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公開番号2024156378
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070787
出願日2023-04-24
発明の名称プリント配線板の製造方法並びに積層体
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類H05K 3/38 20060101AFI20241029BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】低表面粗度、高密着性、良好なエッチング性及び耐熱性に優れる狭ピッチ回路パターンを安定的に製造する為のプリント配線板の製造方法とそれに適した積層体を提供する。
【解決手段】ポリイミド樹脂と金属酸化物粒子を含む層A 2が銅箔1上に直接形成された積層体L 10を用いたプリント配線板の製造方法であって、積層体Lの層A側の面と、回路が形成された回路基板B 3の回路形成面を対向させ、その間に耐熱性接着材料C 4が挿入された順序で積層して加熱圧着し、積層体M 20を得る工程(1)、得られた積層体Mの銅箔を除去し、層Aを露出させる工程(2)及び露出した層A上に無電解銅めっき層Dを形成する工程(3)を含む。層Aのポリイミド樹脂の線膨張係数は、30ppm以上100ppm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリイミド樹脂と金属酸化物粒子を含む層Aが銅箔上に直接形成された積層体Lを用いたプリント配線板の製造方法であり、
工程(1)前記積層体Lの層A側の面と、回路が形成された回路基板Bの回路形成面を対向させ、その間に耐熱性接着材料Cが挿入された順序で積層し、加熱圧着し、積層体Mを得る工程、
工程(2)工程(1)で得られたものの銅箔を除去し、層Aを露出させる工程
工程(3)工程(2)で露出させた層A上に無電解銅めっき層Dを形成する工程
を含み、
層Aのポリイミド樹脂の線膨張係数が、30ppm以上100ppm以下であることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記ポリイミド樹脂が非溶解性ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
【請求項3】
前記金属酸化物がフュームド金属酸化物であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線板の製造方法。
【請求項4】
ポリイミド樹脂と金属酸化物粒子を含む層Aが銅箔上に直接形成された積層体(L)。
【請求項5】
前記ポリイミド樹脂が非溶解性ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の積層体(L)。
【請求項6】
前記金属酸化物がフュームド金属酸化物であることを特徴とする請求項4または5に記載の積層体(L)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の製造方法並びに積層体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
絶縁基板上に金属導体からなる回路を備えるプリント配線板は、プリント配線板上に各種電子部品が実装され、電子機器の機能を発現させる部品として広く使用されている。電子機器の高機能化、高性能化、小型化に伴い、プリント配線板には、回路配線のさらなる狭ピッチ化が求められている。携帯機器のマザーボードに用いられるHDI(High Density Interconnect)や高性能半導体ベアチップを実装する半導体パッケージ基板等のプリント配線板は特に狭ピッチ化の要求が強く、従来工法であるサブトラクティブ工法に代わり、SAP(Semi Additive Process)工法やMSAP(Modified Semi Additive Process)工法が採用されている。これらのAdditive工法は給電層となる薄い銅層を形成し、同給電層上に感光性レジストによるパターンが形成され、そのレジストパターンの開口部に電解銅めっきによるパターンめっきを施し、次いでシードエッチングを行うことにより導体パターンを形成する。サブトラクティブ工法と比較し、狭ピッチ回路形成に適しているが、MSAP工法で用いるキャリア付き銅箔は現状では3ミクロン程度の厚みのグレードが入手可能であり、更には1.5ミクロン厚みグレードも開発されている。しかし、狭ピッチ回路形成の為には厚みはできるだけ薄い方が有利である為、絶縁樹脂上に直接無電解銅めっきを施すSAP工法の方が狭ピッチ回路形成には適している。特許文献1、特許文献2にSAP工法と前提とした材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-108557号公報
再公表特許 WO2020/105289
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、上述のような従来技術は一長一短であり、以下に示すような改善の余地または問題点があることを見出した。
【0005】
絶縁樹脂層上に形成する微細な回路パターンを安定的に形成する為には、絶縁樹脂層と無電解銅めっき層の界面の密着強度は高ければ高いほど好ましい。特許文献1および特許文献2には絶縁樹脂層と無電解銅めっき層の界面の密着強度が記載されているが、絶縁樹脂層上に形成する微細な回路パターンを安定的に形成する為に、更なる改善が望まれている。
【0006】
本発明は、本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低表面粗度、高密着性、良好なエッチング性、耐熱性に優れる狭ピッチ回路パターンを安定的に製造する為のプリント配線板の製造方法とそれに適した積層体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討の結果、上記課題を下記構成により克服できることを見出した。
【0008】
1).ポリイミド樹脂と金属酸化物粒子を含む層Aが銅箔上に直接形成された積層体Lを用いたプリント配線板の製造方法であり、
工程(1)前記積層体Lの層A側の面と、回路が形成された回路基板Bの回路形成面を対向させ、その間に耐熱性接着材料Cが挿入された順序で積層し、加熱圧着し、積層体Mを得る工程、
工程(2)工程(1)で得られたものの銅箔を除去し、層Aを露出させる工程
工程(3)工程(2)で露出させた層A上に無電解銅めっき層Dを形成する工程
を含み、
層Aのポリイミド樹脂の線膨張係数が、30ppm以上100ppm以下であることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【0009】
2).前記ポリイミド樹脂が非溶解性ポリイミド樹脂であることを特徴とする1)に記載のプリント配線板の製造方法。
【0010】
3).前記金属酸化物がフュームド金属酸化物であることを特徴とする1)または2)に記載のプリント配線板の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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