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公開番号2024133797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023043763
出願日2023-03-20
発明の名称液体上吹きシステム
出願人株式会社Piatto
代理人個人
主分類B64D 1/16 20060101AFI20240926BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】安全、安価、短時間で液体を天井面に向かって上向きに吹き付けることが可能な液体上吹きシステムを提供する。
【解決手段】液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるための液体上吹きシステムは、無人航空機10と、無人車両20と、供給パイプ30と、長さ調節部40とからなる。無人航空機10は、液体を収納する第1タンク11と、第1タンク11から液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるためのノズル部12と、を有する。無人車両20は、液体を収納する第2タンク21を有し、無人航空機10の移動に応じて移動可能である。供給パイプ30は、無人航空機10の第1タンク11と無人車両20の第2タンク21とを接続し、第2タンク21から第1タンク11へ液体を供給する。長さ調節部40は、無人航空機10から天井面までの距離に応じて供給パイプ30の長さを調節可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるための液体上吹きシステムであって、該液体上吹きシステムは、
液体を収納する第1タンクと、第1タンクから液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるためのノズル部と、を有する無人航空機と、
液体を収納する第2タンクを有し、無人航空機の移動に応じて移動可能な無人車両と、
無人航空機の第1タンクと無人車両の第2タンクとを接続し、第2タンクから第1タンクへ液体を供給するための供給パイプと、
無人航空機から天井面までの距離に応じて供給パイプの長さを調節可能な長さ調節部と、
を具備することを特徴とする液体上吹きシステム。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
請求項1に記載の液体上吹きシステムにおいて、前記無人航空機は、さらに、無人航空機と天井面までの距離を計測するための距離センサを有し、
前記長さ調節部は、距離センサにより計測される距離に応じて供給パイプの長さを調節する、
ことを特徴とする液体上吹きシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の液体上吹きシステムにおいて、
前記無人車両は、さらに、無人航空機への電源を供給可能な電源供給装置を具備し、
前記液体上吹きシステムは、さらに、無線航空機の電源と電源供給装置とを接続する電源ケーブルを具備し、
前記長さ調節部は、さらに、電源ケーブルの長さを調節可能である、
ことを特徴とする液体上吹きシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の液体上吹きシステムにおいて、前記ノズル部は、さらに、無人航空機の周辺の気流を計測するための気流センサを有し、気流センサにより計測される気流に応じてノズル部の吹き付け方向及び/又は範囲が調整されることを特徴とする液体上吹きシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の液体上吹きシステムにおいて、前記第1タンク及び第2タンクに収納される液体は、アスベスト処理剤であることを特徴とする液体上吹きシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は液体上吹きシステムに関し、特に、液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるための液体上吹きシステムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
アスベストは耐火、断熱等に優れた機能を持ち、塗材に含有させて数多くの建築物の壁面等に使用されてきた。しかしながら、劣化したアスベストが周辺に飛散し、それを吸引した者の健康被害問題となっている。このため塗装済みのアスベスト含有塗材の除去が大規模に行われるようになってきている。
【0003】
このような塗装済みのアスベスト含有塗材に塗布し、浸透させ、アスベスト含有塗材を安全に剥離させるアスベスト処理剤として、アスベスト飛散防止剤やアスベスト含有塗材剥離溶剤、アスベスト固化剤等がある。例えば、アスベスト含有塗材剥離溶剤として、特許文献1が知られている。このようなアスベスト含有塗材剥離溶剤等のアスベスト処理剤を天井面に吹き付ける場合には、これまでは、天井面近くで作業者が作業できるように足場を組む必要があった。しかしながら、例えば工場や倉庫等の天井が高い建物の場合、足場を組むだけでも時間や高いコストがかかるものであった。さらに、高所での作業となるため、作業者にとって危険を伴うものでもあった。このため、足場を組む必要がなく、安全にアスベスト処理剤を天井面に吹き付けることが可能な装置の開発が望まれていた。
【0004】
一方、屋外の農地に農薬等の薬剤を空中散布する無人航空機は、種々開発されている。例えば特許文献2のマルチローター型ヘリコプターは、ローターの回転により生ずる吹き下ろしの気流を用いて一様に薬剤を散布することができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-165288号公報
特許第5890569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、屋外の農地に農薬を散布するための従来の種々の無人航空機は、何れも無人航空機の下方である農地に向かって空中から農薬を散布するものであり、そもそも上方に向かって農薬を散布する必要がなかったため、天井面等の上方に向かって散布可能なものは皆無であった。
【0007】
さらに、従来の農薬散布用の無人航空機では、一度の飛行で散布が完了しない程度の広い農地の場合、無人航空機に搭載した農薬用タンクが空になる度に一旦散布作業を中断して無人航空機を着陸させ、農薬用タンクに農薬を充填した後に再度無人航空機を離陸させる、といった離着陸を繰り返す必要があった。
【0008】
ここで、アスベスト含有塗材を剥離させるためには、大量のアスベスト処理剤を天井面に吹き付ける必要がある。したがって、仮に従来の農薬散布用の無人航空機を、アスベスト処理剤を上吹きするための装置に転用しようとしても、上述の通り離着陸を繰り返す必要があった。このため、離着陸を繰り返す必要がなく、簡単な作業でアスベスト処理剤を天井面に上向きに吹き付けることが可能な装置の開発も望まれていた。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、安全、安価、短時間で液体を天井面に向かって上向きに吹き付けることが可能な液体上吹きシステムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による液体上吹きシステムは、液体を収納する第1タンクと、第1タンクから液体を天井面に向かって上向きに吹き付けるためのノズル部と、を有する無人航空機と、液体を収納する第2タンクを有し、無人航空機の移動に応じて移動可能な無人車両と、無人航空機の第1タンクと無人車両の第2タンクとを接続し、第2タンクから第1タンクへ液体を供給するための供給パイプと、無人航空機から天井面までの距離に応じて供給パイプの長さを調節可能な長さ調節部と、を具備するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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