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公開番号2025076673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188432
出願日2023-11-02
発明の名称水素航空機
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B64D 37/30 20060101AFI20250509BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】簡単な構成で燃費性能を高めることのできる水素航空機を提供する。
【解決手段】機体と、液体水素を貯留する水素タンクと、水素を燃料として用いて機体の推進力を発生させる推進装置と、液体水素を水素タンクから推進装置に移送する液体水素移送装置と、液体水素と機体の内部の空気とを熱交換させて空気を冷却する熱交換器を含み、熱交換器で冷却された空気を用いて機体の外板の内表面を冷却する冷却装置とを設ける。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
機体と、
液体水素を貯留する水素タンクと、
水素を燃料として用いて前記機体の推進力を発生させる推進装置と、
液体水素を前記水素タンクから前記推進装置に移送する液体水素移送装置と、
液体水素と前記機体の内部の空気とを熱交換させて当該空気を冷却する熱交換器を含み、当該熱交換器で冷却された空気を用いて前記機体の外板の内表面を冷却する冷却装置とを備える、水素航空機。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水素航空機において、
前記熱交換器は、前記液体水素移送装置によって前記水素タンクから導出された液体水素と空気とを熱交換させる、水素航空機。
【請求項3】
請求項2に記載の水素航空機において、
前記推進装置は、液体水素を気化させる気化器を含み、
前記液体水素移送装置は、前記水素タンクと前記気化器とをつないで内側を液体水素が流通する液体水素ラインと、前記液体水素ラインの途中に設けられたポンプとを含み、
前記熱交換器は、前記ポンプよりも下流側の前記液体水素ラインを流通する液体水素と空気とを熱交換させる、水素航空機。
【請求項4】
請求項1に記載の水素航空機において、
前記冷却装置は、前記機体の外板の内表面を冷却する空気が内側を流通する冷却空気ラインと、前記機体の外部に開口し、前記冷却空気ラインを通った空気を前記機体の外部に放出する空気放出部を含む、水素航空機。
【請求項5】
請求項4に記載の水素航空機において、
前記冷却装置は、前記熱交換器に流入する空気が内側を流通する冷却前空気ラインと、前記機体の外部に開口して当該機体の外部から前記冷却前空気ラインに空気を取り入れる空気取入部を含み、
前記空気取入部は、航空機の飛行中において当該空気取入部の開口部分の圧力の方が前記空気放出部の開口部分の圧力よりも高くなる位置に設けられている、水素航空機。
【請求項6】
請求項5に記載の水素航空機において、
前記機体は、胴体と、前記胴体から当該胴体の幅方向の外側に延びる主翼を備え、
前記冷却空気ラインは、前記主翼の外板の内表面に沿って設けられ、
前記空気放出部は、前記主翼の外板の後部に設けられている、水素航空機。
【請求項7】
請求項5に記載の水素航空機において、
前記空気放出部は、前記主翼の外板の上面に設けられている、水素航空機。
【請求項8】
請求項1に記載の水素航空機において、
前記冷却装置は、前記機体の外板の内表面に接する状態で当該内表面に沿って延びるとともに前記機体の外板の内表面を冷却する空気が内側を流通する冷却空気ラインを含む、水素航空機。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の水素航空機において、
前記冷却装置は、前記機体の外板の内表面を冷却する空気が内側を流通する冷却空気ラインを含み、
前記機体は、当該機体の外板を補強し且つ前記冷却空気ラインの少なくとも一部を区画する中空の補強部材を含む、水素航空機。
【請求項10】
請求項1に記載の水素航空機において、
前記冷却装置は、前記機体の外板の内表面を冷却する空気が内側を流通する冷却空気ラインを含み、
前記冷却空気ラインは下流側ほど流路面積が小さくなる形状を有する、水素航空機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素航空機に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃費性能を高めるべく、流体を流通させるダクトを翼の外板の内部に形成して、当該ダクトに低温の燃料を流通させることで翼の外板を冷却するようにした航空機が開示されている。翼の外板を冷却すれば、外板表面の空気抵抗が低減するので、航空機の燃費性能は高められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第4807831号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の上記構成では、翼の外板の内側を燃料が流通する。そのため、翼での燃料の漏洩や翼での燃料の予期せぬ反応を防止せねばならず、構成が複雑になるという問題がある。
【0005】
本開示は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で燃費性能を高めることのできる水素航空機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面に係る水素航空機は、機体と、液体水素を貯留する水素タンクと、水素を燃料として用いて前記機体の推進力を発生させる推進装置と、液体水素を前記水素タンクから前記推進装置に移送する液体水素移送装置と、液体水素と前記機体の内部の空気とを熱交換させて当該空気を冷却する熱交換器を含み、当該熱交換器で冷却された空気を用いて前記機体の外板の内表面を冷却する冷却装置とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、水素航空機において、簡単な構成で燃費性能が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の第1実施形態に係る水素航空機の概略底面図である。
図2は、主翼の内部構造を示した概略平面図である。
図3は、主翼の端部の構造を示した概略斜視図である。
図4は、推進システムおよび冷却装置を示したシステム図である。
図5は、本開示の第2実施形態に係る水素航空機における主翼の内部構造を示した概略斜視図である。
図6は、本開示の第2実施形態に係る水素航空機における主翼の端部の構造を示した概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(全体構成)
図1は、本開示の第1実施形態に係る水素航空機1の概略構成を示す底面図である。本図に示される水素航空機1は、機体10と、水素タンク30と、推進装置40と、冷却装置70とを備える。
【0010】
水素航空機1は、推進力のエネルギー源として水素を利用する航空機であり、推進装置40は、水素を燃料として用いて機体10の推進力を発生させる。以下では、水素航空機1の推進方向を単に前後方向といい、推進方向の前側を前、反対を後という。また、駐機状態の水素航空機1における上下方向を単に上下方向といい、前後方向および上下方向と直交する方向を左右方向という。なお、前後方向は、後述する胴体11の長手方向と一致する。
(【0011】以降は省略されています)

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