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公開番号2024133021
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2024040513
出願日2024-03-14
発明の名称少なくとも1つの単結晶を成長させる昇華システムおよび方法
出願人サイクリスタル ゲーエムベーハー
代理人個人,個人,個人
主分類C30B 29/36 20060101AFI20240920BHJP(結晶成長)
要約【課題】バルク半導体単結晶を成長させるための、より具体的には、炭化ケイ素などのバルク半導体単結晶を物理的気相輸送に基づいて成長させるシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】昇華システムは、長手軸(120)と、長手軸(120)に沿って延びる側壁(116)とを有する坩堝(102)であって、坩堝が、少なくとも1つのシード結晶(110)のための固定手段と、原材料(108)を収容するための少なくとも1つの原材料区画(104)とを備える、坩堝(102)と、坩堝の円周の周りに、坩堝の長手軸に沿って温度場を生成するように形成された加熱システムと、を備え、坩堝(102)は、固定手段の反対側に、原材料区画(104)に隣接して配置されている少なくとも1つの第1の熱放射空洞(118)を備え、第1の熱放射空洞(118)は、そのすべての側で閉じられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
昇華成長法により半導体材料の少なくとも1つの単結晶を成長させるための昇華システムであって、前記昇華システム(100)が、
長手軸(120)と、前記長手軸(120)に沿って延びる側壁(116)とを有する坩堝(102)であって、前記坩堝が、少なくとも1つのシード結晶(110)のための固定手段と、原材料(108)を収容するための少なくとも1つの原材料区画(104)とを備える、坩堝(102)と、
前記坩堝の円周の周りに、前記坩堝の前記長手軸に沿って温度場を生成するように形成された加熱システムと、を備え、
前記坩堝(102)が、前記固定手段の反対側に、前記原材料区画(104)に隣接して配置されている少なくとも1つの第1の熱放射空洞(118)を備え、前記第1の熱放射空洞(118)が、そのすべての側で閉じられている、昇華システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の熱放射空洞(118)が、前記坩堝(102)の前記側壁(116)と同じ材料から形成されている第1の分離壁(122)により、前記原材料区画(104)に対して境界付けされている、請求項1に記載の昇華システム。
【請求項3】
前記第1の熱放射空洞(118)が、前記原材料区画の内側直径よりも大きい、前記長手軸(120)を横切る内側直径を有する、請求項1または2に記載の昇華システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の熱放射空洞(118)が、前記坩堝(102)の前記側壁(116)よりも薄く、かつ前記第1の熱放射空洞(118)の残りの側を境界付けする各壁(124、114)よりも薄い第1の分離壁(122)により、前記原材料区画(104)に対して境界付けされている、請求項1から3のいずれか一項に記載の昇華システム。
【請求項5】
前記第1の熱放射空洞(118)が、前記長手軸(120)に沿って前記原材料区画(104)内に延びる少なくとも1つの突出区画(126)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の昇華システム。
【請求項6】
少なくとも1つの第2の熱放射空洞(128)が前記原材料区画(104)の内部に配置され、前記少なくとも1つの第2の熱放射空洞(128)が、前記第1の熱放射空洞(118)とは別個である、請求項1から5のいずれか一項に記載の昇華システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第2の熱放射空洞(128)が円環形状であり、前記円環の中心軸が前記坩堝の前記長手軸と一致している、請求項6に記載の昇華システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2の熱放射空洞(128)が、前記長手軸(120)に対してある角度を含む傾斜した分離壁(130)により前記原材料区画(104)に対して境界付けされている、請求項6または7に記載の昇華システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第2の熱放射空洞(128)が、円錐形状の分離壁(130)により前記原材料区画(104)に対して境界付けされている、請求項8に記載の昇華システム。
【請求項10】
前記第1の熱放射空洞(118)に、前記長手軸(120)に沿う方向に前記第1の熱放射空洞(118)を貫通する中実の柱(132)が設けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載の昇華システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バルク半導体単結晶を成長させるための、より具体的には、炭化ケイ素などのバルク半導体単結晶を物理的気相輸送に基づいて成長させるシステムおよび方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素(SiC)は、パワーエレクトロニクス、無線周波、および発光半導体部品などの幅広い用途の電子部品のための半導体基板材料として広く使用される。
