、ガス拡散電極上で二酸化炭素を還元して炭素化合物を生成する電解装置が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
例えば、非特許文献1のガス拡散電極は、多孔質有機かご構造(porous organic cages)のCC3粒子と酸化銅触媒とナフィオン(登録商標)をメタノールに分散させて、ポリテトラフルオロエチレンガス拡散層上に塗布して作製する。こうすることで、CC3粒子の細孔を通過した二酸化炭素とCC3粒子の表面の酸化銅触媒と、ナフィオンによって三相界面が形成され、CC3粒子の表面上で二酸化炭素をC2化合物に還元できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7207672号公報
Angew. Chem. Int. Ed. 2022, e202202607
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、工業的に二酸化炭素を炭素化合物に還元する場合、大面積のガス拡散電極を作製する必要がある。
そこで、本発明者は、非特許文献1に倣って大面積のガス拡散電極を検討した。
しかしながら、検討したガス拡散電極は、ナフィオンの剛性によってCC3粒子と酸化銅触媒をガス拡散層に接着しているが、大面積化に伴ってCC3粒子と酸化銅触媒とナフィオンがガス拡散層上から剥がれ落ちてしまう可能性があった。
【0005】
そこで、本発明は、大面積のガス透過性基材を使用しても、従来に比べて多孔質粒子と触媒粒子が剥がれにくいガス拡散電極及び従来に比べて安定的に二酸化炭素を還元して炭素化合物を生成できる電解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するための本発明の一つの様相は、厚み方向にガスを透過可能なガス透過性基材と、複数の触媒粒子と、疎水性をもち、前記複数の触媒粒子の数平均粒子径よりも小さい粒子側貫通孔を有する複数の多孔質粒子と、前記ガス透過性基材を平面視したときに、触媒粒子と多孔質粒子を含む複数の触媒領域に区画する区画形成部と、前記複数の触媒領域において前記触媒粒子と前記多孔質粒子を前記ガス透過性基材に対して接着する接着部を備える、ガス拡散電極である。
【0007】
本様相によれば、区画形成部によって区画された各触媒領域において、接着部によって触媒粒子と多孔質粒子がガス透過性基材に対して接着されるので、大面積のガス透過性基材を使用しても、従来に比べて多孔質粒子と触媒粒子が剥がれにくい。
【0008】
好ましい様相は、前記接着部は、プロトン導電性を有する。
【0009】
好ましい様相は、前記区画形成部は、絶縁性樹脂で構成された壁部である。
【0010】
好ましい様相は、前記区画形成部は、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂で構成された壁部である。
(【0011】以降は省略されています)
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