【0003】
物理的気相輸送(PVT:physical vapor transport)は、一般に、バルクSiC単結晶を成長させるために、特に商業目的に使用される。SiC基板は、バルクSiC結晶から(例えば、ワイヤソーを使用して)スライスを切り出し、そのスライス表面を一連の研磨工程で仕上げ加工することによって製造される。完成したSiC基板は、エピタキシャル工程などで半導体部品の製造に用いられ、そこで、適切な半導体材料(例えば、SiC、GaN)の薄い単結晶層がSiC基板上に堆積される。堆積される単分子層およびそれから製造される部品の特性は、基礎となる基板の品質および均質性に決定的に左右される。この理由から、SiCの優れた物理的、化学的、電気的および光学的性質は、それを、パワーデバイス用途に好ましい半導体基板材料にしている。
【0004】
PVTは、基本的に、好適な原材料の昇華とそれに続くシード結晶への再凝固を伴う結晶成長方法であり、シード結晶で単結晶の形成が起こる。原材料とシード結晶が成長構造の内部に入れられ、原材料を加熱によって昇華させる。昇華した蒸気は次いで、原材料とシード結晶との間に設定された勾配を有する温度場に起因して制御された形で拡散し、シード上に堆積して単結晶として成長する。
【0005】
従来のPVTに基づく成長システムは、一般に、原材料を昇華させるために誘導加熱システムまたは抵抗加熱システムのいずれかを利用している。両方の場合とも、PVTに基づく成長システムの核となるのはいわゆる反応器である。基本的に、坩堝と、シード結晶のための固定手段とを備え、従来はグラファイト材料および炭素材料から作られる成長構造は、反応器の内部に置かれ、反応器の外側に配置された誘導コイル、または反応器の外側もしくは内側に配置された抵抗ヒータのいずれかによって加熱される。成長構造内の温度は、成長構造のオーバーチャ(overture)の近くに設置された、1つまたは複数の高温計あるいは1つまたは複数の熱電対によって測定される。真空シールされた反応器は、1つまたは複数の真空ポンプによって真空引きされ、1つまたは複数のガス供給を介して不活性ガスまたはドープガスの供給を受けて、制御されたガス(ガス混合物大気)を作り出す。すべてのプロセスパラメータ(圧力、温度、ガス流量等)は、コンピュータによって操作されるシステムコントローラによって調節、制御、および記憶することができ、コントローラは、すべての関連する構成要素(例えば、インバータ、高温計、真空制御弁、マスフロー制御(MFC)、および圧力計)と通信する。
【0006】
誘導加熱されるPVTシステムの場合、反応器は、通常、1つまたは複数のガラス管を含み、このガラス管は、場合により水で冷却され、両端に反応器の内部を大気に対して封止するためのフランジが設けられている。そのような誘導加熱されるPVTシステムの例が、特許、米国特許第8,865,324(B2)号明細書に記載されている。図9は、そのような従来の誘導加熱されるPVTシステム800を示す。
【0007】
成長機構800は成長坩堝802を備え、これはSiC供給領域804および結晶成長領域806を含んでいる。粉末状のSiC原材料808は、成長工程の開始前に、前加工された出発材料として成長坩堝802のSiC供給領域804に注入され、例えばSiC供給領域804に配置される。原材料808は、原材料808の密度を高めるために、高密度化されるか、または少なくとも部分的に固体材料から構成されてもよい。
【0008】
シード結晶810が、結晶成長領域806内の、成長坩堝802のSiC供給領域804に対向する内壁、例えば坩堝の蓋812に、提供される。成長させるバルクSiC単結晶は、結晶成長領域806内に形成されるSiC成長気相からの堆積によってシード結晶810の上に成長する。成長するバルクSiC単結晶とシード結晶810とは、およそ同じ直径を有してよい。
【0009】
坩堝の蓋812を含む成長坩堝802は、導電性・伝熱性のグラファイト坩堝材料から製造されてよい。その周囲に熱絶縁(図には図示せず)が配置され、これは、例えば気泡状のグラファイト絶縁材料を含んでよく、その空孔率は特に、グラファイト坩堝材料の空孔率よりも高い。
【0010】
熱絶縁された成長坩堝802は、管状の容器814の内側に置かれ、容器は、石英ガラス管として構成されてよく、オートクレーブまたは反応器を形成する。加熱コイル816の形態の誘導加熱装置が、容器814の周囲に配置されて、成長坩堝802を加熱する。成長坩堝802は、加熱コイル816により、2000℃超の成長温度まで、特に約2200℃まで、加熱される。加熱コイル816は、成長坩堝802の導電性の坩堝壁(いわゆるサセプタ)に、電流を誘導結合する。この電流は実質的に、円形・中空で円筒形の坩堝壁の中を周方向に循環電流として流れ、その過程で成長坩堝802を加熱する。サセプタは、グラファイト、TaC、WC、Ta、W、または他の耐熱金属から作られ得る。サセプタの主要な目的は、坩堝802の内側の熱源を提供することである。サセプタが誘導によって加熱されると、サセプタの表面は高い温度に達し、その温度が次いで、伝導および/または放射を通じて坩堝802の内側に移される。
(【0011】以降は省略されています)

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